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高須賀の美食入門~日本料理編~

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日本料理の歴史、おいしさの秘密、美味しいお店など、日本料理の全てがわかる一品です。初めの3つは無料で読めます。
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記事一覧

日本料理の流れ~高須賀の美食入門~

<日本料理の基本的な流れ>

ヨーロッパの2大料理が終わりました。続きまして日本料理をみていきましょう。我々が普段食べる日常食卓では白米に一汁三菜も出ればいい方ですが、正当とされている日本料理は何と全部で8品も出てきます。それぞれ下のようになります

①八寸(前菜的な位置づけ)

②造り、刺身

③椀

④焼き物

⑤揚げ物

⑥炊合せ

⑦ご飯物

⑧水菓子

文字だけみて、なんとなくはわかると

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日本料理はどういう料理なのか~高須賀の美食入門~

日本料理の本質

私達が日常的に食べている日本料理ですが、さて振り返ってどういう料理なのかと即答できる人はあまりいないと思います。



美味しい料理を作るにあたっては2つの考え方があります。一つは旨みをとにかく加えていく足し算の料理。もう一つが素材そのものの味を引き出し、それ以外をそぎ落としていく引き算の料理。一般的には日本料理は引き算の料理と言われています。



美味しさを追求していく時

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日本料理の歴史~高須賀の美食入門~

日本料理の歴史~概略図~

当たり前ですが日本料理は初めから今のような形をしていたわけではありません。現在の形に至るまでの間、様々な文化からの影響をうけており日本料理とは何なのかを一筋縄に理解するのは非常に難しい。なので今回は初めに概略図を付記する事にしました。上の図と下の文章を対比させつつ、ゆっくりと読んでいって下さい。



・日本最古の料理

日本最古の料理が何かご存じでしょうか?それは

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出汁の話~高須賀の美食入門~

出汁の構成要素について

日本料理のアイデンティティの一つである出汁。その出汁の何が美味しいのかご存じでしょうか?基本的には出汁のうまさは2種類の化学物質に起因します。一つは「アミノ酸系」の旨み物質であるグルタミン酸、もう一つは「核酸系」の旨み物質であるイノシン酸・グアニル酸です。



「アミノ酸系」の旨み物質であるグルタミン酸はコンブに豊富に含まれている成分です。この成分は池田菊苗博士に19

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旬の話と日本料理の高級食材について~高須賀の美食入門~

旬の話

日本には四季があり、その時期にしか楽しめない食材を楽しむ旬という概念があります。旬は走り、盛り、名残りの3つに分けられています。



走りは食材の出始めの時期の事を指しており「そろそろこの時期がきた」と初物を楽しむ時期になります。盛りは食材の最盛期で最も美味しい時期です。量もよく取れるようになるため、食材費も基本的には安くなります。名残りは終わりの時期で、今年最後の機会を楽しむ時期に

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日本料理の美味しいお店~高須賀の美食入門~

では本物の日本料理が食べられる3店を紹介しましょう。内訳は京都が2店。東京が1店になります。

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