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12年ぶりの本帰国へのネガ要素1.「進む円安」

2022年になりました。
新年あけましておめでとうございます。

今年は日本に本帰国

今年は私にとっても大きい年になりそうです。

というのも、今年は娘の高校進学に伴い、これまでの12年生活していた中国北京を離れ、日本に本帰国することになるからです。

本帰国をするにあたって、楽しみな部分も多いものの、不安要素、残念に感じている要素がいくつかあります。

その一つは「円安」。

「円安」が続くと自国の世界的な価値が下がる

「円安」の状態の今、日本に戻って100%日本円での収入となると、中国で得ていた給料と同じ金額を稼ごうとするとかなり大変。

具体例で説明しましょう。
中国での月収が仮に30,000人民元だったとする。

私が中国で仕事し始めた2010年の人民元/日本円レートは1元あたり12.96円

それが2022年1月2日時点でのレートは18.09円にまで円安が進んでしまっている。

<30,000元のビフォーナウ>
2010年レート: 388,000円
 ↓
2022年レート: 542,700円

同じ金額なのに、日本にこの30,000元をそのまま持ち込めるとだいぶ良い買い物が出来るようになった。

私はこの12年間は基本的に中国側で人民元で収入を受け取っていたので、円安は私にも日本での買い物に大いに有利に働いてくれていた。

それに対して日本円を中国に持ち込むと、同じ30,000元を得るには1.4倍弱の日本円が必要になってしまった。

もし仕事が時給制の場合、1.4倍の時間を働いてようやく2010年頃の金額を得られるということ。

それに対して、中国で働いていれば、従来よりも6〜7割の時間を働くだけで日本円換算としては同じ価値を得られる、ということになる。

アベノミクス最盛期の2015年はもっとすごい円安でした。1元が20円を超えることもあったので。

この頃からですね、外国人ツーリストが激増したのは。理由は簡単で「それまで敷居の高かったはずの日本旅行が格安になったから」。

私がまだ日本で働いていた2010年までは割と円高でした。リーマンショック後の2009年から2012年くらいまでは円高でした。たしか1ドルも91円とか92円とか。当時はアメリカから輸入した商品を販売していたので円高は多少有利に働いていて良かったものの。

人民元/日本円レートの推移
「世界経済のネタ帳」から引用
https://ecodb.net/exchange/cny_jpy.html

上の図は人民元/日本円レートの30年分の推移です。30年以上前には1人民元が151円という時代もあったのか…

こうした状況なので、人民元で収入を得ているうちはいいのですが、日本円のみでの収入となると、世界的な価値が下がってしまう。

私が日本に戻ってからは、フルリモートワークのフリーランサーとして生計を立てていく予定。

今のところ、業務委託を得られているのは全て日本の会社からの案件。

したがって、100%日本円での収入。

日本だけで暮らす分には日本円収入だけでいいのですが、コロナが落ち着いて行き来が自由に出来るようになったら中国との行き来も増えるし、そこそこお金も使うはず。

でも、何もかもが全て高く感じられるようになってしまうのは堪える。

20年前は「安い」と思っていた東南アジア旅行ですら高く感じてしまうに違いない。

それに今の円安傾向であれば、中国に限らず外貨での収入があると日本で有利。

日本の物価も給料も上がらない問題

それと、円安に加えて、日本では収入が上がりにくいという問題がある。

この20年以上、日本では物価も給料も上がっていないのは有名。中国人ビジネスマンもみな知っている。

1997年に社会人になって会社勤務を始めてから中国に渡るまでの14年間は、ひたすら防戦一方の仕事をしていた。

給料も上がらず、会社の売り上げ減少を食い止めるのが精いっぱい。こうした状況でしかなかったし、日本での勤務先でマネージャーとしてのオファーを受けた時も月給が数千円程度上がるだけだったのでお断りしていたのを思い出す。

このような状況だったために、当時は会社仕事に夢を全く持てず、「このまま朽ち果てていくだけかな…」と感じる日々でしかなかった。

それを救ってくれたのが中国でのお仕事。

国の経済自体も勢いがあって、物価も上がっていったし、昇給も毎年上がるし、マネージャーやると給料は大幅にアップするし、転職する度に給料もUP。おまけに円安ボーナスも手伝って、この10年間で2010年当初の数倍にも月収が増えていきました。

でも、日本ではそうしたことは望めない。

ただし、フリーランスはスキルによって高単価の業務を得られる可能性はあるので、そこは日々研鑽を積んで希望をもって望みたい。

外貨を得る手段もあった方がいい

とはいえ、これからの時代は日本円でのみしか収入がないのは考えモノ。
それは多くの人が既に考えていることでもあるので、富裕層には外貨建ての投資をしている人が多い。

とはいえ投資にはある程度まとまった資金も必要。そのまとまった資金を作るまでは働いて稼いだ方が圧倒的に効率がいいので、外貨を得られる働き方、業務案件を得たいとも思っている。

では、どうしたら良いのだろうか?

日本にいながら外貨を得る仕事を探すには?

コロナ禍以降、世界的にリモートワークのフリーランサーが増えているらしい。

そのせいか、LinkedInに登録をしていただけで、日本絡みの業務案件の相談が数件メールで来たことがある。

いずれも話はなくなったものの、LinkedInはビジネス特化型のSNSなので就職先・転職先を探すだけでなく、フリーランサーとしての案件を探すことも出来るようだ。

中国企業からも案件の相談を受けたことがあり、それも話はストップしたけれども、求めていたのが日本にいる人だったために話がなくなっただけ。

日本に戻ればまた話が復活するかもしれない。

とはいえ、日本にいながら中国からの案件を受けて収入を得るには「発票」の問題もクリアしなければならないが。

他の国からの支払いの受け取りにはPayPalが使えそうだ。

けど、それは話が正式に決まりそうなときに改めて考えればいい。


にしても、この円安傾向、止まる気配もないし更に進んでしまうようにも思える。

だから日本に本帰国することで最も憂鬱なのは、この件だったりする。

世界における相対的な価値を下げにいくのか・・・

この件だけは考えるとかなり憂鬱だ。

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