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時間軸×抽象度で思考すれば、過去・未来・現在がつながる

組織のビジョンやミッションを考えるとき、あるいは個人の人生を考えるとき、ここで抜けがちなのが「時間軸の思考」と「抽象度の思考」だと感じています。

コレがブレたり、どこについて考えたり分かんなくなるから、共通認識を持てなかったり、議論も空中戦になったりする。個人でも自分がどこに向かうのか、そのために何をするのかが見えなくなったりする。

なので、最近はこの構図を突き詰めていってます。横軸に時間軸を置き、縦軸に抽象度軸を置く。そんな構図です。結構考えやすいですよ。

「抽象度を高める」とは本質的な一言に集約させていくこと。その一言を、逆に「抽象度を下げた具体的現実」を色んな具体例で語れるようにすること。抽象↔︎具体の往復を過去↔︎現在↔︎未来の時間軸でそれぞれ行う。

例えば、具体的に「辿ってきた人生」を色んな言葉で表現しつつ、一言で抽象的に集約すると「自分が培ったモノは何か」を表現する。あるいは「目指したい未来像」が既に一つのワードになっているなら、そのワードに沿うような未来の姿を具体的に色んな姿で考えてみる。そんな思考アプローチです。

思考するときに時間軸を揃えて「抽象↔︎具体」を往復させたり、逆に時間軸を越境させて「抽象↔︎具体」を往復させたりします。演繹的な思考も帰納的な思考も、どっちも組み合わせて行ったり来たりの反復横跳びです。で、そのプロセスから全体の整合性が見出せてくると、腹落ち感がめちゃくちゃ高まります☺️

ちなみに、ロジカルシンキング的な思考を突き詰めると、どんどん「分解する」方向に進んでいきがちです。どんどん時間軸に対する意識は線から点に移っていってしまうことが多いと感じています。

しかし時間軸は、解像度を高めることで見出せることもあれば、逆に解像度を粗くすることで見出せるモノもあります。この2つは性質が異なるので、両方を活用することが大切だと思うのです。

例えば時間軸の「いま」にフォーカスするとしても、まさに「今この瞬間」に意識を向けるのか、「今日」に意識を向けるのかで見出せる言葉も変化してきます。未来も「ある一点」に目を向けるのか「ある点と点をつなぐ線」に意識を向けるのかで変わってきます。

だから実は「時間軸」にも抽象度が存在します。上下の軸が抽象度なのに左右の軸にも抽象度が登場するので、ちょっと混乱するかもです。

この図では過去・現在・未来の3つに分けていますが、抽象度の設定方法でこの3つは増えたり減ったりします。そして、解像度を高くしたり粗くしたりすることを組み合わせると気づきにつながります。

テーマを凝視したかと思えば、薄目で見たりする感覚ですね。この図では横3マス×縦2マスの計6マスで表現しているんですが、抽象度の設定方法によってマスの数は変化します。

例えば、日本語の「○○である」という言葉には、いまこの瞬間の一点を指す意味に使うこともできれば、過去から未来まで続く永遠性を指す意味として使うこともできます。文脈によって時間軸の抽象度が変化するわけですが、その変化を主体的に起こしていってテーマを見る感覚ですね。

ほかにも「主語」も抽象度を調整することができます。組織活動における主語の解像度を高めていくと最終的には「個人」にまで分解できますが「チーム」や「組織」に抽象度を変えることもできます。

もっと言えば「組織」と「顧客」を一つのものと見なすこともできますし、その先にある社会まで一つと捉えて「We」と表現できたりもします。抽象度を調整することで見えてくるモノはたくさんありますよ。

と、最近の僕が突き詰めていってる思考でした。

実は「それぞれの領域を考えるコツ」や「自分の持つ性質によって思考しやすい順番」とかもあるのですが、それはまた別の機会にでも深掘りしたいと思います☺️

組織であっても、個人であっても、どっちでも適用できるアプローチかなーと思っています。体系化すると小難しそうに感じるのですが、割と実は誰もが自然に取っている思考かもと感じています。

しかし、自然に取っている思考であるがゆえに実はコントロールができず、そのために対話が空中戦になったり自分が何を考えているのか分からなくなったりするのかも?とか感じるんですよね。

そんな「時間軸×抽象度」の思考でした!
おしまい!

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