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2-8 憧れの○○科(その1)

東京学芸大学に在学中に感じたことなどを綴っています。

前回は

 東京学芸大学の社会科以外の科について、かなり個人的な見たまま主観で、これから述べさせていただきます。今回は文科系です。


1.国語科

 まずは国語科です。この科は巨大な国文学科と云うイメージでした。なんといっても社会科と学生や教員の定員が似ていたにも関わらず、国文学を主体とした科だったのですから。科の中は国文学系でもかなり細分化されていたみたいです。

 私の身近な範囲の学生は、社会科と比べて真面目で温和しい学生が多かった様な気がします。

 3年生の時に国語科から社会科(社会学所属)に転科してきた友人がいましたが、彼も元国語科らしく真面目を絵に描いたような人物。

 今は新聞記者になっていて、私が大学職員で広報の仕事をしていた頃、記者会見の場でばったり出会い、お互いびっくりした記憶があります。

 国語科は真面目な学芸大学の学生の代表的存在でした。

2.英語科

 次は英語科です。この科は中等教育教員養成課程しかなかったので、1学年20人ほどの学生しかいませんでした。

 そんな事もあって、他の文科系の科からは学芸大学のガラパゴスと云われ、実際私も在学中に知り合ったのはたった1人だけ。まあ、1人でも貴重なんですけどね。

3.学校教育科

 学校教育科は、初等教育教員養成課程だけだったので、若干コンパクトな感じはしましたが、教職教養と云われていた教員になるのに必要な、全学の学生に関係する科目の教員を抱える教育学部の根幹の科だったので、教員も学生も優秀だったイメージが残っています。

 学生について云えば、東京大学や京都大学などの教育学部の学生が、そのまま小学校の教員になるといったイメージに近いのかもしれません。

 実際、東京大学や京都大学などの教育学部を出ても小学校の教員免許は取れません。(蛇足ですが、早稲田大学の教育学部は最近やっと小学校の免許が取れるようになったそうです。)

4.特殊学校教育科

 特殊学校教育科(現在の特別支援教育に当たる)は、特殊教育教員養成課程と区分されていて、初等中等といった区分からは独立している独特な科で、解剖学の科目があるなど、特徴的な科目が多くありました。

 以前お話した演劇鑑賞の科目の公演で、「おばあちゃん」の役を演じた友人がこの科の所属でした。

 彼女が解剖学の話を、厳かで貴重な経験だったと嬉しげに話してくれた姿が、今でも昨日の事の様に思い出されます。彼女にとって大変尊い経験だったんだと思います。

 因みに、彼女は卒業するまで出会うと必ず声をかけてくれていた貴重な友人の一人でした。今でも元気で先生やってるかな?

5.幼稚園科

 最後に幼稚園科です。この科も幼稚園教育教員養成課程として独立していましたが、実際は初等教育教員養成課程とだぶる点も多かったからか、後年は初等教育教員養成課程に吸収された様です。

 不思議な事に、当時文部省直轄だった為に、保母の資格は別に当時の厚生省の試験を受ける必要があったと聞きました。正に縦割り行政の弊害ですね。

 とにかく明るく元気な学生が多く、可愛い女の子が多かったので、後述の家庭科と並んで、他の科の男子学生の憧れの的でした。

 この科の中に何人か友人がいました。特に仲が良かったのは、佐渡島からやってきた向上心の高い彼女でした。

 よく話しよく遊び明るさ一杯の彼女は、本当に幼稚園科そのものでした。私にとって、集団交際でしたが、まるで付き合っているかと錯覚する様な存在。でも、なぜか恋愛にまでには発展せずに、いつしか疎遠となってしまいました。今も元気でいてくれたら良いのですが。


 以上、文科系に区分されると思われる科について今回は触れさせていただきました。私の在学中の主観や経験ばかり述べさせていただいているので、至らない点は御容赦下さい。

次回は




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