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「知的生活の設計」著:掘正岳

すぐに役に立つ知識はすぐに役に立たなくなる。
それを的確に教えてくれるのがこの本でした。

「読書が趣味」ということを誰かに話すと、大抵返ってくる質問が、

「業務に役に立つ本?」
「そんなに本読んでどうするの?」

です。

とはいえ自分でも、なぜ読書をしているのかという理由とそもそも本が大好きという魅力をうまく伝えることができていませんでした。
今度からはこの本を勧めるようにしようと思うくらい、自分の考えていたことを的確に言語化してくれていました。

実践的で現実的な手法が数多く紹介されているこの本をぜひ読んでみてください!

今回は2018年11月24日にKADOKAWAより出版された『知的生活の設計』の紹介です!

①見通しの立たない10年後のための知的生活

ノウハウ本の多くに「人生はこれで勝てる!」という温度を感じている人は多いのではないでしょうか?
それらのノウハウ本は、間違ったことは書かれていないものの、そのノウハウを手にするまでの「過程」がすっ飛ばされています。

自分の人生は他と比べようのないただ一つのものです。
本当にそのノウハウが役に立つかどうかは、実際にやってみて実感しないことには見つかりません。

だからこそ、そういったものは日々摂取し続けないといけません。
いつか「あの本に書いてあったことはやっぱり正しかった!」と気が付ける日がくると思います。(恐らく、来ないことの方が多いですが、まぁそんなものです)


②将来に向かって知を貯金するということ

この本のマニフェストとして「自分自身の興味や発見を積み上げることでやがて未来がひらけるだろう」ということが語られています。
長期的な視点での活動ながら、具体的な目標は設定せずに興味と発見を追いかけ続けるというのが、知的生活の設計です。

前書きでも紹介しましたが、
「業務に役に立つ本?」
「そんなに本読んでどうするの?」
という人たちは、この視点が決定的に欠けています。

でもそれも仕方のないことだとも思っています。
それだけ、毎日の仕事は忙しいですし、生活することは大変ですし、時間はとても足りません
その毎日の中に「知的生活」をねじ込むのですから、そもそも流れに逆らうような活動です。

それでも、興味や発見を大事にして継続してきた人とは世界の見え方が変わってきます。
後になって取り戻せない、ということも事実なのです。

③ツールを便利に使って知を貯金する

知の貯蓄方法として様々なツールが紹介されています。
この本でも紹介されているEvernoteを私も使っています。

・Evernoteを使いこなしたい!
・紙資料の電子化
・本を裁断して電子書籍を簡単に作る

等々、その人の環境にあった無理のないツールの使い方が紹介されています。
効率化や整理方法に興味がある方はとても参考になると思います。

④まとめ

すぐに役に立つ知識はすぐに役に立たなくなる
ということをわかりやすく教えてくれるのがこの本です。
一度立ち止まって、自分自身の生活を見直しつつ、
先の見えない10年後のために興味を広げ続けてみませんか?

流れた時間は戻ってこないということは間違いない事実なので、日々を大切にして生きていこうと改めて思いました。


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