おばあちゃん転倒してから腰が痛い(脊椎圧迫骨折)
みなさんの周りには高齢者で転んでしまってから腰の痛みがとれないという方はいませんか。そのような場合念のため医療機関を受診し精査してもらうことをオススメします。
今回のテーマは高齢者の転倒、尻もちなどをきっかけに受傷することが多い脊椎圧迫骨折です。
脊椎圧迫骨折とは
背骨の骨が押し潰されて変形してしまう骨折を指します、多くは骨粗鬆症を基盤に転倒などで発生します。
きっかけ
軽微な外傷の積み重ねや転倒、尻もちなどが多いがきっかけなく発生することもあるため、高齢者で腰部に痛みが出ている場合は注意する必要があります。
痛めやすい場所
専門用語では胸腰移行部で好発します、簡単にいうと背中と腰の間の部分です、高齢者の背中が丸くなっている原因のひとつがこの部位の骨折が多いからと言えます。
いろいろな症状がある
骨折のある部位が痛むことが多いが骨折部位と痛みの部位が一致しないこともあります。起き上がりや歩くのが辛くなることが多く、特に受傷直後は腰痛で歩行困難となることがあります。
痛みがすぐに出てこないことや痛まず知らないうちに変形が進行し背骨が丸くなってくることもあります。
進行するとやっかい
背骨の変形は発症後早くて2-3日、遅くて2-3週間で完成していくとされています。やっかいなことはこの期間に痛みが軽いため医療機関受診を行わず変形が進んでしまうということです。
変形が進むと正常な姿勢ができず、背骨全体が丸くなってしまい、前傾姿勢になります。
丸まる姿勢では背筋が過剰に疲労したり、姿勢のバランスをとるため股関節や膝関節などの下半身にも負担がかかり関節症になってしまうこともあります。
どんなリハビリ?
骨の治癒と背骨の変形の予防を目的にリハビリが選択されます。
骨の治癒
骨癒合のため背骨をなるべく動かさないためにコルセットを2-3カ月装着し、体力や患部以外の柔軟性が落ちないようにリハビリを行う。
背骨の変形予防
骨が治癒しコルセットが取れれば変形を予防するために背筋の筋力強化を行う。
まとめ
脊椎圧迫骨折は早期にみつけて骨の治癒を獲得、変形を残さないということが大切だと述べてきました。
しかし、いくらしっかりリハビリをしても骨粗鬆症に伴う圧迫骨折では変形してしまうのも事実です。
脊椎圧迫骨折を考える上で1番大切なことは予防であり骨粗鬆症の治療だということも忘れないでください。
ご覧いただきありがとうございました。
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