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はじめまして、着物・オブジェアーティストの重宗玉緒です。

<現在やっていることをざっくり>


「メメント・モリ(死を想像せよ)」をテーマに、アナログでの絵画制作、そしてその絵画を元にデザインしたテキスタイルで着物や帯を制作することをメインに活動しています。
「重宗玉緒」という名前でブランドWEBSHOPも運営しています。

制作した着物や帯でモデルを使って作品撮影のアートディレクション・スタイリングも表現の一部として行っており、そこから派生して、最近はクライントワークとしてアートディレクターや着物スタイリストとしてお仕事を頂くことも増えてきました。

・絵画・オブジェ制作
・テキスタイルデザイン
・着物デザイン
・着物の制作企画
・ブランド運営と生産管理
・アートディレクション
・着物・洋服スタイリング
・ファッションショーディレクション
・講演会への登壇
・ワークショップ企画開催・・・・
などなど。


<来歴>


山口県出身、現在は東京都の西の端っこの八王子市のアトリエをメインに制作活動をしています。

小さい頃から絵を描くことが好きで、絵を描いている時が一番幸せだったので「将来は絵描きになりたい」と思っていました。

高校の時から地元のデッサンスクールに通い、浪人中は上京して一年美術系予備校に通いました。
ようやく多摩美術大学のテキスタイルデザイン科に入学したものの、一度は大学のカリキュラムに意味があると思えずドロップアウトしかけて留年してしまったのですが「やりたいことがあっても、それを叶える力もやり方も自分は持っていない」と痛感して復学。

復学してしばらくしてから「豆千代の着物モダン」と「KIMONO姫(※現在は「KIMONO anne.」と名前を変えて続刊中)」という本をきっかけに大正末期、昭和初期につくられた着物(現在ではアンティーク着物と言われています)のデザインに魅了されて、自分で着物を着始めるようになりました。
一時期は本当に着物のことばかりを考えて暮らし、着物で大学に通ったりも。

テキスタイルデザイン科では染色専攻を選択し、カリキュラムの中に浴衣を制作する課題があったのを始めに、帯や着物などの着物のアイテムを作るようになりました。
在学中は、友禅染め・型染め・捺染(プリント)・絞り染・ろうけつ染めなどの技法や、さまざまな繊維加工を経験し、卒業制作では「メメント・モリ」をテーマに振袖を2着制作。

「メメント・モリ」=「死を想え」「死を想像せよ」というテーマは現在も制作のメインテーマとして掲げています。
「生と死」「光と闇」「肉体による制限」などがキーワードです。

大学の頃はどちらかというとネガティブなイメージでこの言葉を捉えていましたが、2011年の震災を体験してから変化もあり、現在は「死が待っているからこそ、現在ある生がより輝く」というイメージで、ポジティブなイメージに変換して表現できれば、と考えています。
これは、コロナ渦を経て、さらに変化してきた部分です。
(このへんはまた別記事で書きます。)

<影響を受けたアーティスト・作家>


サルヴァドール・ダリ、レオナール藤田、寺山修司、ヤン・シュヴァンクマイエル、四谷シモン、レオナール・フォコン、鈴木清順、スタンリー・キューブリック、伊藤若冲、ニキ・ド・サンファル、宇野亜喜良など・・・・

大学を卒業してからは、自分のやりたい制作とは別の、ライスワーク(食べて生活していくための仕事)と2足のわらじで制作活動を続けていましたが2012年に初めて個展を開催。
少しずつ活動の幅が広がっていって、2014年の7月にアーティスト業専業になりました。
(来年ようやく専業になって10年!なにか記念企画したい・・・。)

最初はすべて自分で染めて制作をしていましたが、職人になるのは目指している方向と違うことに気づき、現在は、企画・下絵・デザインを自分で行い、素晴らしい技術を持った職人さんに協力していただきながら着物や帯を制作して生産管理・ブランド運営を行っています。

メッセージ性の強いアイテムが多いので、それを伝え、世界観を見てもらうため、モデルに着てもらって行う作品撮影ではディレクション・スタイリングも担当しています。
最近ではそのビジュアル作品を見てくださった方から、舞台やMVの衣装提供・スタイリングや、デザインのお仕事にもお声がけいただけるようになり、衣装のお貸出などでCMなどで使っていただけることも増えてきました。

自分のアーティスト活動を主軸に、繊維関連の製造メーカーでもあり、生産管理・ブランド運営・広報などもやりつつ、アートディレクター・着物スタイリスト・テキスタイルデザイナーなどなど、活動の幅も広がってきました。
さらにやったことのないことに挑戦出来るよう、日々制作活動をしています。


<主な活動履歴>


・2012年2月 個展「祝祭と葬列」



・2015年5月 個展「Engagement Ribbon」



・2016年11月 合同展「Fashion expo」(フランス・パリ)



・2017年9月 文化財団の依頼により着物ファッションショー開催(アーツカウンシル東京・八王子市・文化ふれあい財団主催。東京都助成事業「伝承のたまてばこ」にて)



・2017年11月 個展「重宗玉緒 meets XX!!」



・2018年1月 イギリス、ロンドンにあるビクトリア&アルバートミュージアムに作品「Engagement ribbon(振袖)」と「鱗(袋帯)」が永年収蔵される。



・2020年ビクトリア&アルバートミュージアムで開催された大規模なエキシビション「KIMONO: Kyoto to Catwalk」に作品展示。その後、スウェーデン・オランダ・カナダへ巡回。
2022年11月〜2023年5月にはパリのケ・ブランリ美術館
2023年9月〜2024年1月にはチューリヒのリートベルク美術館に巡回。

・2020年 合同展(イギリス・ロンドン)
作品撮影、フロアショー、ロンドン王立美術院でワークショップなどを行う



・2021年 個展「MURDER CASE」


・2023年 スイス リートベルク美術館に招聘され、講演会・帯結びのデモンストレーションとワークショップを開催。
現地で作品撮影も行う。


・その他、合同展への参加、ラフォーレ原宿、新宿伊勢丹、阪急うめだなどの商業施設にポップアップショップや出展など多数。

・八王子市市制100周年事業にて講演会に登壇。
パネリストとしてディスカッションに参加した他、着物本出版記念のトークショー等にも出演。

<制作実績>

※敬称略
・アーツカウンシル東京、八王子市、公益財団法人八王子市学園都市文化ふれあい財団の依頼により東京都助成事業「伝承のたまてばこ」にて多摩織物とのコラボ制作とファッションショーディレクションを担当。

・歌手 水谷千重子(友近) 衣装着物デザイン





・舞台「令和源氏オペレッタ」(2018年)
舞台配信、映像「令和源氏オペレッタRe:」(2020年)
舞台「令和源氏オペレッタ」(2023年)
メインキャストの中村インディア、たなか(元ぼくのりりっくのぼうよみ)、酒井法子、他メインキャストの衣装提供、スタイリング



・シンガーソングライターNakanoまるMV「とっても明るい未来」衣装スタイリング

・ミュージシャン カノエラナのアルバム「盾と矛」ビジュアル、アーティスト写真スタイリング

・紅白歌合戦 ゆずバックバンド和楽器隊の衣装スタイリング(2020年)






ここでは制作に関すること、着物のこと、日々のことをなんでも書いて行きたいと思っています。
あとは展覧会レビューや旅日記を言語化・アウトプットの練習として。

返信は遅いかもしれませんが、コメントやシェアも大歓迎です。
どうぞよろしくお願いします。


<よく頂く質問>


★「なぜメメントモリというテーマなのか?」
→人は生まれてからしばらくは「死」という概念を持たずに生きていますが、あるときに身近な人の死や、知識を得ることによって「いつか自分にも死が待っている」と「死を想像する」タイミングが来ます。
その立ち位置がぐるりと変わる瞬間から、自分を取り巻くいろんな事象が全て違った意味を持って迫ってくると思います。
それに伴って発露する感情や、自分が「生と死」を意識した時に感じた強烈なインパクトを形にしたいと思って制作をしています。

また、自分は女性という性別を持って生まれたことで、自分の身を守るという意識や、保守的な意識が強く働いていると感じる場面があります。
「男性だとどう感じるのか」は想像するしか出来ない部分ではありますが、肉体の形状が大きく変わったり、生理があったり、体の不調を感じやすかったり、出産できるタイミングが限られていてそのことを意識せざるをえないこと、「物理的な力」という点では圧倒的に男性より弱い存在である・・・ということなどから、「肉体と精神の距離が近い」「肉体があることによって制限を受けている」と感じることがあります。
これも「メメントモリ」と繋がる部分があるような気がして、これもテーマに絡めて表現して行きたいと思ってます。



★「なぜ着物なのか?」「着物の面白さはなんですか?」

→単純に着物が好きなので・・・・。

でも着物に絶対的にこだわっているわけではなく、着物でも、絵でも、オブジェでも媒体は何でもよくて、表現したいものに沿って何にするか選んでいます。

でも「絵やオブジェの制作からスタートして着物のデザインに落とし込む」というアナログとデジタルを行ったり来たりする一連の作業がとても楽しい、面白いと感じるので、最終形態として着物の形にする、ということが多いです。
着物は何と言っても「身に纏える」という点が素晴らしいです。身につけられるアートだと思っています。(洋服もですが)

着物を好きになったのは、「柄が面白い」「柄と柄を組み合わせられる」というところ。
そしてさらに「柄の組み合わせ、コーディネートによって、着ている人からメッセージが発信される」というところが面白いと思っています。
もちろん洋服でもそれを表現することは可能ですが、着物はよりメッセージ性を強く、発信することができると考えています。

でもただ単純に、着物を着ていると「いつもより自分のことを素敵だと思える」「気分をあげてくれる」素敵な衣服なので、着物を愛しています。
洋服も大好きですが、着物を着たときの特別感は、洋服を着ている時に無い感覚です。


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