狼少年が誠実な人になったお話
狼少年とは、嘘つき少年のことを言います。
イソップ童話で、「狼が来たぞ!」と言って嘘をついて、大人を混乱させて、本当に狼が襲って来た時に大人には信じてもらえず、結局羊を食べられてしまう。
そんな羊飼いの少年の話を御存じの方も多いかと思います。
わからないことって、世の中にたくさんあります。
日常で、わからないことをわかろうとするのは大切です。
人との会話で、
「○○って知ってる?」
「○○ってどういうこと?」
などの質問を投げられることは、会社でも日常の会話でもあります。
その時に、知っていれば素直に応えれば良いのですが、知らなかった場合に素直に「知らない」、「わからない」と言えるでしょうか?
素直に言える方は、素晴らしい方です。
逆に、素直に返せない方もいらっしゃると思います。
そんな方に、ぜひ最後まで読んで欲しい話を今日は書いてみます。
私が小学生時代の話をすると、「わからない」と言う答えをしたくなくて、適当で曖昧な答えやはぐらかす答え、時には嘘の答えをして、たくさん人を困らせて生きてきたことがあります。
今はこんな事しませんが。
これは正直、どえらいカミングアウトなのですが、こうして狼少年みたいな経験をして、更生したから今があります。
私が狼少年になった理由は、わからないことが怖かったから。
小学生になっても無口だった私がようやく話すようになり、やがて親からも友人からも「天才」ともてはやされて、何を聞かれても何かしら正しい答えるし、運動も勉学もそれなりに出来る人になりました。
そして、それが当たり前のようになってくると、私はわからない事がプレシャーに感じ、段々と怖くなってきたのです。
そんな怖さから、私がわからないことを尋ねられた場合に、適当な話を言うようになってきました。その結果、どんどん自分の周りから人が離れていきました。
こんなことを言っていたら、人が離れるのは当たり前です。
それなのに、人が離れる理由がわかるまでに、私は何年も掛かりました。
そんな狼少年だった人が、どのようにして人に対して正直に誠実にお話をするようになったのか。
その思考回路を書こうと思います。
まず、人に対して、わからないことを隠すことをすると、一体どんな良いことと悪いことがあるのだろうか?
そのように考えたのです。
良いことは、自分の体裁を保てること。
一方で、悪いことは、自分の評判が落ちること。
それだけでなく、わからないことが相手にバレるケースもあります。
そんな時には、どうなるでしょうか?
評判は一気に落ちることになります。
次に、点数換算をしてみたのです。
良いことが、相手の印象はプラスマイナス0とすると、
悪いことが、マイナス1ぐらい。
わからないことを隠していてバレた場合は、マイナス100ぐらい。
そんな点数をつけました。
点数をつけてみたら、わからないことをわからないと言うのは、百害あって一利なしの状態なのです。
こうしてみると、わからないことを隠すのは益々もって良くないことがわかりました。
もちろん、わかる努力をすることは必要です。
わからないと、自分の体裁が悪くなって、結果的にごまかす。
そんな場合もあるでしょう。
でも、それを続けると自分の良心の呵責を覚えることになります。
自分のメンタルを蝕むのですから、結局のところマイナスなのです。
では、どうすれば良いのか?
人に対して、「わからないことはわからない」とはっきり言うのです。
しかも、明るく、前を向いた姿勢で。
そして、「それってどういうことですか?」と尋ねるのです。
そうする事で、相手も正直に心を開いて話をしてくれる可能性が高くなります。
私はこの返し方をすることで、うまくコミュニケーションが取れること。
そして、これまでの事の重大さに気づいたのです。
人って何がきっかけで変わるかわかりません。
私自身、親や他人に怒られて指摘されても直さなかったのに、自分で考えて「これはダメだ」と言う気づきが出来て、初めてまずいと感じた訳です。
子供の頃、狼少年をつけられたレッテルは、大人になっても剝がれません。
信用をされない人間として扱われます。
これは、自分で経験してきたからわかります。
但し、環境が変わればそのレッテルはなくなります。
例えば、中学や高校への進学のタイミングでリセットされます。
他にも、職場が変わればリセットされます。
こういった形で、一度貼られた「不本意なレッテル」を背負って生きたくなければ、環境を変えることを私はお勧めします。
そうじゃないと、心が持ちませんから。
人に対して誤魔化したり、取り繕ったりすることも、あるでしょう。
一時的なやり方だとそれもあるでしょう。
でも長い目で見ると、このやり方はいつか破綻します。
結局のところ、自分に正直に生きることが自分にとっても、精神衛生にとって良いのは間違いない。
人に聞かれた時、わからないことはわからない。
そうするのがシンプルで正しい生き方ではないかと考えたのです。
社会に出て、わからないことはたくさんあります。
未だに新しい話を聞いて驚く自分が居ます。
そんな中で、知らない自分を認める事はとても大切です。
時に蔑んだ態度に出る人は居るかも知れませんが、その時はその時。
その人の態度を嘆くだけで、相手にしなければいいのです。
相手から話を聞いて理解して、自分の世界を広げることを続けられたらいいな。少しだけまともになった私は思うのです。
私の占いでも、FP相談でも。心に留めている言葉があります。
「誠心誠意、向かい合う」
これからもこの気持ちを忘れずに居たいなって思います。
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