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あどけない話(夜のエッセイ)

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日々の暮らしから、あどけない話を綴ります。
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#映画

お1人様映画

お1人様映画

ここ最近、映画を観る時はたいてい1人だ。
noteで報告した範囲でも『未来のミライ』、『CALL ME BY YOUR NAME』、そして『ボヘミアン・ラプソディ』。いずれも1人で観に行った。

いつの頃からか、1人で観る気楽さが心地良くなったのかもしれない。1人なら、どこの劇場で何時に観ようと自由だ。隣の連れを気にして感動の涙を我慢する必要もない。

そんな私ではあるが、中学生・高校生の頃は友人

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はじめての『シェルブールの雨傘』

時々、少し古い映画を観たくなる。

雨が降っていたから…ということもあるのかもしれないが、『シェルブールの雨傘』(1964年)を観た。実は、この作品を観るのは初めて。

「全編を通して台詞が歌になっている」ということは聞き知っていたのだが、なるほどたしかに歌である。ただ、いわゆる「ミュージカル映画」を想像するとちょっと違っていて、「歌うように台詞を言う」の延長線上にあるような印象を受けた。90分と

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『君の名前で僕を呼んで』―哀しい美しさを湛えた余韻を味わう

『君の名前で僕を呼んで』―哀しい美しさを湛えた余韻を味わう

一人前に映画を語れるほど映画を観てきたわけではないが、良い作品を観るとつい感想を書きたくなってしまう。

4月から上映が始まっていた『君の名前で僕を呼んで』(原題:"CALL ME BY YOUR NAME")を、ようやく観ることができた。

良い映画の条件とはなんだろうか。
当然人それぞれなのだが、私は「観終わった後の余韻」を重視したい人間だ。その点、この映画の余韻は素晴らしかった。最後のシーン

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歴史を学ぶ=歴史に学ぶ

歴史を学ぶ=歴史に学ぶ

「ナチスに興味がある」などと言ったら、人間性を疑われるだろうか。
いや、思想的にはまったく相容れないし、ネオナチなどでもない。あくまで、「研究対象として」興味があるのだ。

「ナチス/ヒトラー=悪」と言い切ってしまうことは簡単だ。たぶん小さな子でも知っている。
だが、それだけではいけないのだろうと感じる。「ナチス/ヒトラー」を「悪」と判断するためには、「ナチスの何が悪なのか」、「なぜナチ党は『民主

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