taskey08
仕事を通じて知り合った、年の差のある二人。何度か二人で食事に行った後、初めて彼女から「温泉に行きたい」と言ってきた。当日は晴れたものの、前日からの雪で目的地までたどり着けるかが気にかかる。目的地までの道のり、いろいろな景色を目にし出会った人と話をしていくうちに二人の気持ちに変化が起こる。平坦ではない人の生き様は、これから先の道しるべとすべきもの。気持ちを確かめ合い、収まるべきところへ収まったようにも思える。しかし、何も波風は立たないだろうか。
「ねえ、熱くない?」 「あ、ごめん。水の量を増やそう。」 そう言った彼の額には、うっすらと…
退院してから1カ月が経ちました。毎週1回通院し、主治医と話しながら投薬量を少しずつ減らして…
28.「なんともなかったようですね。でも気を付けてください。」 112日間身分証明書として護っ…
27.「日常生活自体がリハビリですから、無理して動かなくていいですよ。」 外泊から帰った翌日…
「聞こえなくなっちゃった。」 シートの背に右半身を預けた緋乃が目をわずかに開けて呟いたの…
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26.「気を付けて。くれぐれも躓いて転ばないように!」 昨日の午後、夕方からの外泊に向けて副…
25.「じゃあ、明日抜きましょう。」 11日にすべての点滴から解放された後、万が一に備えて付け…
こんにちは、初めまして。東郷緋乃と申します。この第二章は私が担当です。正直なところ、彼っ…
24.「長い間本当にお疲れ様でした。」 昨日18時20分、看護師さんが落とし切りの点滴終了時に発…
23.「明日からステロイド点滴を内服に替えます。」 7月8日の入院から3カ月が過ぎ、そろそろ外…