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私ってほんとに双極性障害?

Twitterやnoteなどで、精神科医や精神科にかかわる人が、「双極性障害の過剰診断が増えている」「特にⅡ型は定義よりも広めにとって診断つけている人も結構いる」と書いているのを何度か見たことがある。
それを見た時は、私自身も過剰診断気味に診断されているところがあるし、そういう人って自分だけじゃないんだろうな~と思うだけだった。しかし現実での知人との会話や体験談を思い出して、それってやっぱり結構リアルなのかもと認識したので、それらをまとめようと思う。(そもそも過剰診断という言葉の意味合いについて素人の私が理解していない可能性もあるが、定義にきれいに当てはまるわじゃない人も診断されているという意味で使っております。)

双極性障害の人の雰囲気

これは完全に素人の感覚なので信憑性は乏しいが、精神科のデイケアに行っていろいろな精神疾患の人と接していると、病気ごとになんとなく性格や印象が違うように感じる。病気の症状がそのような印象を作っている部分もあると思うが、例えばうつ病や不安障害だと、おとなしめで真面目で静かな感じだったり、話からも心配性な性格の人が多く感じる。統合失調症や双極性障害は、変わりものとか元気で人目をあまり気にしないような人、ニコニコしていて明るい感じの人が多い印象だ。発達障害は、ASDの男性だと分かりやすいがADHDや女性は分かりにくい。
その中で、私と同じ双極性障害Ⅱ型と診断されている同年代の女性と知り合ったのだが、なんかぱっと見躁うつっぽくないと思ったことがある。第一印象や話の内容的にはうつ病かな、と思ったのだが、後日話しているうちに双極だと分かった。その人は、わかりやすい典型的な躁状態というよりも、混合状態が多いそうなのだが、混合状態はあまり起こらないと学んだことがあり、そんなに簡単に何回も起きるのか、と思った。まあ素人の考えることなのであてにしてはいけないと思うが、過剰診断、というか、双極Ⅱ型の定義にきれいに当てはまる感じじゃないのかもな~と思った。

躁が短い人、ころころ気分が変わる人

また友達の友達で、双極性障害の子がいるらしいのだが、その子の話を聞くと、軽躁状態が短い(定義では4日以上続くもの、だけど、その子は2日か3日らしい)そうで、これも過剰診断なのかなと思った。
私自身についていえば、うつ状態が圧倒的に多く長い。またわたしもその友人の友人と同じく軽躁状態が短くて、長くて4,5日間くらいで微妙なところだから過剰診断というか、「疑い」の段階に留まっていたりする。そういうこともあり、デイケアの友人やスタッフさんに自分の診断名について相談したことがあるのだが、当事者でもある友人たちには、「でもたまにひゅっと上がるから双極なんじゃないの?」「軽くあがっている時はみんな短い印象だよ」と言われた。看護師や心理士などのプロであるスタッフさんには「教科書的には細かい数字があるけど、実際もっと短くても診断されている人もいるよ」「一日のなかで変わる人も診たことあるよ」と言われた。こういう話を思い出すと、やっぱり過剰診断は多そうだなと思った。友人たちの話からは、双極当事者もほかの精神疾患の人も、何日以上続く、とか数週間、数か月単位で続く、という認識があまりなく、たまにハイテンションの時があるという認識なのかもしれないなとも思った。誤診やゴミ箱診断的なのでそういわれているだけの人もいるかもしれないが、どっちにしろ本当に双極Ⅱ型の人の割合は少ないのではないかと思う。ちなみに昔はⅠ型・Ⅱ型という区分がなかったらしく、今でもⅡ型の概念自体に懐疑的なお医者さんもいるそうだ。確かにⅠ型は躁が激しくて分かりやすいし病的だから「躁うつ病」って感じだけど、Ⅱ型はそうでもないよな…

では本当はなんなのか

双極Ⅱ型が過剰診断されているとしたら、本当はなんなのだろうというところだが、これはさすがに素人すぎて私には分からない。双極Ⅱ型の軽い版の気分循環症というやつか、最近ぽつぽつと聞く非定型うつ病というやつなのか、衝動性という類似性から見ればADHDなのか…。不安障害や発達障害と併発している可能性も考えられる。非定型うつに関しては、双極性障害のうつ状態が非定型うつと共通することも多いと本で読んだので、ますますどちらなのか分からなくなる。私自身は精神科でADHDの傾向があると指摘されたことがあるため、上がるときが双極なのかADHDの要素なのか気になってはいるのだが、聞けていない。以前は診断名をあまり気にしておらず、元気になればなんでもいいや、と思っていたのだが、障害者雇用の就活を始めて、面談などで障害について明確に説明しなければいけない機会が増えたこともあり確認しておきたいと思っているのだ。

病識がないということとは別

双極性障害の診断にしっくりこない人が私以外にもいると思うが、一つ注意が必要なのは、躁状態を調子がいい状態としか認識できず病識が持てないために、(過剰診断ではなく本当に双極性障害なのに)診断に納得できないというパターンだ。このパターンは勝手に薬を辞めたりして治った!と勘違いして同じことを繰り返す危険性があるので、そういう人は絶対に(といっても難しいが)治療を勝手にやめないでください。治療しないと再発してどんどん症状が重くなって社会的問題を引き起こすことも多々あるそうです。

最後に

精神疾患は、身体疾患のように数値や画像で表されるものでもないし分かりにくいところがあると思う。でも将来的には科学の進歩により今分からないことも解明されて体系が整理されるかもしれない。数十年後の精神疾患の常識はどのようなものになっているんだろうか。楽しみである。

最後まで読んでくれてありがとう。 るえな

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