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読書感想文 絶望名言

扉絵は太宰治しぇんしぇいです。
イラストや様のものです。

絶望先生が好きな私にとって死ぬことや希死念慮は当たり前の日常であるが
世間はどうやら違うらしい。
暗いところってとにかく楽しいのにね。

深い海に沈んだら、あんまり急に上がってきたら潜水病になりますよね。それと同じで、深くまで沈んでしまったら、やっぱりゆっくり上がる必要があると思うんです。

P40 頭木さまのありがたいお言葉

なかった視点である。確かに、急な気圧は弊害をもたらす。
なるべく短く済ますのではなくグレードを付ける。
これは処世術にもつながりそうである。

病気とかは、なってない人から見れば、仕方がないんじゃないかみたいなふうに考えられやすいわけです。たとえば事故かなんかなら、災難だなとなるけど、病気は、その人の運命だみたいに、仕方がないじゃないという風に思われやすいんですけれど、たとえ病気で死ぬんであっても、これはやっぱり他殺なんですよね、本人にとっては。

P64 頭木氏

こんな視点なかったな~と思わせられる言葉ばかりである。
正直文豪たちの名言もとりあげたいけれどこの頭木先生の物事のとらえかたや感じ方、受け流し方を読む本なのではないかとも思うのでどんどん自分用に抜粋していきたいと思う。

でも、それは人生をあらすじでみているからだと思うんです。
『あらすじで見ている。ほお。』
ええ。あらすじで見れば、確かにゲーテの人生は幸福なんですが、他の人にはわからない密かな悲しみというものを秘めている場合が、やっぱり人間ってあると思うんです。

P98 頭木氏と川野氏

こういう小説が星新一の作品であったよな~と。
おとぎ話のシンデレラのその後、幸せに暮らしましたとさの詳細。みたいな。あらすじでみると幸せ。そうやってたくさんの人間を幸福に不幸にして見てきたのだなとも思う。

光の強いところでは影も濃い。

(ゲッツ・フォン・ベルリンゲン) ゲーテ

これ、すごい美形の悪役に言ってほしいセリフじゃないですか。
ゲーテもまた読もう。
本もそうだけど派生するから楽しいよね。

これは宗教心ともまた違って、どうしようもないという状況に恐れを感じる。ただ恐れて祈る。そういう境地もあったほうがいいような気がしますね。

P215 頭木さまのお言葉2

本当に視野が広がる一冊である。
例にもれず図書館で借りたのだがこれは購入しても良いのかもしれないと
思う。また読んだら感想など頂けたら嬉しいのである。

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