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自選記事

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noteを始め気づいた事。自分がスキだと思う記事と読んで下さる方のスキが違う事。わたしのスキを集めてみました、宜しければご覧下さいね。
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記事一覧

粒

永遠のロマンティスト、少年の無垢ー

こんな俺も居るんよ、って恥らうあなたは
穢れない魂と消えない夢の中で涙を流す

同時に
わたしがわたしで無いものに、
血反吐のような吐瀉物を吐き出して、どんどん変容する

消したい自我、現実、わたしそのもの。

それは存在すら希薄で
色も音も匂いも無の世界

出来ることなら、永遠に、留まっていたかったろうに

りんご売りの少女が、倒錯した夢に居るあなたを
正気

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Faded

Faded

Are you so faded?

また酔っ払って ふらふら?

わたしだって
酔わずにふらふらよ

疲れきってるわ

だから、これ程にハイなのよ
わかるでしょ

ねぇ、呼ばなきゃ待ってるつもり?

わたしは、色褪せず衰えず萎れないわ!
なんて言いたいけども
そんなわけないでしょ

ダーリン、わたしも、もうふらふらよ
疲れきってるわ
だから、これ程にハイなのよ。

呼ばなきゃ待ってるつもり?

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元始のおんな

元始のおんな

タム タム タム

憂うな迷うな

タム タム タム

リズムに合わせ

タム タム タム

ただ髪振り乱せ

タム タム タム

感じよ燃えよ

タム タム タム

元始のオンナのように

体内に音とリズム

溶け込ませ

ただ本能を呼び覚ませ

迸る歓喜となれ

狂えよ揺らせ

跳ねよ従え

己が音に耳澄ませ

元始

言葉も思考も持たず

その心と身体の欲するまま

オンナたちが

自然に自

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変身譚:川になる

変身譚:川になる

人間をやめようと思い、Rは思案した。兎に角、人間、哺乳類、動物以外が良いのだ。

草・・?

いや、草は犬がおしっこする。厭だ。

猫も毛玉吐きに、

せめて美味しそうな顔すれば我慢も出来ようが、嫌々な態度丸出し、爪をグサリ。

牙、意外に怖いし。。

草の草たる矜持は何処へ。

愚考が停滞すると、先に進まぬ。

さて、作家某氏は、樹木人間なるモノに変身した。

カイワレ脚人間も、甲虫も、悲惨だ。

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ただそれだけが嬉しくて

ただそれだけが嬉しくて

母は喋ることも忘れつつあるのか、とみに無口になった。

栄養士さんとの面談。三ヶ月更新、状況報告あり。食べる量が減っていますとのこと。

前は80%は食べていたのが、60%、体重も急に5キロ落ちた。

なのに~クダンの医師め!母に間食させるなと?

BMIがどうだってのさ。そもそも、母の身長からして計算ミスでしょ。

母は165センチあったのだ。多少、縮んだにせよ・・背中の湾曲で145センチって計

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桃、一枝

桃、一枝

父が倒れる前のこの季節、母を連れ梅や桃、そして桜を観て愉しんだ。

「土産はイラン、梅の一枝でも買って来い。」

留守番を選ぶ父に、そう、母は常に思いっきり沢山買って帰るのだ。

半分以上は彼女自身が食べる為にw

花を愛でると共に、花とのショット、写真をねだる母を幾枚も写し、

花の色に負けじと、紅ひき服装に気を配り

唇はすこし口角上げて、決して、歯は見せずに微笑む人

まだ3年前なのだ、と思

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Why Should Not Old Woman Be Mad?

Why Should Not Old Woman Be Mad?

老女は何故狂ってはならないのか

老女は知っている

権力に抗い闘ったモノたちの行く末を

改ざんされた真実が

時と共に、事実に変わるということを

サルトルを愛読した少女が

やがて老い諦め

書のタイトルの如く

彼女こそが

他者に嘔吐せしめる愚鈍な怪物に変わったことを

正しいものは普遍ではなく

時代と共に真理は変貌することも

倫理すら国の物差しで決まっていることも

大自然の生命力

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誘(いざな)う

誘(いざな)う

白装束にだらりと黒髪垂らし

振り向きながら

おいでなさいな、と

目で囁く

森の奥にわたしの棲家があるのよ

怖い?

わたしを物の怪か気狂ひと

お思いか?

なら、来なくてかまわぬ

その代わり

ずっと、あなたは

この日をこのわたしを

忘れずに悶々と過ごすこととなりましょう

怖いもの、不条理な場面、居てはならぬヒトガタは

あなたの目にはまがいもの、或いは害為すものと

映りまし

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らいおんになりたかったねこ

らいおんになりたかったねこ

「僕はいつか立派なライオンになる!」

昨日の猫集会で雉猫のポヨンは宣言した。

みゃははは~。ふぎゃ~。にゃひゃひゃ。
皆が皆、お腹を抱えて僕を笑った。

一番の親友だと思ってたクロまで笑った。
その名のとおり艶やかな黒の短毛に金色の目。僕と正反対の彼は凛凛しくて

僕の憧れだった。

いつか皆の前で「僕は絶対に犬になる」って口走って以来、皆から

「へいへい、ポチ」って呼ばれるようになった。

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ブランコ

ブランコ

夜のブランコはサビシイ

街灯に照らされ在っても

セツナイ

ひもじい野良犬が寄って来ても

公園には誰ひとり居やしない

昼の喧騒を懐かしむのか

それとも孤独に在りたいのか

ブランコよ

眠れぬヒトが不意に訪れたなら

そして、ブランコに腰降ろしたなら

一緒に揺れて泣いてしまうのか

シーソーもジャングルジムも明朗だ

ブランコだけが

ココロ細げに、風に揺れることが

いとおしい

ある雨の日の感傷

ある雨の日の感傷

いっそう勢い増した雨は
鬱屈した心をかき消すように
視界をぼかし全てを薄墨色に
染め上げる

かの道標たる街灯に
その白きぼやけた光に
ロダンバックの一輪の白薔薇重ねた夜

炎ではなく水のようにと、
全てを洗い流せ、
かの方に習え
感傷より自己凝視なのだと
分かった心算でいた夜

そうか
付け焼刃は消滅するのだ
知った心算
かくありたしと願った夜

全ては虚無と焦燥と
曖昧模糊たる混迷に
耐え切れ

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記念日

記念日

ね、生きる意味も死ぬ意味も無いのよ

たかだか人の一生、何かを為すには短く、かといって、夢を見なきゃ

寂しすぎるじゃない

本当に欲しいものが手に入らなくても

欲し続ければいいじゃない

生きて生きてと願った日々

奇跡は起きた

わたしの声で あなたは目を醒ましたのだから

辛くても苦しくても

あなたの全てを愛するわたしがいることを

忘れないで

ひとりで泣いて終わらないで

小さな平穏

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自嘲

自嘲

ふ・・今じゃ、このザマさ。

そいつは、受話器の向こうで、悲しい自嘲に逃げた。

思えば そいつのジーンズ以外の姿もネクタイ姿も見たことはない。

自嘲を鎧にしないでよ。

変わった?変わっていないから、辛いのでしょうに。

いつか、悪態つきに行くから・・・待ってろよ!莫迦。

泡

永遠のロマンティスト、少年の無垢ー

こんな俺も居るんよ、って恥らうあなたは
穢れない魂と消えない夢の中で涙を流す

同時に
わたしがわたしで無いものに、
血反吐のような吐瀉物を吐き出して、どんどん変容する

消したい自我、現実、わたしそのもの。

それは存在すら希薄で
色も音も匂いも無の世界

出来ることなら、永遠に、留まっていたかったろうに

りんご売りの少女が、倒錯した夢に居るあなたを
正気

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