前回は、2社目のフィットネスクラブで色々ときつかった前半についてお伝えました。今日もその続きです。
よろしければお付き合いください。

唯一の救い

「完全アウェイ」の状況の中で、僕の唯一救いとなっていたのが、自身が担当していた、BODYCOMBATのクラスと、そこで出会った参加者の方々でした。
このクラブでは、レズミルズプログラムはBODYCOMBATとバーベルエクササイズのBODYPUMPの2アイテムが導入されていて、これらのプログラムが大好きな会員さんも一定数いて、かなり盛り上がっていました。
僕はBODYCOMBATを担当するニューフェースとして入社したので、コンバット好きの方々には歓迎していただいていました。
この方々は、クラスでも声を出して一緒に盛り上げてくださったり、イベントではインストラクター顔負けのコスプレで登場したりして、スタジオ内の空気をとても良くしてくれました。泣けてくるほど温かかった。。

ただ、この人たちはBODYCOMBATが大好きですから、インストラクターを見る目も肥えていてました。
コリオにも詳しいので間違えるとすぐにバレます。
上手にカッコ良く動くための研究もしているので、インストラクターのフォームも厳しいチェックの目で見られます。

だから僕も、温かくも見る目の厳しいこの人たちに満足してもらうために、絶対にコリオを間違えない、日本でトップクラスのフィジカルを手に入れる、曲の良さを最大限に活かす、より楽しんでもらうためにネタをしこむ、ということを決めて取り組んでいました。
僕が曲の雰囲気やコリオ内容に合わせて、サングラスをかけたり、紙吹雪を投げたり、道着を着たり、カンフースーツを着たり、剣を振り回したり、いきなり脱いだり、といったパフォーマンの殆どは、この時にやり始めたものです。

そうしているうちに、クラスに参加してくださった方々に受け入れられ、認められていき、その影響の輪が少しずつ外側へも広がっていくのを感じられるようになります。
そして僕はこのクラブで、BOCYCOMBATの他に、BODYPUMPと、BODYBALANCE(太極拳・ヨガ・ピラティス系プログラム)のライセンスを取得し、3アイテムのインストラクターとして、腕を磨いていきました。
因みにBODYBALANCEは、BODYCOMBATやBODYPUMPとは運動の性質が違うもので、とても良いプログラムだと思ったので、僕が導入しました。

僕のクラスに参加してくれていた会員さんたちは、コナミ系列の店舗をはじめとしたさまざまなレスミルズ導入クラブへ遠征してクラスを受けに行っていて、本当に目が肥えていたのですが、その方々が遠征先の他店舗で知り合われた方々をよく僕のクラスに連れてきてくださるようになりました。
しかも「うちのイントラは凄いよ!」といった前評判を流し、事前の期待値を爆上げした形で。笑

そうした「人が人を呼ぶ」紹介の連鎖により、この小さなクラブの一インストラクターだった僕は、少しずつ外部の方々に知られていくようになります。

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ただ、上述のとおり、この時の僕はクラブ全体の中では、まだ完全アウェイでした。
そんな背景もあって、スタジオの中に入って自分のクラスを担当している時間だけは、嫌なことを忘れて夢中になれる唯一の時間だったし、そこに来てくださる温かい方々に本当に救われました。
だから、この人たちには「絶対に応える」と決めていて、いつもクラスの準備はしっかりしていきました。
振り返ってみると、僕はこのクラブにいた時が、スタジオパフォーマーとしては、いちばん成長したと思います。
そして、その時から応援してくださっていた方々と今も繋がれていることを、心から嬉しく思っています。

そうやって自分が情熱を注げる領域で一生懸命やっていると、そこから良質なエネルギーの輪が広がり、光が射し込んでくるということを学びました。

次回予告

次回は「スタッフとの関係性の変化」について書きたいと思います。
今回も最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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