「食」は外交戦略なり
vol.85
松屋で今年大注目されたメニューがあります。
それが「シュクメルリ鍋定食」です。
松屋に普段行かない方は、「シュ、シュクメルリ…?」となるでしょう。
こちらはジョージアの郷土料理。
鶏肉をニンニクの利いたホワイトソース、チーズで煮込んだ鍋なのです。
もともと松屋が2020東京オリンピック前に、「世界の料理を味わって欲しい」と商品化した各国料理の一つとして19年に限定発売。
そんな知る人とぞ知るメニューが再び注目を集めたのにはワケがあります。
それが、昨年7~8月のインターネットで実施した「松屋復刻メニュー総選挙」です。
〈毎日新聞 / 2024年4月8日〉
ここで2位のチキン南蛮に1万票以上の差を付け、ぶっちぎりで1位を獲得。
2月6日(火)に晴れて復刻メニューとして再登場しました。
そして、この裏には、熱き想いを持った方々の応援あってこそという部分もあったのです。
その一人が、駐日ジョージア大使のティムラズ・レジャバさん。
Xのフォロワー数は33・6万人(4月7日時点)というインフルエンサーでもあるのですが、投票期間中、「シュクメルリに清き一票を」と呼びかけ、圧倒的勝利に貢献したのでした。
全国区の松屋のメニューになれば強烈なPRになるわけで、それを一つの外交戦略と考えたレジャバさんは、なかなかのアイデアマンです😊
実際、ジョージアの認知度が上がるだけでなく、日本の政治家とも料理の話題を入り口に親交が深まるなど、大手飲食店で取り扱われる影響の大きさを実感したとのこと。
戦略がまさに的中しています。
そして、今回の件は他の国の目にも止まっており、第二のシュクメルリを目指そうとする国が続々登場。
松屋は在日ポーランド大使館からの要望を受け、2月20日から一部店舗でソーセージや濃厚なキノコソースをあしらった「ポーランド風ミエロニィハンバーグ定食」を試験販売しました。
そして、全店舗での販売に向け準備中とのこと。
さらに、リトアニアのオーレリウス・ジーカス駐日大使がXで
と投稿したり、
オーストリア政府観光局が
と呼びかけるなど、牛丼屋を舞台にした外交戦略は活発化しております(笑)
松屋も早速、両国関係者と「会談」を実現。
料理の説明やメニューの提案を受け開発に取り組んでいます。
そして、今回の記事でいちは面白いと思ったのは、次の話です。
なるほど!
各国の郷土料理を松屋のメニュー、つまり日本のメニューとして成立させるには柔軟かつ的確な融合を図らないといけないわけです。
ただ、そこは「和」の民族の日本人。
そこを上手くやっていけそうな期待が持てますね😊
こうした日本の持つ和の力(融合力)は、実は世界に誇れるものなのではないかと改めて思いました。
ぜひ松屋にはメニュー開発を通した異文化交流を成功させてもらいたいですね。
メニューが開発されたら、全部食べに行きたいと思います〜
本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!
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