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娘が激怒。四葉のクローバーへの僕の願いごと。


ある日、4才の娘が、高熱で保育園を休みました。


僕が1日面倒を見ることにしまして、日中ずっと家で過ごしました。



家の中で、娘と折り紙をしていた時の話です。



折り紙の本に、

「クローバー」

の折り方の説明が書いてありました。


娘が

「これ、かわいい!」

と言って、折りたがります。


発熱で外に行けない娘には、ちょうど良い遊びです。



二人で、絵本にならって、四葉のクローバーの折り紙を折ることにしました。


四葉のクローバーの折り紙が出来上がりました。






僕は、

「四葉のクローバーを見つけると、幸せになるんやで。

 良かったな。」

と話しました。


娘が、

「 何か願いごとが叶うといいなー 」

と言いました。


四葉のクローバーが流れ星みたいになっていますが、まあ良し、でしょう。


僕は、

「ほな、四葉のクローバーにお願いしてみよっか」

ということを言いました。




娘は

「 お姫様になれますように! 」

と言いました。


「 かみさま、今は4才だけど、5才になったらお姫様にしてね 」

などと言っています。



僕は、

「めっちゃええお願いやな」

と声をかけました。



娘が

「 つぎ、お父さんの番! 」

と言ってきます。



娘との楽しいやり取りが進みます。



僕は、少し考えて、こう言いました。

「娘の熱が下がりますように」


自分なりに、娘の健康を願う気持ちを言いました。



僕は、娘が、喜んでいるかな?

「お父さん、やさしい!」などと言うかな?

と思い、娘の顔を覗き込んでみます。




すると、娘が、下を向いて床を見つめています。

眉間にシワが寄っています。



そして、

「 ちがうでしょ! 」

と言いました。

ものすごく、怒っています。



すごい剣幕で、


「 ぜんぜん、ちがうでしょ! 」


と、僕に怒鳴ってきました。



僕を睨み付けて、言葉を続けます。


「 お父さんの願い事は、それじゃないでしょ! 」



大激怒しています。



急な展開に僕は、

「 え? え? 」


と、戸惑います。




娘は、続けます。

「 お父さん、本当のねがいごとを言いなよ! 」




僕は、何のことやと、更に戸惑いが深まります。





そして、娘は力強く、大きな、大きな声で僕に言いました。



「 お父さんは、プロ野球選手になりたんでしょ!


  それをちゃんと言わなきゃダメじゃない!! 」






・・・


僕は、思わず自分の手元を見つめます。


「確かに、そうやった・・・」



学生時代、僕はずっと野球部でした。


娘に、何ヶ月か前に、

「お父さんの子供の頃の夢は、プロ野球選手になることやったんやで」

と話した自分を思い出します。





娘は、怒りながら、

「 ほら、言って!

  
  四葉のクローバーにお願いして! 」


と僕を強く促します。


僕の頭を押さえつけてきそうな勢いです。




僕は、四葉のクローバーの折り紙に手を合わせ、大きな声で言いました。



「 プロ野球選手になれますように! 」






静寂がリビングを包みます。





娘は、素直になった僕に、満足したようでした。

娘は、僕に背中を向けて、違う折り紙を始めました。



僕は思いました。



「 神様、今は43才ですが、

  44才になったらプロ野球選手になれますか? 」










今日も読んで頂いて有難う御座いました😃





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