見出し画像

なぜだか、さいきん、祖父江ずいている。

約1ヶ月前。僕は、実家の茨城から住まいのある東京に戻るために、水戸駅ホームにてベンチに座って特急列車を待っていた。スマホを見ながら時間を潰していると、階段の方から聞いたことのある声がした。男性の声だがやけに甲高く特徴がある。声の方に目をむけると、それは、そ、そ、祖父江慎さんではないか!マネージャーさんだか、スタッフさんだかと思われる妙齢の女性と一緒だ。

祖父江さんは、ブックデザイナーで、その経歴は言わずもがな。僕はファンであり、数年前のコズフィッシュの個展にも足を運んだ。トークイベントにも行ったことがある。東京で芸能人を見かけても声を掛けたいとは思わないのだが、その時はカラダが反応してしまい、迷わず「あの、、ファンです。写真撮ってください」とお願いした。祖父江さんは一瞬だけ警戒した表情を見せたが、祖父江さん単体で撮りたいわけでなく一緒に撮ってほしい旨を説明すると、表情が柔らかくなり、快く自撮りに応じてくれた。

同じ祖父江ファンの先輩デザイナーにそのことをすぐに伝えると、祖父江さんって写真を撮る時はふざけるから、ブレて、なかなかキレイに写真に収まってくれないらしいけど、この写真はキレイに撮れているねと言ってくれて、ますます嬉しくなった。

そして特急列車の中で、写真を見返すと、スマホ片手にピースをする祖父江さんのスマホのホーム画面が丸見えで、なんのアプリを入れているのかが、一目瞭然だった。TikTokが入っていて、「若者の流行もチェックしてるんだなー。いや、自分で動画撮ってあげてるのかなー?」とか思ったり、LINEは未読の赤丸数字が無いのに、Facebookのメッセンジャーアプリのアイコンには未読数字が二桁付いていて、「申請メッセージや営業メッセージは無視するタイプかな?」と無邪気さの裏の大人の部分を知ることができて、思わずほくそ笑んでしまった。

時は流れて、11月5日。僕は都内をレンタカーを借りて運転していた。中目黒付近を走っていると、路肩で片手をあげて必死にタクシーをつかまえようとする目のほっそーい中年男性に目が止まった。

また、祖父江慎だ!!!!

しかもまた妙齢の女性と一緒だ。なんでこんなに祖父江慎ずいているのだろう。タイプの女子だったら間違いなく恋に落ちていますよね。運命だと勘違いしますよね。わからない。わからないけど、なんだか面白くて、また一人ほくそ笑んでしまった。



新たなコンテンツの制作のために大切に使わせていただきます。何に使ったかは、noteにてご報告させて頂きます。