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【クソポエム】The WINTER SONG ❄⛄ (ふゆのうた)

" The  WINTER  SONG "

荒い除雪機がそこどけと
わが道顔で家を揺らす
そのたびに隅に隠れて
泣いていた僕を
貴女は覚えていますか?
The WINTER SONG.
あの頃の母より 歳を重ねた

幼い頃の記憶 雪が積もれば
母が霜焼けた手で撫でていた
僕の全裸の雪像
町おこし 雪まつり秘宝館
出品せにゃ僕らは 冬を越せない
エスパー魔美のようなお気持ち重ねて

冬を迎える前には
山で何とか捕った猪肉のあらゆるを
麹に漬け込み過ぎたソーセージ
しぇっぺえほどこしらえてた 毎年
ブラの紐外すの上手いのは
腸(ハラワタ) を結んできたから

これが麦飯に微妙に合わなくて
でも犬の肉よりはましだと
化調を効かせた汁で流し込む
この冬 越したらまた次の冬だ
その前に夏だろ 夏が涼しいわけじゃなく
その前にそろそろ スギ花粉がヤベエの繰り返し

ヒグマまでは出ないから
直木賞は見込めない
Wikiopediaブンガクにもならない
素手じゃ野良犬にも勝てない
犬肉は食べたくない  僕らは
化調の物価がやたら高くて
化調をめぐる争いが起きる
魔法のような粉だったから

荒い除雪機がそこどけと
わが道顔でこの町を通る
國から独立を勝ち取ろうと
いや 夜逃げの方が早いかと
男たちが酒場で嗤っていたのを
貴女(ママ) は覚えていますか?
僕だけが本当に逃げて消えた あの日以来
統治(おさ) めるために 戻って良いですか?
The WINTER SONG.
The WINTER , AGAIN …

(てらにしま)

逢いたいから… (CV: さだまさし)

※ 不定期刊行肉筆文藝エアひとり同人誌『キミは TERRA(てら) - Ⅱ(に) Ⅳ(し)- 魔(ま) さんの御声を聴くか』 2024年2月6日付号初出(雑誌タイトルは変更になる場合がございます)

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