見出し画像

「継続は力なり」の考え方

「継続は力なり」ということばがあります。由来は、諸説あるようです。その中でも有力なのは、大正時代の宗教家、住岡夜晃の『讃嘆の詩』という詩集とされています。

『讃嘆の詩』のなかには、

念願は人格を決定す。継続は力なり。

とあり、このことばが広まったと考えられています。

私たちは日常の生活の中で、継続することの大切さはわかっています。勉強にしても運動にしても継続することで自分自身が進歩・成長します。

では、継続するとしないではどのくらい差が出てくるのでしょうか。
具体的に考えてみたいと思います。

AさんとBさんがいます。Aさんは通勤時間に毎日スマホで1時間ゲームをしています。これに対しBさんは読書をしています。ここで、Bさんの読んでいる本はマンガなどではなく、古典など教養となる本としましょう。

さて、1年が過ぎました。Aさんの1年前の状態を1とすると、1年間に身についた教養は、ほぼ1のままですね。
一方、Bさんのほうは1+αになっていることは簡単に想像できます。

二人の教養の差はどのくらいになったのでしょう。ふつう私たちは毎日の積み重ねΔをたし算で考えています。
Bさんの場合、
1年後のBさん=1+Δ+Δ+Δ+・・・・・
Δはほんのわずかなので、0.1%ぐらいにしておきます。
1年後のBさん=1+0.001X365日=1.365
10年後は13.65
これでも二人には大きな差が出てきました。

でも、よく考えてみると、今日が1とすると明日は1.001になっているから、
今日のBさんと明日のBさんは状態が違います。少し進歩している。
1+0.01ではなくて1.001倍となりませんか?
つまり、明日の私は1.001倍になっている。
たし算ではなくて累乗計算だったんですね。

もう一度計算をやり直してみます。
1年後のBさん=1X1.001X1.001X1.001X・・・・・
1年後のBさん=1.001^365=1.440
あれれ、たし算のときの1.365とあまりかわりませんね。
でも、10年後は、
10年後のBさん=1.001^3650=38.40
なんだかすごいことになってきました。

10年後、AさんとBさんとの間には38.4倍の差が付いたという結果になりました。また、1年では1.44倍ですから、すぐに結果が出にくいということも分かりました。(継続ってこういうしくみだったのね。)

もうお気づきの方もいらっしゃると思いますが、これって金利の複利計算と同じです。つまり日あたり0.1%の利回りで運用されているわけですね。
(最初からそう書けばよかったけど、こっちも今気づいたのよ。)

これで「継続は力なり」のしくみは理解できました。あとは継続するのみです。みなさん!頑張りましょう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?