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どうぶつの森を始めて、悪夢を見なくなった私の毎日

2021年1月—私はそんな、未だ真新しい雰囲気を纏った令和の時代に、あろうことかNINTENDO 3DSを買った。

そして、昨年にはNintendo Switch用ゲームソフトとして、ファン待望のシリーズ最新作「あつまれ どうぶつの森」が発売されたばかりだというのにも関わらず、私は3DSで約9年前に発売された「とびだせ どうぶつの森」を購入した。そして、どハマりした。

寝る間を惜しんでプレイし、ゲーム内でもキャラクター(村民)のどうぶつたちに「ちょっと休みなよ!」と声を掛けられる始末。

遂にはブログまで始めた。

何がいいって、どうぶつたちが可愛い。自分を慕っていろいろお願いしてきた利、ようわからん会話をしてきたり。最初はうーん、と思っていたキャラとて数日あれば好きにさせられてしまう。なんやかんや、この先誰にも引っ越して欲しくないなと感じている。

ところで、「とびだせ どうぶつの森(以下とび森)」を始めて数日後くらいから、私はぱったりと悪夢を見なくなった。

全編フルカラー、食べ物の味も、何なら排尿の感覚すらリアルにある(寝小便には至らないのでセーフ)、そんな睡眠時の私の夢の世界は、一年の大半が悪夢という悲惨さにあった。猫が布団の上で重いからかも知れない。

しかし、とび森を始めたことでどうやらストレス解消になっているらしい。私はそれこそ景色の綺麗な夢を見てフワフワしたり、そんな穏やかな睡眠生活を送れるようになった。

時にはこんな甘い台詞を吐いてくれるキャラもいるので、正直、心も満たされている。優しくされたいよね、誰だって。

(後ろにオーロラ見えてるとか、シチュエーションも最高でしょ…❤)

さてさて、これは数日前の画像になっちゃうんだけれど、私の部屋は混沌としている。

特に「あつまれ どうぶつの森(以下あつ森)」に関しては、インスタとの連携もあるのかな?とにかく「映え」重視の方も多い様で、ちょっと検索するとむちゃくちゃ素敵な部屋とか島とか出てきて驚かされる。私の部屋、ちょっと前までメトロイド(画像の左手前の青いの)とかあったよ…「なんだこれ、心臓の標本?」と思って夫に訊いたら、ゲームに出てくる生命体なんだね。

高校時代に胎児のレントゲンを模した下敷きを使っていた私としては、どうにも心くすぐられるアイテムなので、メトロイドのことはちゃんとクローゼットにしまっておいた。もうちょっと家を大きくした暁に飾るんだ。

とび森には本当に様々なアイテムがあり、村民からプレゼントとして受け取ることもある。だもんで魅力的なアイテムがどんどこ集まってゆくのだけれど、いかんせん、家のローンを払いきってないゆえ、猫の額ほどの部屋の中にうまくレイアウトできない。テルミンも一旦しまっておいた…気に入ってるんだけども。

早いとこ釣りとかでお金を稼いで、たぬきちにローン返さないとなあ…と思いながらふと、「ああ、現実の家も同じだよなあ」と考えさせられた。賃貸なのでローンは無いけれど、狭い家の中にごっちゃりと物の詰まった我が家は、正直なところ時々居心地が悪く感じられるのだ。

お気に入りのアイテムを厳選して、自分好みの家を作る―それは、どうぶつの森の世界だけでなく、現実の我が家でもできるはずのことなのだ。なのについおざなりにして、ちょっとくらいなら妥協したりして、あんまり気に入っていないものにも理由づけして使い続ける毎日。そのことに本当は、心のどこかでうんざりしていることにも気づいているはずなのに。

高校時代は、とにかく「理科室みたいな部屋」に憧れていた。東急ハンズとかでビーカーなんかを買って、花を生けたりして使いたいと思いつつ、ビーカーはそこそこの値段がして、なんやかんや手を出せなかった。上京して新百合ヶ丘で働いていた時は、OPAの中にあった雑貨屋さんに売られていたランプシェードが欲しくてたまらなかった。レトロな生地が貼られたかわいらしいそれは確か万札の飛ぶお値段だったので、生活するだけで手いっぱいの私には、結局それを買うことができなかった。

遡れば、うちの母は狭くて古いアパートに暮らしながら、いつか父が新築の一軒家を建ててくれる日を夢見ていた。少しいいモノを手に入れるとすぐに「新しいお家で使うのにとっておこう」と言って、押し入れの奥にしまうのだ。だから私は幼い頃から、家に気に入ったものを飾る習慣のほぼ無い生活を送っていた。高校時代にもなると、父が死去して「新しいお家」への夢も途絶えたので、やっぱり狭い家の中、お気に入りのCDのジャケットを飾ったりして過ごすようになった。

今住んでいる築40年オーバーの二階建ての一軒家は、大家さんから「好きに使っていいよ」とのお達しが出ている。小さな庭も、洗濯物の干せるベランダもある。それで4万5千円とかそれくらい(給料から天引きなのでちょっと曖昧)。DIYで改築もしちゃう系の人にはたまらない物件だと思う。

いつまでここに住むかはわからないけれど、本当はもっと快適な家にしてやりたい。押し入れDIYとかしてクローゼットみたいに使いたいし、ベランダも緑いっぱいにしてハンモック置いたりしてゆっくり過ごせる場所にしたい。庭だって、もっと花だらけにしたい。

…こういう欲求は本当に「どうぶつの森」に似ていると思う。

なんとなく「これでいっか」と思っていた住まいを、とことん正したくなってくる—どうぶつの森シリーズは、そういうゲームでもあると思うのだ。

ゲーム内で要らないアイテムを厳選して売ったりしていくのも、まるで断捨離だなあと感じる。現実世界でも、もっと家の中を凝視してやりたい。二階とかもはや倉庫状態だもんなあ。

どうぶつの森は、そういった「自分の中の理想」をあぶり出して認識させるセラピーになるなあーありがたやありがたや。こういうの、現代社会に生きるニンゲンにはすごーく必要なことなのではないか。

ちなみにうちのバンドTシャツも作ったよ!

毎日ログインっていうのはちょっとしんどいぞ、という方には、スピンオフ作品である「ハッピーホームデザイナー」をオススメします。お部屋作りに特化しているので、「村民の好感度上げなきゃ」とかそういう心配はありません。詳細的なものはこちらの記事をどうぞ。

3DS本体、私はブックオフで3000円くらいで買いました。ブックオフは比較的、状態のいいものを売ってくれていると思います。個人的にはハードオフでなくブックオフでのソフト並びにハード購入を推します(綺麗で安いのが比較的多いので)。創設者だかが親しいとか何とかで、そういう理由で名前が似ている企業ですが、実際は別会社…って、私が働いている時に言われたっけな。ハードオフは楽器を買うのにオススメです。今やもはや楽器屋さんレベル、楽器屋さんが不況に悩むのも、こんな競合店があるなら致し方ない気がします。

さてさて今宵も、とび森の世界に行って参ります。たいへいたのでっかい感じの優しさが愛おしいのに、どうしてもリカルドに惹かれてしまう…!!

(という昼ドラごっこも楽しめます。)


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