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読了。東野圭吾『ダイイング・アイ』

難解な本だった。

事件の真相がなかなかわからず、モヤモヤムーン、としたまま読み進めました。

推理というよりは。
サイコスリラーに近いような感触が。
ドロドロしていて、不思議で、不可解で、不気味で、強烈。


相変わらず東野圭吾氏は女性を描くのがうまいと思う。
ただひたすら、その官能的で魅惑的な女性像に引き込まれる。
謎が深いのも、またそれがスパイスとなり、まるで主人公と時間を共にしているような錯覚すら覚える。

今回は描かれている女性像が今までと圧倒的に異なる。
こんな女性も描けるのか・・・とただひたすら感嘆する。

ストーリー自体は難解で、こういう風に持っていくのかぁ・・・と、リアルとはかなり引き剥がされた状態になる。
しかし、読む手が止まらない。

読み終えたあとの感想としては、スッキリとはしなかった。
しかし、ほんの数ヶ月を描写した本であるのに、ずっとねっとりと張り付いていたような気持ちにすらなる。

ちなみに本の途中から私が思い描いていた推理とは全く異なる結論であった。
そういう意味からも裏切られておもしろかった。


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