見出し画像

【プレビュー】『勝ち切って前節の払拭を』~第3節ファジアーノ岡山VSレノファ山口~

マッチプレビュー

目指すのは勝利のみ。
勝ち切って、前節の払拭を。

岡山にとって、今節は昨季から変わったことを結果で示さなければならない一戦だ。

前節・いわき戦は、ラストプレーで勝点3がこぼれ落ちた。前半終了間際にCKから先制し、後半は64分に退場者が出たこと、向かい風の影響を受けてクリアボールが短くなったことで防戦一方に。それでも、守備陣を中心に各々がタスクを全うし、相手に決定的なチャンスを作らせないまま最終局面に突入する。しかし、最後にセットプレーから同点弾を許してしまった。

昨季の19引き分けは、徳島と並んでリーグ最多。試合終了間際に失点して、うなだれる姿を何度も見てきた。それは今節に迎え撃つ山口との対戦も例外ではない。昨季はホーム&アウェイの両方で先制しながら追いつかれて、勝点1に留まっている。特に昨年10月の第39節・アウェイ山口戦では、90+7分に池上に直接FKを沈められ、苦杯をなめさせられた。

手にしかけた勝利を掴めない握力の弱さを改善するのは、簡単ではない。選手が入れ替わっただけで解決する問題でもないだろう。今季を通して払拭していくものだと思うが、そのためには成功体験が必要だ。勝ち切れなかった次の試合で、どのような振る舞いを見せるのか。チームとして、個人として課題と向き合う姿勢が問われる。

Cスタに乗り込んでくる山口は、相手が嫌がることを徹底的に突くサッカーを展開している。岡山は“前からのプレス”を積極的に掛けていく中で、今節も3バックの脇に蹴り込まれるだろうロングボールには注意深く対応しなければならない。また、全体の意思統一を高めてコンパクトな陣形を保ち、攻守に連帯感を持って戦いたい。

引き分けは、もういらない。目指すのは、勝利のみだ。


コラム

2試合連続フル出場の柳貴博。
タフに、パワフルに上回る。

2試合連続フル出場したのは5選手。ブローダーセン、阿部、鈴木、藤田、柳貴博だ。5人交代枠の中で前線を入れ替えることにより、攻撃に変化を加えたり、プレス強度を維持したりする意図は想像しやすい。だからこそ、守備陣が最後までプレーし続けることが増える。その中で、柳貴が右WBで180分を戦ったことに着目したい。

WBはサイドを何度も往復しなければならないポジションだ。相手陣の深い位置からクロスを上げたかと思えば、次の局面では自陣の低い位置まで戻って相手の攻撃を止めないといけない。しかも、今季のWBには逆サイドからのクロスをゴール前で合わせる役割も求められる。タスクを遂行するには、圧倒的なスタミナと集中力が必要だ。

柳貴の持ち味は、サイドプレーヤーの域を超越したフィジカル。185cm80kgの肉体を、相手SB or WBの前に割り込んで突き進むことができ、守備でも相手のドリブルをパワフルにストップできる。

交代でWBの体と頭をリセットできるからこそ、背番号88のフル出場には驚いた。しかし、それだけ木山監督からの信頼が厚いということ。前節は終了間際にFKを与えてしまった。今節は新進気鋭の新保海鈴をねじ伏せて右サイドの主導権を掌握し、借りを返したい。


この記事が参加している募集

サッカーを語ろう

読んでいただきありがとうございます。 頂いたサポート資金は遠征費や制作費、勉強費に充てさせていただきます!