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⑨古民家くらしの楽しみ

今回は、古民家にくらしはじめ、新しい生活で様々なことにトライして楽しみになったことや、新たな発見について綴っていこうと思います。


01.生活環境について

大きな変化として都心の生活とのギャップがありそうに思われるかもしれませんが、車中心の生活になったことを除けば、そこまで不便は感じません。Amazonだって翌日には届きますし、スーパーやドラッグストアなども車で5分も走ればあるので気軽に用を足せます。夜ご飯を食べる場所が少ないですが、東京にいたときよりも自炊するようになり家という場所で過ごす時間が増えるため、空間の快適さに助けられていると大いに実感しています。
ただ、そこまでの環境を整えるまでは一苦労があるのは確かです。

はじめは家の中にテントとデスクをおいて生活

今はありがたいことに仙台や都内近郊でも仕事があり、その時々に移動するため、自宅は本当の意味で心が落ち着く場所になっています。そういった機会に都会のお店で美味しいものを食べて飲んで、泊まって買い物もして戻る、ということも意識的に行っていれば自分的には満足できています。東京に行くと、よくこんな都会で生活していたなと思ってしまいます笑

02.里山の恵み

1番の楽しみはやはりこちらです。家というベースが整っているのはもちろんのことですが、外まわりを整備していき、自然の恵みを享受できるというのは、何にも変えがたい価値があると感じます。昨年は畑を土づくりからはじめ、基本的に自然農で夏野菜を中心に苗を植えて収穫まで至りました。周りに猪などの野生動物も生息しているため、とうもろこしや里芋など実がなる美味しいものはあらかた食べられてしまうという失敗はありましたが、それを含めても次に活かせる良い経験になりました。

収穫した野菜

また、自生しているものを生活に取り込んでいくことも楽しみのひとつです。自宅や近所の山から梅を集めてきて梅干しをつくったり、茗荷も裏庭にたくさん生えてくるので薬味にしたり梅酢付けにしたりとつくったものの組合せを考えていくことでどんどん発展していきます。昨年家の周りを探検して、山椒やクロモジも発見できたので、今年はそれらをお酒につけて様々なフレーバーを堪能したいと思います。

採れたての茗荷
梅干し
クロモジを漬けた焼酎

日々移り変わる自然の姿を観察できるのも素晴らしいです。『雑草ノオト』という柳宗民著の本があり、四季折々の雑草が素敵なスケッチで掲載されています。自宅の周りをよく見てみると、そういった雑草を発見できる喜びもあり、カメラでおさめて収集していっています。前回も書きましたが、自然の知識や名前を学んで実物を発見し、そこの環境に自身も馴染んでいくと、見方の解像度が上がっていく感覚があり、時間のあるかぎりそういったところに身を置けるような生活にシフトしていきたいと思っています。

『柳宗民の雑草ノオト』柳宗民/著 三品隆司/画 ちくま学芸文庫
タンポポ

03.柿渋

丸森町の特産品として干し柿があるのですが、そのもととなる渋い柿が採れる樹もたくさん植わっており、秋には柿のある風景が風物詩のひとつとして現れてきます。その渋い柿を利用してつくられるもので柿渋という塗料があり、私自身は地域おこし協力隊の活動の一環として柿渋の活用方法を検討しています。自宅にもシンボルツリーとして渋柿の苗を植えています。

渋柿の苗
自作した無臭柿渋

以前も書きましたが、自宅の木部にはほとんど柿渋を塗装しています。柿渋自体をつくることはもちろんですが、自らが設計する空間に使用することを積極的に提案していき、伝統的なものの新しい活用方法を生み出していきたいです。什器などにも応用を考えており、丸森でつくられている和紙を柿渋で染めて照明器具のシェードにしたり、うちわなどの小物をつくりそれらをまとめたゲストルームを計画中です。住みながらその町の資源に着目して新たな芽を育てる役割を果たせればと考えています。

柿渋を活用した空間(自宅)
柿渋で染めた和紙

04.猫といろんな動物

丸森町は猫神のまちとして有名で、猫の石碑の数が日本一多いまちらしいです。養蚕が盛んで、蚕を食べる鼠から守るために飼いはじめたことが起源です。最近は町内の集金で地区の家を回るのですが、どこのお宅も猫を飼っているのではというくらい猫に遭遇します。自宅もお隣さんちの猫やら、どこからか来た猫が家の中までお邪魔してくることもあり、そんな出会いを楽しんでいます。そのうちきちんと飼いたい気持ちもありますが、今は外に自動餌やり機とカメラを設置して勝手に楽しんでいます。目指すべくは、薪ストーブの火の前でロッキングチェアに座りながら猫を愛でる………最高の瞬間です…!

近所の猫
MARUMORI Lab officeにて初対面の猫に仕事を邪魔される菊池さん
自動餌やり機の前で盗撮された猫
今はどこかへいってしまった薪ストーブの前でくつろぐ猫

猫以外にも…

でかい猪
水辺に休憩しにきた鴨
でかいカエル
蛇とたたかう近所の猫

最近はキツネも見かけました。
夏には蛍もいたりと、季節ごとにいろんな訪問者がいて飽きさせてくれません笑

05.新たな人との出会いをつくるイベント

家づくりの最中のDIYもイベント化して行ったりしましたが、住みはじめてからも地区の方々と協力して竹でそうめん台をつくり、近所の子どもたちを招待して流しそうめん大会を開催したり、ハーブの苗を販売したりと、自宅を様々な使い方でまちへ開くこともはじめています。今年は古民家マルシェを企画し、まちの方はもちろんのこと、移住を希望している方にもお声がけをして、集客しながらも古民家くらしの相談を受けるようなことも仕込んでいこうと企んでいます​​。

流しそうめん大会
ハーブ苗販売
頂いたエディブルフラワー

次回は、今後のビジョンについてお話しします。

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