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「アンスクーリング その3」14歳 長男編「全く勉強してないけど、高校も行かないけど、大学は行くと決めている男②」本を読むこと

長男の大きな特性と言える事が「よく本を読む事」だと思います。

私から見ると、これが長男の学業面に大きく影響してくるような気がします。

もうこれで2年間、勉強らしい勉強もせずにきた長男ですが、
昨年末、学校からの進めもあり一度だけ市内の学力テストを受けました。

5教科あったのですが、受けたのは
「理科」「社会」そして「国語」です。
英語と数学に関してはやはり積み重ねが必要な教科であるがゆえに
さすがに本人が受けることに意味を感じないというのでやりませんでした。

理科、社会については本人が好きな分野であること
国語は苦手意識があったものの
珍しく私がすすめたこともあり受ける流れになりました。

長男ががテスト前にやったことは
昨年の問題を一通り解いて答え合わせするということだけでした。

一度だけです。

で、どうだったか。

順位で言うと
理科、社会 学年の上位4分の1以内
国語は10位以内、という結果が出ました。

この結果は私たち親子にとってはとても良い指標となりました。
勉強しなくてもこれくらいはいけるなら、と少し安心した面もあります。

そしてこの結果はただただ読解力のなせる技だとも思いました。

理科、社会に関していえば得意な分野なので
好きが高じてそう言った分野の本をたくさん読んでいます。
そういう教科の中でも点数が稼げなかった箇所は
本人が興味を持っていないところであることが明確です。

国語は本人が苦手意識を持っているにも関わらず最も高得点でした。
一度だけやった過去問題で全く解けなかった古文は
一問を除いて、全部正解していました。
どうして一回でそんなにも解けるようになったのかと長男に聞いても
「解答読んだら意味が分かったからかなぁ」という
なんとも曖昧な答えが返ってくるだけでしたし、
本人もなんとも説明し難いけど、そういうことなんだよね、と言っていました。

これっておそらく、読解力の成せる技だと思います。
テストでは、まず問題の意味を理解する事が必要でそれを解釈して、求められる答えがどの部分に当たるのかを的確に認識する必要があります。
解く力、というよりは、読み解く力が発揮されたものだと感じました。
そして、この読み解く力というのは「読書」で培われたものであるとしか考えられません。

今、長男は年間100冊は本を読みます。
分野は理科系が多いですが、歴史物、小説なども読みます。
本人は選ばないような私が購入した本なども読む時があります。
ページ数にすると、年間25000ページくらいになります。
(完全なアンスクーリングゆえに何も記録が残らないため
私が個人的に子供たちの読書記録をつけています。)

小さな頃からたくさんの本を読んできたので
ざっと考えても彼がこれまでに読んできた本は1000冊は超えるのではないかと思います。

ここからは少し長めになる余談ですが…

我が家では幼い頃から、ゲームを与えずにきています。
(本人たちへは、「希望があれば買い与える」という事も伝えた上で、です)
お友達との会話が成り立たず少々嫌な思いをすることはあったようですが
本人たちが「持たない」という選択をし続けています。

そして、代わりと言うわけではないけど、本ならいくらでも買うよ、という感じでした。

ゲーム批判をしたいのではなくて
私にはひとつ、自分なりに考えがあってそうしてきました。

自分が親になって目の前の「小さい人」を見つめ、考えてみると、
幼いからこそ、「情報を得る」ということは難しいものだということに気付きました。
そこに自分の人生経験が重なったこともあり

幼い子に与える世界は「多くの選択肢がある世界」であった方が良いと思いました。
子供達にその意味が分からなくても構わないから、
難しいとか年相応ではないというレッテルを剥がして、
言葉にして伝えることをしてきました。

そうした時、正直、小さな画面の中にある世界の中の選択肢を
ボタンひとつで選び進むことよりも
本という様々な世界、様々な価値観、様々な知識に触れ
更には実際に自分の目の前に広がる美しい自然を見つめ地に足をつけ
自らに合った選択をしていく生き方を子供たちに用意したいと思ったのです。

私は子供たちがうんと小さな頃から「世界は広い」「いろんな世界がある」
「だから目の前の世界にだけ捉われて苦しむことはない」
「どこへでも行ける」
そういうことを絶えず伝えてきました。
子供達には私みたいになって欲しくなかったんだな、と振り返って思います。

いつかもっと子供達が大きくなった時、「そんなことは頼んでいない」と言われるかもしれないな、と、それが自分のエゴであることも理解しているつもりです。

そしてもちろんこれが学業に結びつくことを目論んでいたわけではありませんが
結果、好きな読書をする事で長男のみならず、子供達は大きな副産物を得たように感じています。

次回へ続きます。

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