来月の消費税率引き上げ前の駆け込み消費は、過去に比べて弱いとこれまで報道されていました。日本銀行の黒田総裁も19日の記者会見で「現時点で大きく経済が影響を受けるとはみていない」と語っています。

　しかし、そうでもないかもしれません。以下の日経電子版の記事にあるように、８月の全国百貨店売上高では、高額品を中心に駆け込み消費が出ている可能性が指摘されています。

　そもそも、前回の2014年４月の消費税率引き上げ前の駆け込みは前月がピークでした。日本銀行「消費活動指数」の実質消費活動指数をみると、前回の消費税率引き上げ時では前月の2014年３月で消費額が跳ね上がってます。現下の状況はその時点に比べて若干弱含み。特に、自動車などの耐久財消費は弱いです。

　ただ、前回の消費税率引き上げ前も、新聞・雑誌の報道は駆け込みは大したことないというものが目立ちました。その後、データが追加されるたびに見方が修正され、結局、それなりの駆け込みがありました。

　現在も、９月に入って、スーパーでは酒類のまとめ買いを促す垂れ幕が目立ち、家電量販店でも「増税まで〇〇日」という看板が目についてきました。下記の記事のように、ユニクロでも値下げセールが打ち出されています。

　前回の消費税率引き上げ直前の値下げで駆け込みを誘発する企業行動が見られました。「大したことない」を高をくくらず、各種データを注視する必要がありそうです。

　ちなみに、私は大好きなウイスキーのまとめ買いをしてしまいました（笑）。ビールも買いたいのですが、買ったら買った分飲んじゃうので悩んでます（笑）。

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