tohon

奈良県大和郡山市にある小さな本屋「とほん」店主。ライターとしても細々と活動中。ここでは本の感想を中心にあれこれや書いていきたいです。

アルプスブックキャンプとほん

長野県木崎湖キャンプ場「アルプスブックキャンプ」出店を終えて、無事に大和郡山に帰って参りました。

とほんはメイン会場から少しだけ離れた木崎湖POWWOW会場でバンガローをお借りしての出店。

不安だった天気も無事に持ちました。湖のほとり、眺めがよく、木立に囲まれ心地よいBGMが流れるPOWWOW会場は、いつもの大和郡山とはまた違う、ゆるゆるとした時間が流れた、幸せな世界でした。(今年も湖の夜明け

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あなたの心に飾る詩

【とほん読書ノート011】

簡単に絵画鑑賞を楽しむ方法を聞いたことがある。ピカソだシャガールだマネだモネだと絵画に詳しくない私などは、その魅力をどう感じていいのかわからず美術館でも戸惑ってしまう。そういう時はシンプルに「自分の部屋に飾るならどんな絵がいいか」という基準だけで絵を見ればいいと。そうすれば「これはちょっと暗いな」とか「もっとシンプル(派手な)ほうがいい」、「この人物の表情は毎日見ても

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とほんやさん

先日のこと。お店の前を小学生たちのグループが賑やかに通り過ぎる。とほんを知ってけている子がいたようで「ここは、とほんやさんやでー!」と友達たちに大きな声で説明をしてくれていた。

「とほんさん」でも「ほんやさん」でもなく、「とほんやさん」。とほんやさん。なんだかとても、いい響き。

お客様によって、ある人には「とほんさん」、ある人には「ほんやさん」、ある人には「とほんやさん」なんてお店にすることが

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夜の言葉と夜の読書の記憶

思い返せば、10代の頃は家族が寝静まった夜にいつもひとりで本を読んでいた。物語が終わりその余韻を感じながら眠りにつくのが好きで、本を読み終えるのは夜ひとりの時間になるよう、気を使いながら読んでいた。

人間は昼の光のなかで生きていると思いがちなものですが、世界の半分は常に闇のなかにあり、そしてファンタジーは詩と同様、夜の言葉を語るものなのです。(解説より)

著者のル=グウィンは『ゲド戦記』や『闇

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思い出のなかに生きる

【とほん読書ノート009】

山田稔は私の友人が好きな作家だが読んだことがなかったので『別れの手続き 山田稔散文選(大人の本棚)』(みすず書房)を手に取った。作家でフランス文学者の山田稔。冒頭に収録された作品が軽めの内容なので油断してしまったが、読み進めるほどにその世界に引き込まれる。内容としては過去の思い出を中心に書かれたエッセイ集だが、ちょっと読んだことのない感覚だった。

どうやら私はごく若

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原民喜がいたことで救われる何か

【とほん読書ノート008】

昨年、一番印象に残った本はと考えると、この本だった。よくできた評伝というのはすごい力を持っていて、読み終えるとそれまであまり知らなかった人物が心のなかで生き続けることとなる。私は今後の人生のなかで、原民喜のことを何度も思い返し、共に生きていくことになるだろう。

私はこの本を読むまで原民喜のことをよく知らなかった。自らの被爆体験について短編「夏の花」を書いた作家という

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