人体実験

女医「私は女医。そして背が伸びる薬の開発者。今日はわたしの患者を紹介するわね。ロバート、ロバート!」

ロバート「はい、先生」

女医「声は聞こえるけど、どこなの?」

ロバート「先生ここです。空の上」

女医「あんたそんな所で何してんの?」

ロバート「身長が伸びすぎちゃって、体は宇宙空間に出ちゃってます」

女医「いつの間にそんなに伸びたの?」

ロバート「朝起きたらこうなってたんです。顔だけ大気圏に突っ込んで何とか呼吸してます」

女医「地球に摑まってるって事なの?」

ロバート「陸地は掴めないので太平洋と大西洋の海底に摑まってます」

女医「どうりで海面が上昇してる訳ね。それに呼吸も苦しくなってきたわ。あんた空気の吸いすじゃない?」

ロバート「アチッ!」

女医「大きな声出さないでよ。一体どうしたの?」

ロバート「足が太陽に触ったんです。早く元に戻して下さい」

女医「今から大急ぎで小さくなる薬を作るわ。それまで待ってて」

ロバート「どれ位待てば出来ますか?」

女医「大きくなる薬を作るのに30年かかったから、短く見積もっても15年ね」

ロバート「もういいです。サヨナラ」

女医「あーあ、行っちゃった。背の高くなる薬を飲ませすぎたかな。今度は半分の1錠にしてみましょう。はーい、次の方どうぞ!」

かくして人体実験は続くのであった

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