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じゃない方ゲー人による、生き字引としての「シン・ゲームの歴史」

前回、ゲーム企画の考え方についての記事を書き、より共感を持って読んでもらえるよう、自分のゲームプランナーとしての経歴についてももう少し記事にしていきたいと書きました。

これは記事の信頼性を高めるのに必要と感じたからですが、自分の実績を自慢したいとかではなく、単純に自分の辿ってきた”ゲーム業界の遍歴”がめちゃくちゃ面白く、記録として残したい。大きく言えば、後世に語り継ぎたいと思って書こうと思い立ちました。


▼あるあるを超えた本質を

奇しくも先日、内容が著しく事実と異なると炎上していた書籍「ゲームの歴史」が販売中止となったというニュースがありましたが、ゲーム業界は歴史が浅いこともあり、こうした誤解や偏見は今後もいくらでも出てくると思います。

実際に、いわゆる業界をテーマや舞台にしたドラマや漫画などもいくつかありましたが、漫画やアニメを題材にした作品と比較すると作り手側に接点が少ないせいか(バクマン。やSHIROBAKOなら、作り手が自分達の事を書けば良いので)、視点が客観的過ぎたり、表層的な描かれ方をしているものが多く、真に迫るといった感情を揺さぶられるようなものにはなかなか出会えていない印象です。

↑監修はいたようですが、突っ込んだ話をするとボロが出るのを嫌ったか、買収とか企業の話にすり替わってしまった印象でした

▼ユニークな物語を目指して

もちろん、自分も長いことゲーム業界に従事しているとはいえ、すべてを網羅して経験しているわけではないので、完全に客観的な事実を元にした歴史書を作れるとは思っていませんが、少なくとも開発の現場にいたのは間違いないので、自身の目を通して感じた”中の人”としての視点でのエピソードは語ることができます。

書籍「ゲームの歴史」では、本編では著者自身が感じた”史観(思い込み)”での記述であると述べていながら、タイトルや宣伝で”史実に基づいた歴史書”であるような売り方をしてしまったことに問題があったように感じましたが、本稿では個人の経験を通じて感じた「ゲーム業界のリアル」を書き記すことで、当時の開発現場の雰囲気や熱気、業界の勢いや遍歴などをお伝えできればと考えています。

~ HISTORY OF GAMES ~

▼じゃない方だからできること

なお、あらかじめ述べておきますが、自分は(続編を担当したケースを除いて)誰もが知るようなタイトルを手掛けた著名なゲームデザイナーというわけではなく、むしろ同期の方が著名なタイトルを手掛けているくらいの、どちらかというと「じゃない方芸人」ならぬ、”じゃない方ゲー人”です。

しかし、だからこそ客観的な視点で業界の酸いも甘いもフラットに語れるのではないかと思いますし、ゲームに限らず、成功した人の話では穿ってみてしまったり、できない人にとっては(躓くところが異なるなど)参考にならないといったパターンもあるかと思います。

先ほどの”史観”の話ではありませんが、過去の歴史書とされる書籍も特に戦国時代の書物は大半が勝った側が残した書物で、勝者が称賛される語り口になるのは当然です。

▼歴史の証人としての役割

ゲーム「タクティクスオウガ」が斬新だと思ったのは、史実とされる”オウガバトルサーガ”(実際はこれも創作ですが)に対して、弱者側の民族に属する主人公の視点で描かれる真実の物語、みたいなコンセプトでした。

また、当時”じゃない方芸人”と言われた、オードリー・若林南海キャンディーズ・山里の即席コンビ「たりないふたり」の半生を描いた「だが、情熱はある」がTVドラマになるなど、多様性の時代を反映してか、弱者にもスポットが当たるようになった昨今、こうした普段語られない様な視点からの物語にも価値や意味、需要があるのではないかと考えています。

▼自分史インデックス

次の記事では、これから書こうと思っている経歴(自分史)の目次を列挙しようと思っています。

※自分として書きたい項目や内容のボリュームはまちまちなのですが、どこに需要があるか分からないため、(基本的には時系列順に書いていくつもりですが)もしリクエストがあれば順番を入れ替えたり、記載するボリュームを調整したいと思い、先にインデックスを用意することにしました。

今後はこのインデックスをポータルとして、記載忘れの項目や追記したい内容があれば適宜書き足したりしながら、記事を作成していければと思います。
(レビューなどの単独の記事は、別途マガジン等としてまとめていきます)

それでは、引き続きよろしくお願いいたします。

↑こうやって消えていく歴史を埋もれさせないための活動です

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