tomoshi0212

福岡県小郡市に在住。自治体職員として市役所に勤務。地域自治/地方分権/まちづくり/自主…

tomoshi0212

福岡県小郡市に在住。自治体職員として市役所に勤務。地域自治/地方分権/まちづくり/自主防災に関心があります。地域では自治会バスや防災士会のボランティア活動に参加。「おごおりトーク」では個人の意見を気ままに綴っています。

最近の記事

「まち協」のこぼれ話

≪おごおりト−−ク36≫ 今回は少し軽めのお題でとりとめのない話ですのでお気軽にお付き合いください。 ここ数年、私自身が地域の協働のまちづくり協議会(以下「まち協」)に関わる中で、よくあるケースとして気づいたことをいくつか振り返ってみました。過去トークと重複する内容も含まれますが、お楽しみください。 1.それって誰がやるの! 「今年も○○イベントの時期がやってきました」 「スタッフは高齢化して年々少なくなっているけれど…」 「地域の皆さんが楽しみにしているので、我々だけ

    • 自主防災活動で一番大切なこと…

      ≪おごおりト−−ク35≫ 前回からの続きです。前回は、自治会活動と自主防災活動との一体的な取り組みの必要性について考えてみました。今回は、自主防災組織における「災害時初動マニュアル」の必要性について考えてみます。 自主防災組織と校区防災部会 小郡市では、災害時に地域の防災活動や災害対策の中心的役割を担うのは自治会の自主防災組織とされており、地域の防災力の強化のためにはこの自主防災組織の実働的な体制づくりと自主防災活動の活性化が欠かせません。 また、各校区協働のまちづく

      • 自治会活動の延長に防災活動を置く

        ≪おごおりト−−ク34≫ 地域の防災力の強化と自主防災活動の活性化についてはこれまで何度か述べてきましたが、今年1月の能登半島地震を受けて、あらためて防災士の視点から地域の自主防災活動をテーマに考えてみました。 今回は、自治会活動の延長線上に自主防災活動を位置付けることについてです。過去トークと重複する内容も含まれますが、どうぞお付き合いください。 自主防災組織が自治会と一体的に組織される理由(わけ) 地域の防災力の強化のために最も重要なことは、地域住民の「共助」の力

        • 2023年はどんな1年でしたか?

          ≪おごおりト−−ク33≫ 皆さん、明けましておめでとうございます。 あっという間に2024年を迎え、早いもので今日から仕事始め。 そこで、新年早々ではありますが、少し2023年を振り返ってみたいと思います(笑)。 皆さんにとって2023年はどんな年だったでしょうか? 私も、昨年4月に異動となり、これまで経験のない全く新しい分野で皆さんと一丸となって「子ども家庭支援センター」の本格稼働に向けた準備を進めています。現在、新たな組織体制や施設整備を計画しているところで、今年7月

        「まち協」のこぼれ話

          「まち協」の主役は部会活動です

          ≪おごおりト−ク32≫ 今年も早いものであと2ヶ月、年が明けるとアッという間に年度末ということで、ぼちぼち地域の様々な団体においても来年度の総会に向けた役員選考がスタートしています。 私の所属する「校区協働のまちづくり協議会(以下、まち協)」も例外ではありません。 「まち協」の部会長が不在に それぞれの「まち協」には具体的な活動を行っていく「部会」(防災部会、青少年育成部会、健康福祉部会、環境部会、スポーツ部会など)が設置されており、かく言う私も、地域の「まち協」では防

          「まち協」の主役は部会活動です

          家計に例えて自治体財政を見る

          ≪おごおりト−ク31≫ 今年度、部内で入庁から5年以内の職員を対象に「自治体財政」をテーマにした「自治体財政ミニ講話(全7回)」を実施しました。 新たな試みとして始めた「自治体財政ミニ講話」ですが、残念ながら私は財政マスターではありません(笑)…なので、このミニ講話は財政のプロ職員を育てることを目的としたものではなく、あくまで自治体職員として必要となる自治体財政を「見る目」「読み解く力」を身に付けるために、まずは基礎的な知識を習得しましょうという趣旨でやってみました。

          家計に例えて自治体財政を見る

          プラットフォームで会いましょう

          ≪おごおりト-ク30≫ 今回も「まちづくりの未来予想図」で書き切れなかった内容の続編です(笑)。 今回は「まち協のプラットフォーム機能」について考えてみます。 どうぞお付き合いください。 まちづくりの担い手の問題 これまでのトークでも、少子高齢化や人口減少による影響を踏まえて「いかに持続可能な地域(自治会)活動を展望するのか」「そのために自治会で何ができるのか」ということを考えてきましたが、その中で特に課題とされてきたのが「地域活動(まちづくり)における人材(担い手)の

          プラットフォームで会いましょう

          福祉協力者のトリセツ

          ≪おごおりト−ク29≫ 「まちづくりの未来予想図」では書き切れなかったのですが、どうしても触れておきたいテーマに「福祉協力者」があります。 「福祉協力者」とは、地域のふれあいネットワーク活動の担い手として見守り訪問活動やサロン交流事業の取り組みに協力している市民ボランティアのことで、地域によっては福祉員やふれあいネットワーク活動員などとも呼ばれています。 今回は、この「福祉協力者」にスポットを当てて考えてみたいと思います。過去のトークと重複する内容も含まれますがご容赦く

          福祉協力者のトリセツ

          たかが広報配布、されど広報配布

          ≪おごおりト−ク28≫ 「まちづくりの未来予想図」では書き切れなかったのですが、どうしても触れておきたい地域活動に自治会の「広報配布」があります。 今回はこの「広報配布」にスポットを当てて考えてみます。過去のトークと重複する内容も含まれますがご容赦ください。 小郡市の広報配布の現状 現在、市の広報については62自治会と広報配布に関する協定を締結しており、全市民を対象に年間18回発行しています。令和5年度以降は委託契約に変更することとしていますが、今後も引き続き自治会で広

          たかが広報配布、されど広報配布

          まちづくりの未来予想図 Ⅱ

          ≪おごおりト−ク27≫ 2.地域課題の解決に向けた仕組みづくり 前回の「協働のまちづくりの成果と課題」が確認できれば、次は「じゃあ、どうすればいいの?」ということになります。 そこで、ガイドラインの次の段階として、「これからの地域課題の解決に向けた具体的な仕組みづくり」について考えてみたいと思います。この点についても、地域包括ケアシステムにおける生活圏域の3つの階層に分類して考えてみます。 【自治会圏域】 「自治会圏域」では、自治会などの地域活動において役員の高齢化や

          まちづくりの未来予想図 Ⅱ

          まちづくりの未来予想図 Ⅰ

          ≪おごおりト−ク26≫ 現在「みんなですすめるまちづくり条例(以下、まちづくり条例)」が制定され、これに伴い、今後のまちづくりの指針となる「まちづくりガイドライン(以下、ガイドライン)」の策定に向けた検討が進められています。 今回は、このガイドラインについて考えてみます。 このガイドラインの目的は何か、それは「まちづくり条例の実効性を高める」ことにあると思います。 まちづくり条例は、本市の基本的なまちづくりの考え方や方向性を理念として取りまとめたものですが、条例は制定す

          まちづくりの未来予想図 Ⅰ

          今そこにある危機(リスク)

          ≪おごおりト−ク25≫ 最近、地域の防災活動についていくつかの相談を受けました。内容は防災活動のリスク(危険性)とその担い手である地域の皆さんのやる気に関する話で、いずれも「そうだよねー」と共感できるものばかりでしたので紹介させていただきます。 『梅雨や台風の時期になると危険なタイミングで'「防災ごっこ」が始まります。誰かが「◯◯川、水位が◯m上昇しています」すると、また誰かが「了解しました。また変化があったら報告して下さい」と、地域の防災活動として河川の水位確認が行われ

          今そこにある危機(リスク)

          だから自治体職員は面白い!

          ≪おごおりト−ク24≫ 今回はとりとめのない話ですので、お気軽にお付き合いください。 突然ですが、自治体職員の皆さんにお尋ねします。日頃から自治体職員の仕事って面白いなーと感じている方、自分の仕事にやりがいと魅力を感じている方はどれぐらいおられますかー? 一言で「面白い」と言っても、あくまで仕事なのでいつも楽しいことばかりあるわけではありません。辛いことや苦しいこともあって相対的に楽しいことを楽しいと感じることができるわけであって、楽しいことだけの仕事は実は全く面白くな

          だから自治体職員は面白い!

          誰がために鐘は鳴る

          ≪おごおりト−ク23≫ 小郡市では「みんなですすめるまちづくり条例(以下、まちづくり条例)」の制定に向けた取り組みが進められています。私としては、小郡市の地域自治やまちづくりにとってとても大きな変化だと思うのですが、一方では「まちづくり条例」が何を目指したものなのかがあまり明確になっていないようにも感じています。 そこで今回は、この「まちづくり条例」が目指すものについて考えてみたいと思います。どうぞお付き合いください。 まずは、今回の主題である「まちづくり条例」について

          誰がために鐘は鳴る

          協働のまちづくり > まち協

          ≪おごおりト−ク22≫ 前回に引き続き「協働のまちづくり」の話題をふたたび。しばしお付き合いください。 前回、小郡市が推進している「協働のまちづくり」と「まちづくり協議会(以下、まち協)」の基本的な認識について述べましたが、「協働のまちづくり」のフィールドは「まち協」の活動に限られたものではありません。 少子高齢化や人口減少の影響により生じる様々な地域課題に対して、行政だけでは対応が困難になる状況が予測されており、これらの課題解決のためには市民との協働が欠かせないという

          協働のまちづくり > まち協

          「まち協」は住民自治組織じゃない

          ≪おごおりト-ク21≫ 現在「まちづくり条例(仮称)」の策定に向けた作業も大詰めを迎えていますが、一方では、「まちづくり協議会(以下、まち協)とは何なのか?」ということが十分に共有化されていない実態もあるようです。 「まち協」をめぐっては地域の関係者や議員、職員間でも様々な意見があり、それぞれの認識や考え方には大きな差異がみられます。その原因は、そもそも「まち協」に関する基本的な認識が共有されていないことに起因しているのではないかと思うのです。 そこで、今回、この機会に今

          「まち協」は住民自治組織じゃない