2023年 12月8日 金曜日 徒然日記 著書「辺境メシ‐ヤバそうだから食べてみた‐」(完結編)とうつ病とアルコール依存症…非合理性の中に意義がある人生の縮図…無駄なものの中に意義がある…

皆さん、おはようございます。毎度おなじみ、徒然日記のお時間です。今日もここから綴っていきます、最後までお付き合い下さると嬉しいです…

今日も結構季節外れの暖かさになるみたいですね、天気もいいみたいです。

さて、昨日は焦って読んでいる途中の本を紹介してしまいました…
やはり、全部読んでから書くべきだったと反省しました。

という訳で、昨日の続き

「辺境メシ‐ヤバそうだから食べてみた‐」
高野秀行

について書いていこうと思います。

辺境メシ‐ヤバそうだから食べてみた‐

で、何書こうか悩みました。高野秀行さんは、本当に色んなものを食べてきたので…ラクダ、イモムシ、ヘビ…挙げていけばキリがありません。

でも、自分が一番気になったのは、変わってはいるけれど、所謂ゲテモノではありませんでした。

旧ユーゴスラビア、コソボ共和国のソウルフード、「フリア」という料理です。
作者はコソボ出身のアルバニア人と友達になった時、その友人が「フリアはもう二度と食べられない」というので、「じゃあコソボに行って持ってきてあげるよ」と言いました。

作り方は至ってシンプル、小麦粉を薄くのばし、バターと生クリームを挟んで焼くだけ。そしてこの繰り返し…
例えて言うなら「甘くないミルフィーユ的クレープ」

特筆すべき点としては、その待ち時間。何度も焼くのですが、作り始めてから出来上がるまで、約3時間後…
作者曰く、「時短料理ならぬ『時長料理』」…その間、特に食べる物も無く気が遠くなるとの事。

食べてみた感想は、確かに美味い。でも、3時間待って料理がこれだけって、物足りないものも感じたそう。

で、持って帰ってコソボの友人に食べさせたら
「うん、これだ、20年ぶりかな、懐かしい」とうっすら涙を浮かべていたそうです。

作者は今にして思えば、フリアはあの待ち時間が肝だったのではないだろうか、待ち時間に家族や友人とおしゃべりをする…

自分はこの話を聞いた時、非合理性の中に意義がある人生の縮図、そのものではないかと思いました。

無駄だと思っていた事に、実は意味があって人生を豊かにしてくれている…急がば回れではありませんが、無駄な事なんて一つもないんじゃないか…

実際、コソボの友人も20年以上「待った」けれど、フリアにありつけました。
自分も数えきれない程の無駄や無意味を積み重ねてきましたが、フリアのように何かを積み重ねてきたのではないかと思いました。
一日一日の積み重ねはフリアそのもの、うつやアルコールで随分遠回りしたけれど、今の心境に辿り着くことができました。
自分はお笑いが好きで、くだらないものに魅かれるのも、そんな心境からではないかと思いました。

食文化を知るつもりが、思いがけない発見をしました。人生どう転ぶか分からない、だから面白いのかも、何て事を思う今日この頃でした…

追伸
今日の一曲…Mr.Children It's a wonderful world



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