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#エッセイ
NYでふうか氏を出産したときのこと
5年前の夏だ。
まだ平和だったころのNY。
前駆陣痛などが続いた先週とはうってかわって、すっかり落ち着いてしまったため、「当分来なそうだ」と友人にLINEしていた矢先のことだった。
日付けをまたいで、6月24日深夜2時ごろ。いつもどおり目が覚めてトイレに向かった…ところから、この話ははじまる。
済ました後に何気なく便器を見たら、水が赤く染まっていた。
「あ、これがおしるしってやつか。もうすぐ
ノベル大賞に落ちて色々考えたこと
ノベル大賞という賞に長編小説を投稿していたんだけど、二次審査は通過できずに落ちてしまった。
それは恥ずかしながら書いていない時期も含めて五年ぐらいかけてたもので、そんな甘くないとはおもっていたけど、結果を見て、結構ショックだった。あんまりにも時間をかけすぎてしまったんだな、ずいぶんと時間がたっちゃったなあとおもった。
ここからまた新しいお話を書くのかっておもったら、へこたれてしまった。
わたしは
飛び立ってみた雛鳥、頭をよくぶつける
新卒で入社して二年目の初夏だった。
不動産の仲介屋のおねえさんが連れて行ってくれたその部屋は、二つ目の物件だった。都電荒川線がすぐ近くを通り、踏切の音が近い。三階のベランダから見下ろすと、夜、電車の明かりが過ぎるのがとても綺麗なのだとおねえさんは言った。気に入りそうだとおもって、と笑う。初対面で見抜かれた。今日はお試しのつもりだったのに、ここに住みたいとはっきりおもった。
親には契約してから電
真夜中、手のひらにちがう世界
夜の闇のなか、煌々とひかる建物に吸い寄せられるように足を向けた。
東京で働いていたころ、山手線のとある駅にひとり暮らししていた。
以前『記憶のカケラ』にもちょこちょこ書いたけど、楽しい思い出も多々あれど、かなり疲弊していたときも多い時代だ。
ひどいときには朝起きた瞬間から感情のスイッチをパチーン!とオフにして、「会社まで行けたら満点、会社まで行けたら満点…」をこころのなかで繰り返し、足を交互
かくようになったきっかけシリーズ
せっかくだから忘れないうちに書き残しておく。
マンガを描くようになった最初のきっかけ
小学校の頃、4年生かな?になったら放課後の何かのクラブに入らなくちゃいけなかった。体育が好きな子どもだったので4年はドッジボールクラブに入ったんだけど、何せ遠投と逃げることしかできないので、5年は違うクラブに入ろうとおもって、自分の趣味ど真ん中にマンガクラブに入った。そこで、4コママンガを描くようになった。み
やった後悔とやらなかった後悔
やった後悔よりもやらなかった後悔のほうが強い。
というのはよく聞く言葉だけど、今のところわたしはやってしまったことの後悔のほうが強い。
後悔も反省も自己満足に過ぎないとわかってるけど、何度も思い出してしまう。
やらなかった後悔は自分が傷つくだけだけど、やった後悔はひとを巻き込む。
わたしはわたしのせいでひとの心に負の足跡を残すことが一番いやだ。
だからわたしはいつまでも、ひとを巻き込む種類の「やる
言い訳を言ったっていいじゃないか
一昨日だったか、朝、通勤&登園途中に先輩が「今日は洗濯する?そろそろしてほしいんだけど」みたいなことを言った。わたしもそもそも昨日やろうと思ってたのだけど、今地下にあるランドリールームに行くためのエレベータールームが工事中で、わざわざ違う階を経由してからエレベーターに乗らねばならず手間、しかもうちの部屋の隣でその工事をしているため発狂しそうにうるさいなかに洗濯&乾燥&畳む2時間もいるのがすっげー嫌
もっとみる今日わたしはよく頑張った
2017/5/?
今日わたしはよく頑張った。なにを頑張ったかというと、ヨガで心が折れたのに、午後の遊びで盛り返したからだ。ふうか氏はたまに殴ったりおもちゃ投げてたけど、大事にはならなかったとおもう。そのために、わたしは今日動いて動いて動きまくった。Kちゃんともいっぱい遊んだし、Mちゃんともめっちゃ遊んだ。そして、それ以上にふうか氏とめいっぱい遊んだと思う。ふうちゃんもかぼちゃスープを結構飲んでくれ
出て来ないんだから、いないのとおなじ
大学生の時、サークルの合宿だったか家飲みだったかの部屋でGが出現した。家具などの下に逃げて以降、出てくる気配を見せない。わたしはずっといつ出てくるか不安でそわそわしていた。しかし、とある男子はまったく気にしていなかった。思わず「何で気にしないでいられるのか」と聞いたところ、「出て来ないんだから、いないのと同じ」などという言葉が出てきて、当時めちゃめちゃ衝撃的だった。
今、母さんがNYに来てくれて
『美月さんの欲しいもの』のこと
ネーム大賞に『美月さんの欲しいもの』というマンガを出した。
今回わたしはすごく悔しかったのだ。それは一次審査に残れなかったからじゃなくて、〆切ぎりぎりに描き上げてなんとか間に合ったけれど、心のなかでずっと「なにかが足りない、でもそのなにかが分からない」っていうおもいがあったから。でも、勘違いしないでほしい。あの物語をいいと言ってくれた人、とても嬉しかったのだ。だって、わたしはあの話を描きたかったん
描いた道を外れていくこと
この前熱海に行ったときの一番の思い出は、「旅館までのんびり歩いて行こう」と先輩が前もってスクリーンショットしておいたマップ(普段国外にいる我々の携帯はWi-Fi環境下以外では使えない)を見ながら、くねくねと小道を曲がったり坂を下ったり下ったり下ったりした結果、その画像がどうやら先輩が「うまそう」と思って保存しておいた飯屋へ続く画像であったことがわかり、結果坂を上ったり上ったり上ったりして道を戻るこ
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