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相互循環の可能性

前回は相互循環の可能性(前説編)についてお話しました。
今回は漸く、相互循環の可能性についてです。

この記事を書きたくて、前回、前々回の2つの記事が生まれた訳ですが、どこが繋がっているのだろう。。。そのまま書きますね。これ、私にとっては本当にすごい事なんです。

この世界観は何ですか?

「あり得ない深さのリラックスだった」
とあるスポーツ選手に相互循環を行った時の感想です。

その選手はお風呂の時も、ずっとあるデジタルウォッチをしています。
その時計の機能の1つに、自律神経を数値化する機能があります。

心電図測定ほど正確ではないと思いますが、本人の感覚と共に常に計測しているデータボリュームとしては、かなり信憑性が高いのではと思います。

自律神経が元気と言われる状態の時には心拍間隔が「一定ではない」という状況があります。詳しい部分を知りたい方は、ご自身で調べてみてください。

身体にとっては「ゆらぎ」が必要なんですよね。自律神経は1日を通して、バランスを取っているわけですが、一概にリラックスができることが良い訳ではなく、必要な時に必要な状態に立ち上り、落ち着ける状況が大切です。

今回はその選手が、相互循環中とその後のご自身の身体状況に驚かれて、その時の時計の計測データを送ってくれました。


こちらのグラフの黄色丸が通常睡眠時の状況を表したもの。深い睡眠状態の時ほど0に近い値になるそうです。青の範囲が副交感神経優位の状況でオレンジの範囲が交感神経優位の状況です。

繰り返しになりますが、青が良くてオレンジがダメという訳ではなく、それぞれが必要なタイミングで起こっていることが重要です。


こちらのグラフの赤丸の中の青の時間帯が相互循環を受けていた時間です。睡眠時よりも青の棒が小さくなっているのがわかりますか?この数値は相当に深いリラックスに入っている時に示されるそうです。

この選手は、睡眠時間の2時間前からはテレビもつけず、スマホも極力電源を落とし、普段から自分の行動と数値と体感を元に、質の良い睡眠を心がけています。寝る間際までパソコン作業や考え事などをしている時には睡眠時間中でもオレンジの値を出すようです。

ここまでご自身と向き合っている方だからこそ、今回たった90分の相互循環の中で、体感としても数値的にもこの状態を得られたことに、驚かれたのだと感じます。


相互循環の可能性はここから

さて、これは相互に循環する施術です。
私がこの体験を経て感じた可能性は、人に整えてもらうことが当たり前のから、人を施術することで、自分のコンディションを整えられる世界です。

人に整えてもらうことが当たり前のスポーツ業界で、もし選手が人に施術をすることで整い、さらにお互いの新しい可能性を感じる経験を重ねられたら。

努力して身につけるものだけではなく、全ての人が元々等しく持っている能力への確信を日々高められたら。全てが大きく変わるだろうなと思うんです。

もちろん、スポーツ業界だけではありません。子どもにとっても同じ。大人の見ている可能性が子どもを大きく左右しますよね。

相互循環をやる側の世界を知ってほしいなと感じます。
現役の最中だからこそ感じられるものがあると思います。残念ながら私は今は競技生活をするつもりはないので。次世代の誰かにいつかお伝えしたいな〜。

こういった部分、相互循環やセルフケアし合いながら、誰かと語り明かしたいな〜。

次回は最近感じた、学ぶことについて。

豊田玲子(遊びたい、身体大好き)
理学療法士 パーソナルトレーナー
2012 IFBB World Chanpionship Body Fitness 日本代表

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