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的外れを喜ぶ

前回は目標のない世界についてお話しました。
今回は的外れを喜ぶについてです。

相互循環の動きたいところから動くという関わり方には、予測や最適解がありません。
まず、今こんな状態だったの?という意外な現在地を知れます。

身体は何が欲しい?

例えば、“たくさん動ける活発な自分になりたいという目標(思考)“があったとしても、いざ身体に関わってみると、意外な展開が始まったりします。例えば、繊細で穏やかな動きが出てきたりします。そんな時は、身体からすると「今は活発に動きたくない」のかも知れません。

予測や期待と違う

思っていたものと実際が違う!この体験の積み重ねが大切です。

身体とのコミュニケーションが日常的な方は、自分の思考と身体、2つを別の存在として捉えられますが、感覚を信頼できない状況や、あまりにも思考優位になっている時は、身体に対して、所有物や従属物のような関わりをする事があります。

とはいえ、思考が悪な訳ではなく「こうだろう、こんなもんだろう」と予測したものと、実際がどうだったか?その思考と身体の丁寧なやりとりがポイントになります。

軽い・緩むは必ずしも

一般的な認識だと、施術を受けると「軽くなる」「緩まる」という状況になると思われ、それを1つの正解やゴールとして、互いが目指しがちですが、身体からすると、そればかりではありません。

例えば実質感が得られる状況になりたかったり、緩みすぎているところから、丁度いい張りが欲しい時もあります。

的外れを喜ぶ

身体と思考のギャップを積み重ねることで、自分の中で様々な物差しができてきます。思考と感覚の両方を信頼して、補い合うこともできるようになってきます。

感覚で確認する自分の大切な部分を礎にして、広い視野をもって“今“を認識する。
感覚と思考のどちらを蔑ろにしても偏ってしまい、両者を尊重しあうことで、初めての「今」に出会えるのだろうなと感じます。

豊田玲子(遊びたい、身体大好き)
理学療法士 パーソナルトレーナー
2012 IFBB World Chanpionship Body Fitness 日本代表

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