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#8【コラム】梅酒をつけてみた

私のおばあちゃんの家には色んな物が置かれています。どこの国で買ったかわからないような民芸品だったり、木彫りの大きな鬼の面(凄く怖い)だったり、聞いたことのない作者の絵だったり…

一方で冷暗所には色んなフルーツや野菜の浸かっている瓶がありました。幼い私には何がなんだか分かりませんでしたが、今となっては眼を見張るところがいくつもあります。特に毎年マメ漬けているところが何よりスゴイです。

私は農学部に入ったり酒蔵で働いたりと、漬物を目にする機会は人の何倍も多いです。でも、いざ漬けよう!と決心しても、いざスーパーに着いたときには「やっぱ面倒くさいな~」と急に煩わしくなってしまいます。

ようやく今年になって初めて梅を買って漬け込んでみました。ここで酒蔵で働いた経験が活きて、瓶の消毒から梅の洗浄、材料の投入、保管まであっさりと出来てしまいました。

あまりの呆気なさに、何故今まで敬遠していたか分からなくなってしまいました。

どんな挑戦でも、一度経験してしまえば次やるときのハードルがぐっと低くなる感じがします。サイクリングや登山だったり、一度目はその直前で面倒臭さがマックスになる「イヤイヤ期」がある感じがします。それを乗り越えるには大きなエネルギーが必要で、それ以降は小さなエネルギーでできるようになる…

このシステムは神経線維の「全か無かの法則」に似ているなぁ~と思いました。閾値という一定の大きさのラインがあり、刺激がそのラインより小さければ信号がスタートせず、大きければ信号がスタートするというものです

閾値の概念図 (出典 : 脳科学時点「閾値」)

ただこの閾値のラインはそれ以降変わるわけでもなく、刺激は小さくてOKというわけではありませんが…  なにか良い例えがあればよかったのですが、私の引き出しにはなかったようです…

何はともあれ、おばあちゃんもきっとこの若い頃に「果物と野菜を漬ける」直前の「イヤイヤ期」の閾値を超え、習慣化したのではないでしょうか。

もしこのイヤイヤ期が短くなれば、人間積極的にいろんな事柄に挑戦することができるのでしょう。そう思ってもなかなか腰が上がらないのがある意味人間臭さなのかもしれませんね。

6ヶ月後が楽しみです。


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