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ケーキと編曲

ケーキの話

クリスマス時期になると、今年はどんなケーキを注文しようかとネットで探すのが我が家の定番です。どれも魅力的で、シンプルなショートケーキやチョコレートケーキがある一方で、斬新なデザインで、食べたらどんな味するんだろう?と見た目だけではわからないケーキも多いです。

なので、デパートのサイトなどではケーキの写真と一緒にその断面図が掲載されている場合が多く、中に何が入っているのか細かく解説されています。

あまり複雑だと結局結局食べてみないとわからないところはありますが、それは置いといて、パティシエの方からすれば何をどれだけどのように使うのか、そして、いかに見た目に美しくそして美味しくなるように研究した結果であると言えます。

これって、音楽、とりわけ編曲やオーケストレーションと同じだなと、ふと思ったんですね。

編曲作品の話

当たり前なことではありますが、アンサンブルの練習をしている際(もしくは楽譜を見た際)、何をどうしたいのか、楽譜を見ただけでもわかる時もあれば、「これなんだろう?」と疑問に感じる時もありますが、どこのパートも編曲者には全部必要なものなのだろうな、とまずは信じるようにしています。

「この部分、ゴテゴテに飾りすぎでは?」とか「ここ質素すぎないかな?」と感じることもありますが、これは主観である場合が多いです。

またケーキの話

デパ地下のスイーツ売り場を歩いていると、キレイで美味しそうなケーキがたくさん並んでいます。残念ながら味見はできませんから見た目でしか判断できませんが、とてもシンプルなショートケーキを売っているお店の隣には、絢爛豪華なゴテゴテのケーキが売っていたりするのがとても面白い。
どちらが好みか、食べたいか、それらのケーキに対してどう思うかは人それぞれでしょうし、作品ごとにそれぞれのパティシエの考えや理想、イメージがあっての結果が並んでいます。

また、見た目にシンプルなケーキであっても、カットしたら非常に凝った作りになっていたり、中身も本当にシンプルであっても、食べてみたら驚くほど質の高い素材で作られているものもあります。

楽譜はレシピ

音楽における編曲された楽譜は、それらのレシピです。好みや作品に対するイメージは奏者それぞれが持っているとしても、主観で良し悪しを判断したり、イチャモンつける前に編曲者がまずその作品をどのように作り上げたのか、そのレシピ(=楽譜)を忠実に再現した上で、それをどのように調理(=演奏表現)するかを楽しむことができると良いですね。

(とは言え、クックパッドに投稿した一般の方のレシピのような、若干意図することがわからない編曲楽譜がないとも言えませんが…というかそういうアンサンブル譜が多すぎで困る(小声))


荻原明(おぎわらあきら)

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