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あなたの好きな国は?

あなたの好きな国はどこですか?(日本は除く)

多くの人は、生まれて初めて自分自身で渡航した国を挙げるのではないだろうか。

子供が生まれる前は、多くの国々を訪れた。メキシコ、モンゴル、フランス、ノルウェイ、デンマーク、ベトナム、オーストラリア、イタリア、カンボジア、カナダ、韓国、中国、タイ、米国。

そして、学生時代に初めて訪れた国が、イギリス。

パブで出てきたギネスの、あまりのぬるさに衝撃を受けたこと。乗ったタクシーが黒塗りのクラシックカーで緊張したこと。演劇のチケット販売の列に毎日のように並んだこと。屋台で買ったフィッシュアンドチップスがとんでもなく美味しかったこと。

あの年ごろの、自分の意志でなすことの輝きは、今でも鮮明によみがえる。両親の庇護のもとで経験してきたすべてのものとは、比べようもない。見るもの触れるもののひとつひとつが自分の細胞に溶け込んでいくようで希望とパワーに満ちていた。

そう遠くない未来。息子や娘は、どの国を選ぶのだろうか。私は若い頃の自分と重ね合わせて一緒にわくわくした気持ちになるのだろうか。感慨深さに包まれるのだろうか。少し寂しい気持ちは感じるだろう。ちゃんとそれを隠して笑顔を見せられるだろうか。

子供達が、自分の道を生き始める、その輝ける場所に辿り着けるようサポートするのが、親の役目なんだと今ならわかる。

ならば、自分や夫に喜んで付き合ってくれる今の、この瞬間瞬間を、もっと大切にしなきゃと思う。

いつか私たちに背中を向けて、キラキラした世界に飛び込んでいく、その日まで。

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