ハトリハル

近頃気になる“間テクスト性”

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近頃気になる“間テクスト性”

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じこしょうかい

はじめまして。ハトリといいます。ハタチそこらの大学生です。 好きなことは、 文章をよむこと。映画を観ること。音楽を聴くこと。写真を撮ること。二度寝三度寝。あげだすとキリがない。 苦手なことは、 文章をかくこと。褒められること。 好きなことは、なにも"特別"できることではありません。ほんとう、ただ単に好きなことです。客観的にうまいとかへたとか知りません。自己満足です。 いままで紙の日記を書いていました。日記といっても思いついたことをたらたらと書き連ねる備忘録のような

    • 愛が重い

      もう会えない人と会ってはいけない人 誰を思い浮かべましょう ひとりずついる、その人たち。 もう会えない人に会えないのは、この世にもういないから。会いたくても実際にはもう会えなくてどうしようもないから、記憶を、思い出を反芻すること、写真を見返すことでこれが最大限に彼女に近付く方法だと自分に言い聞かせる。 ただ時々、幽霊でもいいから目の前に現れて欲しいと切に願う瞬間が訪れる。 ああ、なぜあなたは逝ってしまったのか。私とあなたがコミュニケーションを取ることはもう叶わないのでしょう

      • 今日も知らないふりをする

        知っているのに。 友人が誰のことを好きなのか、はたまた誰と仲の良いフリをしているのか。最近はやりの芸能人のゴシップ。顔が少し好みな俳優の出演情報。夕飯時になんとなく点けているテレビ番組のタイトル、出演者。高校時代のクラスの3つも離れた子の名前。本当は全部知っている。 自分が本当は誰といたくて、誰のことが苦手で、誰のことが好きか。言わないだけで、本当は知っているのだ。しかし、知らないふりをする。知っていると自覚を持つと、それらが事実になってしまう気がして。認めることが怖い。

        • どんな人間かなんて

          自分で自分の性格やら思考やらのありとあらゆるものが分かっているなんて到底いえない。でも20数年かけてつくり上げている、積み重ねている自分のことだから、少しくらいは分かっているつもりだ。たった3年ぽっちの付き合いの知り合いに何が分かるというの。 あなたはあなたのことが全部分かっているのかと問いたい。でももうそこまで入り込みたくないし、入り込まれたくない。というよりも、あなたが入り込める余地はもうない。 きっとあなたはこれから先私という人間がいたことを忘れるでしょう。それでい

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        じこしょうかい

          終わりが見えてしまった

          大好きな友達の恋を応援していた。好きな人の好きな所を肴にしてドリンクバーだけで飲み明かした夜もあった。 大好きだからこそ上手くいってほしいと願っていたし、上手くいくべきであり、無宗教ながら方々の神々がそうしてくれるはずだと信じていた。 だのに、そんな恋路に暗い光が射し込んでいると聞かされたとき、私は一気に第三者になってしまった。恋の話に花を咲かせているとき、私もこの恋と全力で向き合っていたはずだった。日々の報告に一喜一憂し、それはそれは当事者然としていた。 結局私は他人

          終わりが見えてしまった

          飛ばした怒りの向かう先

          私はよく怒る女だ。ただし、家の中にかぎり。外では怒らないようにしている。溜め込み溜め込み、気持ちをぎゅーっと小さく圧縮して、家に帰ってどばーーっと吐き出す。受け止める家族は災難だとおもう。だって、家族には関係のないこと、知らない人のことで怒っているのだから。でもそのときの私の熱量はまるで「目の前のあなたに怒っているのですよ」という具合。 怒ったこと。今となっては、というより、その出来事があってから2時間後には怒りなんてものはすっかり冷めてしまっているのだけれど、私は怒るとい

          飛ばした怒りの向かう先

          好きな人には好きな人がいてどうしても敵わないみたいです

          好きな人がいました。 私は昔から恋愛話というものが苦手で、それは私自身が自分のことを好きと言い切れなくて(自己肯定感が低いというのか) だから「私なんか」に好かれても相手は困るだろうと思ってしまうから。 修学旅行の夜や、なんにもない放課後の駄弁り。女子たちの会話は決まって恋愛に行き着く。 きゃっきゃと顔を赤らめながら好きな人の話をする女の子たちがかわいかった。そっち側へいきたい気持ちもあったけれど、私は聴く専門で、「○○ちゃんはどうなの?」と訊かれるたびにはぐらかして

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          親知らずまで愛せない

          親知らずまで愛せない 下の歯16本、上の歯18本。 これは私の口内史上の最盛期。

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          親知らずまで愛せない

          ロング・アイランド・トリロジー

          2018年春、「ハル・ハートリー知ってる?『シンプルメン』、きっと気に入ると思う。」と人から言われた。

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          ロング・アイランド・トリロジー

          つま先からかかと

          懐にはいるのが上手な人がいる。予期せず、入り込む瞬間に立ち会うと、人懐っこい人って可愛らしいなと思う。でも、私は特別にそうなりたいとは思わない。懐かれる側にまわりたくなる。 他人との距離感をよくはかり、厚さはさまざまあるけれど、壁を作る人。その壁にドアをつくり、ドアノブもつけ、踏み込むことができる人がいる。私は踏み込むのが苦手なようだ。 一緒に並んで歩いていたはずなのに、いつのまにか相手が一歩先を歩いている。真後ろから、自分の存在をアピールしたいのに、まるで透明人間かのよ

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          大きな公園

          大きな公園にいつも私は救われる。 友人たちが「就活」「ES」「御社」しか喋れなくなったとき。 忘れかけていた嫉妬という感情にふたたび出会い、そんな自分に混乱したとき。 好きな子の些細な一言が小骨のように胸につかえたとき。 大きな公園の、できれば天気のいい水曜日もしくは土曜日の昼下がり、 ベンチに座って、はたまた刈り揃えられてお行儀のよい芝生に寝転んで、 私のほとんどは大きな公園で回復する。 いや、回復というより、悩みやもやもやを受け入れる体制ができあがる。 悩むことはあっ

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          紅茶の川

          学校の前の川の水が、ある日紅茶になった。 あたりまえにみんな受け入れた。 クラスメイトが言う 「この川はストレートティーなんだけど、隣町の川はミルクティーなんだって」 「隣の町はロイヤルミルクティーらしいよ」 「今年の夏は川で水遊びできないね」 「でも紅茶パーティーができるよ」 「そうしたらロイヤルミルクティーの川で、みんなでお菓子もちよってやろうよ」 日曜の昼下がり。 ティーパーティー、紅茶パーティー、夢見心地な夢だった。

          波のりサマー

          「髪が綺麗で、笑顔がかわいくて、性格のかわいい子かな」 3限と4限のあいだのわずか15分の休憩時間。 およそ100人の学生が、90分ものあいだ、窓はあるが空気の澱んだこの小さい教室に閉じ込められていた。講義前の会話を再開する者、移動するために荷物をまとめ立ち上がる者、教室に入って来る者が、それぞれ縦横無尽に騒がしく動いている。

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          波のりサマー