ツバメコーヒー

2012年11月にオープンした新潟県燕市にある自家焙煎コーヒーショップ。古くからある美…

ツバメコーヒー

2012年11月にオープンした新潟県燕市にある自家焙煎コーヒーショップ。古くからある美容室パリスラヴィサントというヘアサロンと2021年12月にできたWASH AND BOOKSという入場料制のブックショップの3つのお店からなる複合施設を構成しています。

ストア

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    【NEW】赤木明登+堀畑裕之「工藝とは何か」(赤木明登さんサイン入り)

    あるとき赤木明登さんがふらりとツバメコーヒーに立ち寄ってくれたことがあった。いろんなものをお持ちであるだろうにぱぱぱっとそれなりにまとまったお買いものをしてくださった。当時、店主の私物で埋められた本棚をみて「ぼくの本棚の本と半分くらいかぶっているね」とおっしゃった。ぼくは「そうなんですね」とこたえて、それ以上話は深いところにいくことなしに、彼はこの場をあとにした。 電子書籍の登場以来、本は、文章の連なりという「コンテンツ」と装幀を含む紙の束としての「オブジェクト」のあいだ(のどこか)に存在している、と言える。2022年、その見立てのもとオブジェクト性にもこだわった布張りコデックス装の『俗物」を刊行した。 赤木明登+堀畑裕之『工藝とは何か』も赤糸綴じコデックス装で、黒田泰蔵さんが白磁で到達したあり方をそのまま移し替えているように見えた。 工藝家は、物理法則を体感するなかで、そこにある身体的経験が「自己と世界の一体感、いや自己の消失とでもいうべき状態をもたらしてくれる」というようなことを聞くと、フロム『愛するということ』の「成熟した愛は、自分の全体性と個性を保ったままでの結合である。...愛によって、人は孤独感・孤立感を克服するが、以前として自分自身のままであり、自分の全体性を失わない」を思い出す。 満たされることは消えることでもあるのだ。 ・ 「この世界には、外部があって、そこには神仏がいる。人間には魂があって、それは世界の外部と行き来している」(『工藝とは何か』20頁) ・ 赤木さんは、神様を信仰しろとか、仏を想えとか言っているわけではない。 「世界の外部性」としか名指せないものが存在する、とだけ言っている(と思っている)。 それを神仏と言ってもいいのではないか、くらいに理解している。事後的にそう名指さざるを得ないんだ、というふうに。 今回、赤木明登さんのご厚意でサイン本をご用意いただいた。 内容、装幀ともに「工藝的な本」なので、ぜひその細部まで堪能してほしいと思う。 赤木明登+堀畑裕之「工藝とは何か」 発行: 拙考 発売:株式会社泰文館 定価:7800円+税 出版日:2024年3月10日 ページ数:363頁 サイズ:148*210mm デザイン:山口デザイン事務所 印刷:株式会社山越 製本:有限会社篠原紙工
    8,580円
    ツバメコーヒー
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    【お知らせ】紙袋有料化について

    いつもツバメコーヒー オンラインショップをご利用いただき、誠にありがとうございます。 お客様には心苦しいお願いとなり恐縮ではございますが、この度、手提げ袋の有料化をさせていただくこととなりました。 手提げ袋のご購入ページはこちら▶https://www.tsubamecoffee.net/items/84260153 お客様にはご迷惑をおかけいたしますこと、お詫び申し上げます。 ギフトセット(紙袋アイコンが表示されている商品)をご購入のお客様には、引き続き手提げ袋をお付けいたします。 みなさまに、より快適にお買い物をしていただけるよう今後も努めてまいります。 何かご不明なこと・気になることがございましたら、いつでもお問い合わせください。
    9,999円
    ツバメコーヒー
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    紙袋

    小分けの紙袋をご希望の方は、こちらをご購入ください。 商品に合わせてこちらでサイズを判断し、同梱させていただきます。 ※ギフトセットをご購入の場合は、数量に応じて無料で紙袋をお付けします。
    50円
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    【NEW】赤木明登+堀畑裕之「工藝とは何か」(赤木明登さんサイン入り)

    あるとき赤木明登さんがふらりとツバメコーヒーに立ち寄ってくれたことがあった。いろんなものをお持ちであるだろうにぱぱぱっとそれなりにまとまったお買いものをしてくださった。当時、店主の私物で埋められた本棚をみて「ぼくの本棚の本と半分くらいかぶっているね」とおっしゃった。ぼくは「そうなんですね」とこたえて、それ以上話は深いところにいくことなしに、彼はこの場をあとにした。 電子書籍の登場以来、本は、文章の連なりという「コンテンツ」と装幀を含む紙の束としての「オブジェクト」のあいだ(のどこか)に存在している、と言える。2022年、その見立てのもとオブジェクト性にもこだわった布張りコデックス装の『俗物」を刊行した。 赤木明登+堀畑裕之『工藝とは何か』も赤糸綴じコデックス装で、黒田泰蔵さんが白磁で到達したあり方をそのまま移し替えているように見えた。 工藝家は、物理法則を体感するなかで、そこにある身体的経験が「自己と世界の一体感、いや自己の消失とでもいうべき状態をもたらしてくれる」というようなことを聞くと、フロム『愛するということ』の「成熟した愛は、自分の全体性と個性を保ったままでの結合である。...愛によって、人は孤独感・孤立感を克服するが、以前として自分自身のままであり、自分の全体性を失わない」を思い出す。 満たされることは消えることでもあるのだ。 ・ 「この世界には、外部があって、そこには神仏がいる。人間には魂があって、それは世界の外部と行き来している」(『工藝とは何か』20頁) ・ 赤木さんは、神様を信仰しろとか、仏を想えとか言っているわけではない。 「世界の外部性」としか名指せないものが存在する、とだけ言っている(と思っている)。 それを神仏と言ってもいいのではないか、くらいに理解している。事後的にそう名指さざるを得ないんだ、というふうに。 今回、赤木明登さんのご厚意でサイン本をご用意いただいた。 内容、装幀ともに「工藝的な本」なので、ぜひその細部まで堪能してほしいと思う。 赤木明登+堀畑裕之「工藝とは何か」 発行: 拙考 発売:株式会社泰文館 定価:7800円+税 出版日:2024年3月10日 ページ数:363頁 サイズ:148*210mm デザイン:山口デザイン事務所 印刷:株式会社山越 製本:有限会社篠原紙工
    8,580円
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    【お知らせ】紙袋有料化について

    いつもツバメコーヒー オンラインショップをご利用いただき、誠にありがとうございます。 お客様には心苦しいお願いとなり恐縮ではございますが、この度、手提げ袋の有料化をさせていただくこととなりました。 手提げ袋のご購入ページはこちら▶https://www.tsubamecoffee.net/items/84260153 お客様にはご迷惑をおかけいたしますこと、お詫び申し上げます。 ギフトセット(紙袋アイコンが表示されている商品)をご購入のお客様には、引き続き手提げ袋をお付けいたします。 みなさまに、より快適にお買い物をしていただけるよう今後も努めてまいります。 何かご不明なこと・気になることがございましたら、いつでもお問い合わせください。
    9,999円
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    小分けの紙袋をご希望の方は、こちらをご購入ください。 商品に合わせてこちらでサイズを判断し、同梱させていただきます。 ※ギフトセットをご購入の場合は、数量に応じて無料で紙袋をお付けします。
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          TSUBAME COFFEE× FD.incによる燕三条製オリジナルドリッパーである「ワイヤースケルトンドリッパー」(略して「ワイスケドリッパー」)は、ツバメコーヒー店主の「①デザイン性②使い勝手③長く使える」の三拍子そろっているドリッパーがほしい!ということが開発のきっかけとなっている。以下にそれをざっくりとまとめてみたい。 シンプルな設計で、サーバーの雰囲気を選ばず、何にでもコーディネートできる ステンレス素地ではなく、黒染めすることによって、やわらかな質感を持つ

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          求人募集のお知らせ

          ほぼはじめての近い求人募集のご案内をさせていただきます。 弊社(有限会社ツバメテラス)は、コーヒーショップ「ツバメコーヒー」とブックショップ「WASH AND BOOKS」とヘアサロン「パリスラヴィサント」からなるちいさな複合施設と、オンラインショップを運営しています。 今回「WASH AND BOOKS」としてのあらたなオンラインショップの立ち上げを予定していて、その日々の運営を中心として担ってくれる方をさがしています。 ローカルにありながら、わくわくするような提案がで

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          「WASH AND BOOKS」の敗北宣言と今後の方針変更について

          「WASH AND BOOKS」という入場料制のランドリー機能付きのブックショップを2021年12月にはじめてもうすぐ1年が経とうとしている。ほとんどすべての家に洗濯機はあるわけだし、大物は幹線道路沿いの大型コインランドリーに行くだろうし、デリケートなものは今でもクリーニング屋さんに持ち込む。となると、コインランドリーを待つ間に本を読む風景っていいですよね...という身勝手で一方的な提案をおもしろがってくれるひとなんて案の定いなかったわけだ。「案の定」というならやらなきゃいい

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          入場料制のランドリー機能付きのブックショップである「WASH AND BOOKS」は、新潟県加茂市のファクトリーブランドである「G.F.G.S」のご協力のもと、別注ボーダーカットソーを製作し、燕三条 工場の祭典の初日である2022年10月7日(金)より受注をスタートすることになりました。 「WASH AND BOOKS」は「本は、頭のなかを洗うもの」と定義しています。つまり、頭のなかという洗濯槽に本から抽出された概念を入れて、それが攪拌されることでまた別の(あたらしい)

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          谷帽子シャツ個展2022

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          谷帽子シャツ個展2022

          WASH AND BOOKSがはじまるきかっけとなったテキスト

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          2021年12月19日(日)よりWASH AND BOOKSというブックショップをプレオープンします

          おかげさまで2012年11月にはじめたツバメコーヒーというコーヒーショップは今年でなんとかかんとか10年目を迎えることができました。ツバメコーヒーをはじめるきかっけは(誤解を恐れずに要約すると)ずっとあったヘアサロンになにかをかけあわせることで価値を高めたいということでした。ヘアサロンは限られた地域のひとたちだけが繰り返し来る場所だから、それ以外の多数のひとたちがふらりと来れる場所として「カフェ」があればいいなと思いましたし、ヘアサロンに来ているひとたちにはドリンクサービスす

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          Twitterでバズってしまった話

          2021年5月15日(土)の午後3時頃、とある営業の電話におけるやりとりにまつわるツイートに思わぬ反応をいただいた。それについて思うことを少しだけ書いておきたい。 週末の午後3時といえば、カフェがもっとも賑わっている時間帯であり(ランチ提供があればそれは正午12時くらいかもしれないが)そこにGoogle広告だったり、キャッシュレス決済だったり、流行りのビジネスツールの営業電話がなんの迷いもなくかかってくる。 ここに見えるのは、電話に出やすいような暇な時間帯には不在である可

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          センスとはなにか?をあえて定義してみる

          まず「定義」という言葉をぼくは次のように定義しています。 「飛んでいるちょうちょをつかまえて虫かごに入れる行為」 飛んでいるからこそうつくしいちょうちょを捕まえることによって損なわれるうつくしさについてわからないわけではありません。 多義性を持つ言葉を一義的なものに固定する傲慢さというのもあるでしょう。 ひとがいればその数だけ(そのひとなりの)定義があるというようなすべてを包摂する意見を言いたければ「こうである」という断定的な「定義」をすべきではないかもしれません。ただ「

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