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【小学校社会科ざっくり要点】⑰ 資料は提示するのではなく子どもが選ぶもの

「社会科は資料が大事」と言われることもありますが、この資料をどのように扱うか、迷う方も多いと聞きます。

今回は、「資料」の考え方についての記事です。



1 【小学校社会科ざっくり要点】⑰

※元ツイート
Qどのような資料を提示すれば良いのでしょうか?
A前提として、問題解決のための資料は「子どもが自分で見つけ、選ぶもの」と考えましょう

本人が必要と感じるタイミングで、自分の意思で読み取った情報は、知識として獲得されやすいです

※ざっくりですご了承下さい

https://twitter.com/tsukemen1313/status/1624201118850121730


2 資料は提示しない?


 結論から言うと、提示しない訳ではないです笑

 
授業者から提示するのは、問いを生み出したり、問いを方向付けたりするような「見通す」段階での提示が効果的です。

 
例えば、3年生「安全なくらしとまちづくり」で
①火事の場面の資料を提示
⇒「消防車が来てる」「パトカーも来てるよ」

②消防車が到着するまでの時間のグラフを提示
⇒「こんなに早く来るの?」「どうやって?」

③以前は火事が起こると燃え広がっていたことがわかる資料を提示
⇒「今は火事が起きても、ここまで燃えちゃうことは少ないよね」

このように資料を提示していくと、
「なぜ、わたしたちは火事が起きても安全な生活ができるのだろうか」という、単元を貫く問いを生み出すことにつながります。


3 問題解決に向けた資料は「子どもが自分で見つけ、選ぶもの」

 
 では、「子どもが自分で見つけ、選ぶもの」としたのは???
ということになります笑

 「子どもが自分で見つけ、選ぶもの」と考えたいのは、問題解決に向けた情報収集としての資料です。

 ↑の場合だと、例えば「消防車がすばやく到着する」ことの根拠を探そうとした場合、該当しそうな資料は「消防士の勤務時間」「消防士の訓練」「車両や機材の準備」「消防署の位置」「119番の連絡体制」等々、複数考えられます。

 「消防車がすばやく到着する」ことを捉える場合、これらの資料にあたる順番、もしくはいくつあたるかは、一人一人異なるでしょう。
 そのため、問題解決に向けた情報収集をするとき、資料は子どもが選んだほうがベターだと考えます。

 この辺りについては、こちらの記事でも触れていますので、参照してください。

https://note.com/tsukemen613/n/nd6b487ab5b38

 
 また、子どもが資料を選ぶ、といっても、手間や時間ばかりかかってしまうのは避けたいです。

 教科書や資料集は、この情報収集を助けるものです。

 信用度が高く、わかりやすい資料が精選されています。
 
 まずは、教科書や資料集の資料からあたる
 その後、+αでほしい情報があれば、ICTや図書館等で調べる
 という流れが良いと考えます。

 そうすれば、同じ「消防車がすばやく到着する」という結論でも、たくさんの情報を得た子は情報同士を結びつけて多くの根拠をもって捉えますし、あまり得意でない子は、自分が結びつけやすい情報を得て捉えていきます。

 問題解決のための資料は「子どもが自分で見つけ、選ぶ」

 もちろん、学級全体で資料を共有したい場合もありますので、全てがこの限りではないです。

 しかしながら、この考え方で、子どもの問題解決がより促進されるかもしれません。

4 終わりに


いかがでしたか?

資料に迷ったり、悩んだりする方に、少しでもお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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