経営のことが不安で不安で仕方がない時の唯一の対処法
経営者なら一度はこんなことを考えたことがあるでしょう。
一度どころか、毎日頭にある悩みかもしれません。
しかし、黒字にするための経営努力をしていれば結局のところこのような悩みは杞憂に終わることが多いです。
しかし、そうは言っても一度頭をよぎるとこれらの悩みは中々消えてくれません。
こんな状態が続くと、不安の症状や睡眠不足、仕事に集中できないなどさまざまな良くないことが起こってしまいます。
そんな経営者にオススメなのは「杞憂日記」をつけること。
その名の通り、杞憂、つまり「心配しなくても良いのに心配してしまうこと」を書きだすんです。
書き出すことで、心に抱いているものが杞憂そのものだという確認作業をするわけですね。
その結果心がまた穏やかな状態に戻るというわけです。
心の内にあるストレスが軽減されるわけです。
そして、何よりも本来の自分を取り戻せるような気がするわけです。
私はかつて「杞憂日記」(きゆうにっき)なるものを週一のペースで書いていました。
そのきっかけは先輩経営者が書いていたからです。
初め、杞憂日記という言葉を聞いた時、何のことかわかりませんで
した。
それ以前に、“杞憂”という単語自体知りませんでしたし、冗談みたいな話ですが“きゆう”という発音から、昔、私の家の庭で作っていたキウイフルーツのことを思い浮かべる始末です。
正しく聞きなおしますと、「きゆうというのは、心配しなくてもよいこと
を心配してしまうことだよ」と教えてもらいました。
漢字で「こう(杞憂)書くんだよ!」とまで・・・。
「どうして、そのような日記をわざわざ書いているんですか?」と尋ねますと、「心の健康に良いから・・・」と答えてくれましたが、依然として意味が分かりません。
「心の健康に良いってどういうことですか?」と聞き直しますと、「雑念をすんなり消せるんだ!そして、気持ちが落ち着くから、心の健康に良いと考えている」と。
なるほど・・・、
私の解釈ではイライラ、オドオド、むしゃくしゃ、もやもやといったわだかまりのある感情を拭い去るために杞憂日記があるのだと理解しました。
自浄作用/カタルシス効果に似ているかな?
この杞憂日記を書く前の自分を振り返りますと、典型的な杞憂人間だったと思っています。
ですので、知らず知らずのうちに悲観的となり不安が増幅してしまっていたのです。
ホント、我ながら疲れる性格で、厄介な性格で、面倒臭い性格でした。
会社で身近にいる人、そして、妻などは私のかつての杞憂状態をいやというほど知っていたはずです。
(一応、過去形にしていますが、今でもこのような性格の一面が表面化することがあります)
と、自らの振り返りを経て杞憂日記をスタートしました。
会社経営を始めてからちょうど10年目ぐらいの時でした。
もうかれこれ25年ぐらいは継続して書いています。
時々、社員に公表したり、時にはブログに書いたりもしています。
正直、しばらく書くことをやめた時期もありました。
しかし、書かないと落ち着かないようになってしまったのですね。
ほとんど習慣みたいなものになり、顔を洗うのと同じで無意識の行動となっていました。
その日記、しばらくして辛い感情だけではなく、嬉しかったこと、楽しかったこと、感動したことも書くようになっていたのです。
自分の心の状態を素直に書く出す。
誰に読んでもらうということもなく、自分でもほとんどが読み返すこともなく。
まして、作品として残す気持など全くなく、ただただ綴るだけの日課としてやっていたのです。
でも、負の感情
が驚くほどなくなったように思います。
感情を吐き出して、一度、確定ボタンを押し、保存ボタンを押し、ドキュメントに収める。
でもニ度と見ない、しかし、心はリセットされている。
といった感覚なのでしょう。
とても健康的な心のアップデートとも言えますね。
勿論、人によってはこの杞憂日記を書いてしまうと、余計、杞憂状態に陥ってしまう人も中にはいるかもしれません。
でも、私の場合は副作用もなく後遺症もなく、すんなりと心の健康を保てるようになりました。
杞憂日記はよく言われる「感情日記」に通じています。
思っていることを吐き出すことによって心の中(感情)と頭の中(思考)を整理し、気持ちを安定させるというセルフケアメソッドだからです。
精神科医の最上悠先生はこのようなことをおっしゃっていました。
と。
医学的には、「ストレスが軽減すると自律神経系や免疫系などのバランスが回復し、病気や体の不調の改善につながっていく」とも。
やはり、感情日記を書くことによって、心の奥底にしまっていた感情、特に負の感情を解放することのよって精神的なストレスが和らぐ、ということでしょう。
このことからも私が書き続けていた杞憂日記はまさに感情日記のことであったと今更ながら知りました。
そろそろ、杞憂日記というタイトルをやめ「呑気日記」(のんきにっき)にでも変えようかと思っています。
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