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“わたし”が紡ぐ虚の物語

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わたしという存在の片鱗。 ちょっとした余白にメモする感覚で書いています。 【タイトル変更履歴】 『嘘つきは作家のはじまり』⇒『わたし世界』⇒今
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#アート

魂開き(たまびらき)⑪ ~最終回~

魂開き(たまびらき)⑪ ~最終回~

このエッセイは、わたしが自身の魂をひらくために描いている一枚の絵について、それを完成させるまでの心の移り変わりを記録したものになります。魂をひらくための絵を描こうと思うに至った経緯については『魂開き(たまびらき)①』をお読み下さい。

いよいよ最終回です。絵の謎解きなども入っているので長くなりますが、最後までお付き合いいただけましたら幸いです。



4月2日、10日目の加筆。翌日いっぱい使って

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魂開き(たまびらき)⑩

魂開き(たまびらき)⑩

このエッセイは、わたしが自身の魂をひらくために描いている一枚の絵について、それを完成させるまでの心の移り変わりを記録したものになります。魂をひらくための絵を描こうと思うに至った経緯については『魂開き(たまびらき)①』をお読み下さい。

3月26日。前日に引き続き9日目の加筆です。メンタルが復活してから日常のリズムの中で絵を描けるようになりました。

現状はこんな感じ。

ゴールドで左上にあれこれ描

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魂開き(たまびらき)⑨

魂開き(たまびらき)⑨

このエッセイは、わたしが自身の魂をひらくために描いている一枚の絵について、それを完成させるまでの心の移り変わりを記録したものになります。魂をひらくための絵を描こうと思うに至った経緯については『魂開き(たまびらき)①』をお読み下さい。

前回から一日空いて8日目の加筆。メンタルが復活してから、キャンバスに向かうことが楽になりました。

だいぶ念が蓄積してきたらしく、絵を眺めているだけで意識が強く引き

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魂開き(たまびらき)⑦

魂開き(たまびらき)⑦

このエッセイは、わたしが自身の魂をひらくために描いている一枚の絵について、それを完成させるまでの心の移り変わりを記録したものになります。魂をひらくための絵を描こうと思うに至った経緯については『魂開き(たまびらき)①』をお読み下さい。

3月13日、6日めの加筆。前回から、なんだかんだで4日も空いてしまった。
その間、夫の友人が泊まりに来たり、ミニキャンバスや丸キャンバスの下塗りをしたり、髪を切りに

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魂開き(たまびらき)⑥

魂開き(たまびらき)⑥

このエッセイは、わたしが自身の魂をひらくために描いている一枚の絵について、それを完成させるまでの心の移り変わりを記録したものになります。魂をひらくための絵を描こうと思うに至った経緯については『魂開き(たまびらき)①』をお読み下さい。

3月8日、5日目の加筆。この日は細かい描き込みを中心に。

こうする、と決めたら、その先どうするかは考えない。その瞬間は、筆を進めることだけに集中する。
遠すぎる未

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魂開き(たまびらき)⑤

魂開き(たまびらき)⑤

このエッセイは、わたしが自身の魂をひらくために描いている一枚の絵について、それを完成させるまでの心の移り変わりを記録したものになります。魂をひらくための絵を描こうと思うに至った経緯については『魂開き(たまびらき)①』をお読み下さい。

3月7日、4日目の加筆。赤子のような魂のようなものをたくさん描いたら、ちょっと楽しくなってきた。

ただ線を綺麗にするために同じ色を塗り重ねるという作業が結構好きな

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魂開き(たまびらき)④

魂開き(たまびらき)④

このエッセイは、わたしが自身の魂をひらくために描いている一枚の絵について、それを完成させるまでの心の移り変わりを記録したものになります。魂をひらくための絵を描こうと思うに至った経緯については『魂開き(たまびらき)①』をお読み下さい。

3月2日に続きを描いてから、しばらく日が経ってしまった。3月6日の今日、三日目の加筆。

まだまだ下準備という感じだけど、ほんの少しだけ形になってきた。描いても描い

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魂開き(たまびらき)③

魂開き(たまびらき)③

このエッセイは、わたしが自身の魂をひらくために描いている一枚の絵について、それを完成させるまでの心の移り変わりを記録したものになります。魂をひらくための絵を描こうと思うに至った経緯については『魂開き(たまびらき)①』をお読み下さい。

二日目、といっても、途中、描いていない日を挟んでいるので、この絵に手を加えるのが二日目というニュアンスだ。

これを書いていて、三月に入ってからなんだかんだで一回し

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招待する日常 vol.1絵描きののりなちゃん

招待する日常 vol.1絵描きののりなちゃん

年末年始に部屋が空くことになったので、『せっかくだから、この機会に別の人と日常を過ごしてみよう』と思って、絵描きののりなちゃんを招待してみました。
のりなちゃんを選んだのは、ふと名前が浮かんだのと、『彼女と一度、絵アートについてじっくり話し合ってみたい』という気持ちがあったから。

前々から、『わたしの日常を共有することがそのまま人を整えることになる』と感じていて、それを試すのにちょうどいいかもと

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アートに対する思い ~一人ひとりの自然から不自然が生まれる~

アートに対する思い ~一人ひとりの自然から不自然が生まれる~

水流苑神社を始めてから職業を聞かれたらアーティストだと答える機会が増えてきたけど、自分がやっていることを既存の言葉で表現する方法がアーティストくらいしかなかったというだけで、正直、アートが何であるかよくわからないまま、「お前がやっているのはアートではない」とか言われたらめんどくさいなあ、と内心ドキドキしながら、この一年間活動を続けてきた。

続けていくうちに、自然とアートについて考える機会が増え、

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水流苑神社のご利益って?(マイお賽銭箱の話)

水流苑神社のご利益って?(マイお賽銭箱の話)

水流苑神社では、首から「マイお賽銭箱」を下げて歩くパフォーマンスを行っております。

よく質問されるご利益についてですが、当神社は余白を祀る架空の神社なので、ご利益は「余白」になります。

という説明をすると99%の方が困惑されるので、ここでもう少し詳しい解説をしておこうと思います。

水流苑神社から発信されるものに意味はない基本的には、水流苑神社から発信しているものに意味はありません。作品にスト

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画材屋さんで夢を見る

昔クレイアート用に購入したアクリル絵の具セットだけでは表現できないものが出てきたので、今日、画材屋さんで絵の具やメディウムを買い足してきました。

絵を描く目的で画材屋さんに入るのはたぶん初めて。十年くらい文ばかり書いてきたし、自分には絵の才能なんてないと思って生きてきたから、今こうして自信満々で絵を描いていることがすごく不思議。

カラフルな筆ペンセットやカラーチョーク、切り絵用の黒い紙、金

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はじまりの前のニセ墓づくり

いま思えば、水流苑神社のはじまりは、長崎県・生月島でのニセ墓づくりだったのかもしれない。この時に、余白的なもの(=意味のないもの)を生み出すことに味を占めた結果、『意味のないものを作りたい』という欲求が強まり、数か月後にそれが爆発して水流苑神社が生まれることとなった。

そうだ、お墓を作ろう。きっかけは、夫の北くんが生月島に持っている土地で遊ぼうという企画だった。そこで何をするかという話をしていた

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