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「ふぐ卵巣の糠漬け」で、痺れるくらい美味しいおむすびを作ってみた

(連続1691日目)

甚大な被害があった能登半島地震。
能登や石川県の各市町においても、飲食店や観光に携わる事業者、県産品の製造・販売を行う事業者の売り上げが大幅に減少するなど深刻な影響を受けているらしい。

そこで、石川県が「能登のために、石川のために  応援消費おねがいプロジェクト」を2月から開始している。

令和6年(2024年)能登半島地震を受け、能登はもとより、金沢以南の各市町においても、飲食店や観光に携わる事業者、県産品の製造・販売を行う事業者の売り上げが大幅に減少するなど深刻な影響を受けています。

石川県ではこれを受けて、飲食店や販売店において、共通のロゴを店舗や商品に貼っていただき、応援消費の機運を高める「能登のために、石川のために  応援消費おねがいプロジェクト」を、2月1日から開始しました。

能登を応援してくださる皆さま

能登を応援する気持ちを表すためのロゴです。SNSに掲載するなど、自由にお使いください。


今回は、能登を応援する一環として、以前書いた能登の美味しさを伝える記事を、再度書き直してみなさんに共有したいと思う。





5年くらい前かなあ。
ANAの機内誌の中で"とあるおむすび"をみかけたことがある。

その機内誌に載っていたおむすびが本当に美味しそうで、いつか絶対に食べてみたいと思っていた。


そのおむすびとは・・・


「ふぐの卵巣糠漬けのおむすび」



えっ。

あのふぐ? しかも卵巣!?

そうなのです!
あの猛毒と言われているふぐの卵巣のことで間違いないです。

実は、石川県の能登にこのふぐの卵巣を食べることができる郷土料理があるらしい。


その名前は、
ふぐの卵巣の糠漬け「ふぐの子」


ふぐの卵巣の糠漬けは能登の郷土料理「ふぐの子」という名前で親しまれている。

ご存知の通りふぐの卵巣には毒性の強いテトロドトキシンが含まれてる。その毒性の強さは青酸カリの1000倍以上とも言われいるくらいの超猛毒。

この卵巣を、2年以上のあいだ塩漬けにしたり、糠漬けにしたりすることで解毒をしたものが「ふぐの子」であり、全国でも石川県の白山市と金沢市のごく一部でしか作られていない。
もちろん生産量も限られいて、一般的には流通されていない珍味中の珍味なのだ。


ちなみに、「なぜ猛毒のふぐの卵巣が解毒されるのか」については、現在でも解明がされていないとのこと。

糠の中に含まれる菌や微生物のチカラが影響しているとか、塩漬けで水分が抜ける時に毒成分も希釈されるなど、いろいろな説があるらしいが、現時点ではその謎は明らかになっていない。

そのため新しい製法で作ることは認められてなく、昔ながらの伝統的な作り方を今でも踏襲して作るしかないらしい。



この「ふぐの卵巣」の糠漬けのおむすびを、ぜひ食べてみたい!

(ちなみに日本最古のおむすびの化石は能登で見つかっている。能登はおむすびの聖地的存在)

そんな思いを持って、一昨年、能登半島おむすび探しの旅を行った。しかしながら、その旅の中で「ふぐの卵巣を使ったおむすび」に出会えることはできなかった。


(今回の能登地震で大きな被害を受けた輪島のおむすびもリポートしています)



でも実は・・・
おむすびはなかったけれど、ふぐの卵巣の糠漬けは、生産者さんから買うことができていたのだ。



それが、小島商店の「ふぐのこ」


よし!
この「ふぐの子」を使ったおむすびを自分で作ってみよう!


パッケージの裏には、ふぐの卵巣粕漬けの食べ方が書いてある。

毒のことが気になるので、説明されている通りに食べるのがいいのかもしれない。


でも実は、購入した時に小島商店の方から美味しい食べ方を聞いていたので、今回はそれを実践してみることにする。



その方法は…


1.糠のついたふぐの卵巣を半分に切る

2.糠と一緒にフライパンで焦げ目が付くくらい炙る。

3.炙ったふぐの卵巣を薄くスライスする。

4.ごはんに乗っけて食べる。


たったそれだけで、最高の珍味を最高の味わいで食べられるらしい。



よし、やってみよう!


まずは、明太子と同じくらいの大きさのふぐの卵巣を半分にカットして、フライパンで炙っていく。


まわりに付いていた糠がパチパチと跳ねて、周囲
に香ばしい糠の香りがふわっと広がる。



表、裏それぞれ3分。
焦げ目が少し付くくらい炙ってみた。

炙り終わった卵巣を薄くスライスして、お皿に盛り付ける。

2年以上漬けてあったというのに、粒はしっかり!

このままごはんに乗せて食べても美味しいらしいけど、やっぱり、おむすびにして食べたいよね!




ごはんに、ほぐしたふぐの卵巣の糠漬けを混ぜておむすびを作り、さらにスライスしたふぐの卵巣も乗っけてみる。

できた!

「ふぐの卵巣の糠漬けのおむすび」


ずっと憧れていた、キングオブ珍味のおむすびだ。

もしかしたら…
痺れちゃうかも…

ちょっとビビりながらも、食べることにする。


すぅー

この鼻腔を覆うような熟成された濃密な香りがたまらない。
さっそく、いただきまーす。


がぶっ!

おっほぅ!

これは旨い。


例えるとなんだろう。
そうだな。
食感はカラスミに近いかも。カラスミを少し柔らかくしてつぶつぶ感を足して、熟成された塩味を足して、熟成された旨みを何段階か深めたような・・

味はなにかな。
うーん。
そういえば、この味わい。あの食べ物に似ているな。

それは、ホタルイカの干物を炙って食べた時に感じた、ワタ(内臓)の濃厚な味。あの感じだ。

うん。うん。


これは、圧倒的におむすびと合うよね。


キングオブ珍味。
ふぐの卵巣の糠漬けで作った、シビれるくらい絶品のおむすびに。


ご馳走たまでした!


(もちろん、実際には痺れていません。ピンピンしております)



能登の復興を心より願っております。


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