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La Biennale di Venezia 感情の放出。静寂な情熱。

2022年9月、La Biennale di Veneziaに参戦する為イタリアへロードトリップへ出ました。よければ旅についても細かく書いてるので御覧ください。


「ビエンナーレ」の意味はイタリア語で「2年に一度」「2年周期」。ヴェネツィア・ビエンナーレは、世界中から美術作家を招待して開催される100年以上の歴史を持つ展覧会。

公式発表されたアーティスト数は213人
街全体を使い、更に1アーティストが5作品置いた場合…
一体どれほどの規模なのか想像していただけるかと思います。

まさに街がアートに染まるのです。

もちろん1日ですべて見るのは不可能。
今回、その限られた中で私が見て回り、
最も印象に残った作品、アーティストをご紹介いたします。


香港を拠点とするアーティスト、アンジェラ・スー
科学的な描画とパフォーマンス作品で知られている作家。
この「アンジェラ・スー:ヴェニスの香港の誕生」の展示では、
個人が変化する世界にどのように立ち向かうことができるのかを現代的な表現で伝えています。

この作品、一見デッサン画かと思った。
しかし近づくとそれは、なんと髪の毛のようなもので刺繍されて
人体のような、臓器のような、そして植物のように描かれている。

奇妙で、惹きつけるそんな魅力の中にどことなく痛みを感じる。
そんな作品でした。


続いてがルイーズ・ボネットの作品。
誇張されたプロポーションとグロテスクな特徴の肖像画で知られるルイーズ ボネは、キャンバスや紙に描いた作品の中で、憂鬱、孤独、懐かしさ、悲しみなどの感情を探求し続けている。

見方によって、性別が混合された、人間に似た人間ではない何か。
に見える。彼女の描く絵は、時にグロテスクな世界。
しかしこの絵を見てると生きる上での恥知らずに、自分自身をさらけ出すことの重要性を感じさえするのです。

最後にMire Leeの作品。

血液に似た赤とピンクの液体が構造全体の透明なプラスチックのチューブを通って汲み上げられ、床に滴る大きな足場構造を形成する金属パイプで構成されている。
Mire Lee のインスタレーションは騒々しく、独特の匂いを発していました。

それらは滴り落ちたり回転したりして、体の一部のようにも見えます。

リーはうつ病を患った経験を持つ。液体に似た無機物質を吐き出すのとともにアートに感情をぶつけているのかもしれない。

確実に私の心はそれらに夢中になった。

次は全作回れるよう時間をもっとつくりたいところ。

無加工、スマホカメラで撮ったもの

しかし、帰りにこの景色を見た時。
この街、この国は神が宿ってる。
そして現世と歴史、芸術が滲んで混ざり合っていると感じ、
涙が溢れた。

いまだかつて、これ以上に美しい海と空を見たことがない。


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