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おうち時間におすすめ、ネットベンチャーで20年はたらく元社長がこの5年の中で読んだおすすめ本ベスト10

今回はちょっと嗜好を変えてキュレーションっぽい書きモノにしてみました。自分としても、まとめてみることで読んだ書籍の振り返る機会としてみました。

1.はじめに

緊急事態宣言が発動されて、週末や連休も外出を自粛しなければならなくなった今日「おうち」で出来ることをということで、動画や映画をみたりする時間が急速に増えていると思います。

とはいえ、自分のペースで取り組めないこうした行為は、どうしても「時間を消費する」形になってしまうところがあり疲れてしまうばかりか、飽きてきてしまうものです。

さてさて、話を変えて個人的なことになりますが、kindleで本をメインで読むようになって、自宅の書斎コーナーがほぼなくなりました。

振り返ってみれば、2010年当時には自分の自宅に300冊ぐらいあった蔵書でしたが、今は20冊ぐらいになり激減しました。

蔵書の価値は、そこにあることで潜在意識に訴えかけるものがあると思っているのですが、なかなか合理的に家族に説明できずにいました。

10年前と比べて今はそこそこ広い家に住んでいますが、個人の書斎より、子どもの本やおもちゃ置き場が重視される我が家では、読んだ本に触れる日常的な機会が減ったしまったのではと思っています。

そこで今回は、kindle本棚(二次元ディスプレイの中)の棚卸しを文字起こしして、かつての蔵書と触れ合うことで得られた機会の回復のための実験をやってみることにしました。

この5年の振り返りなので、20代後半から30代を急成長市場と共に全力で生きぬいてきたビジネスパーソンが、結婚しその後30代後半〜40代前半に差し掛かる人生のタイミングで読んだ本ということで、ほかにもたくさん乱読したけれど記憶に残っている本ということで整理になっているのではないかと思います。

kindle本棚の整理ということなので、すべてkindleで読めますのでもしよければどうぞ。(noteで書いたもので私にアフィ収入は入りませんが。。。)

2.これからの「はたらく」「生き方」を考える本

リモートワークになって気がついたことや新たな希望、働き方が変わる未来に寄せてでも書きましたが、3つの見えない資産の話など、人生を100年を前提とした長期戦ととらえたとき「どこをよりどころにしていくのか」「何を生きがいとしていくのか」などを考えたりするときに示唆に富んだ本だと思います。

ギラギラな眼差しでバリバリ働いて勝ち上がっていく人生は爽快ですが、波乱万丈にいろいろあるものだと考え時には寄り道回り道をしながら、人生を楽しんでみよう、みたいな視点になったのは30代か40代に近づいた時でした。若い時に許される生き方と、シニアになって許される生き方はいろいろ違いますね。

「成功するには、その人間に能力があるか、頑張れるかより、選択するマーケット(分野や市場)が成長市場であるか」というのがよっぽど重要だというのは、当たり前の話なのですが、それと同じぐらい「どこに住んでいるかというのが人間関係含めて究極的に重要だ」という話。シリコンバレーが出来上がった経緯はなかなか爽快です。

「なぜリモートワークが進まないのか」

この問いを考えるにあたり、人が集まる「都市」とは結局は何なのか、を感覚的には理解していたのですが、この本を読んですべて歩に落ちました。とはいえコロナ騒動で「都市」の効用のパラダイムが大きく変わる少し前に書かれた本です。

20代から今日に至るまで、経営者でありながらアントレプレナーシップを持ち続ける孫さんの本。この本を30代前半で読んでおけばよかったと後悔しました。なんというか「成功哲学」と書いてあり「どうせ後付けで書いたんだろう」ぐらいにしか思えていなかった。。。。

個人的にはレファレンスとしてたまに読み返すのですが、別に経営者を目指していなくても、人の生き様としてとても参考になることがたくさん書かれていると思います。

「大局観や直感とは何か」を自問自答しなから磨き上げていくというのは、事業や人生を強力に推し進める時に、メンタルをより強く持ち、自分自身に対して、自分のステークホルダーに対して、それぞれを巻き込んで広義の意味での「リーダーシップ」を発揮して物事の良い面をうまく引き寄せて前に進める、という意味でとても重要です。

サイバーの藤田さんは、この本に描かれているような勝負の駆け引きについて、対極的な視点から意思決定をするようになったのは、サイバーエージェントがある程度進んだ途中からなのではと勝手ながら思っているのですが、本当にこの10年あまりの判断はキレキレだなと痛感します。

そういう大局観とか、勝負のカンのヒントになるようなことがたくさん書かれている本なのかなと思います。

一般に、ロジカルシンキングだけであらゆる物事が成功失敗が明確に分かれるのであれば、人はコンピューターや、より大規模にお金やパワーをかけた人たちに勝つことはできませんが(深くメタ化思考させて究極に考え抜いていないのでは、という指摘はまあありますが)そうばかりでもないよ、というのばベンチャーや世の中の勝負の醍醐味なのかなと思ったりします。

3.事業戦略/マーケに関連した本

世の中のすべての仕組みが究極最適化されたら、どんな社会がやってくるのかを思考実験して描いた本です。

オンデマンドサービスが行き届いた世界、それをさらに突き進めて、すべてのインフラや世の中の仕組みが自動化されて、限界費用がなくなった社会とは何か、そこで営利を稼ぐとは何か、どう生きていくのかなど考えさせられる記述がたくさんあります。

世の中のすべての仕組みが縦横無尽に最適化されつつある時代だからこそ、その自由要無尽に最適化されるネットワークを通じて「ウイルス」が伝染して今トラブルを起こしている、というのがコロナ騒動の本質なのかなと思います。前回費用ゼロ社会の未来になるほど、今日以上にウイルスの伝染の脅威の影響力は増していく、ということなのかなと思います。

ウイルスも、サイバー世界におけるウイルス(ないしは暗号や機密性の仕組みが突破されてしまうこと)と、リアルの今日の世界のコロナウイルスの様なものと、双方があるのだと思います。

ブレッドキングのこのシリーズの書籍は何冊かありますが、この書籍が最もインパクトを受けたのかなと思います。過去の地球の生命の歴史におけるカンブリア記の大爆発について「眼」に着目し、同じ例えでここから先コンピューターの世界がどれだけ爆発的な進化を遂げていくのか、ということをわかりやすい例えで様々な角度から紹介されています。

もはや古典という感じになってきましたが、2010年代中盤にかかれた、昨今の起業ブームを支える教科書的存在ですかね。

ビジネスにおける独占の重要性など、起業の明るい部分と暗い部分にそれぞれ光を当てて、事業家としてどうあるべきかを説いた本ですね。起業家に限らず、新しいことをしたい、生み出したいという人にはおすすめな本です。イノベーションのジレンマと並べて読むと良いのではないでしょうか?

4.その他、雑学的なやつ

ヘーゲルの弁証論に出てきる「螺旋階段の話」を分かりやすく説いている本で、哲学的な記述がとても参考になったのかなと思います。経済学的なアプローチではないので、行間を読んで頭の体操をしながら読むべき本、という感じでしようか。賛否が分かれる本ですが、異色な本として紹介しておきます。

GAFAが置かれている状況を地政学的に、歴史的に捉え直した本なのかなと思います。文章のボリュームが少ないので端的に要所だけをしっかり読むことができます。カウンターカルチャーとしてのこれまでの東海岸のオーソリティの対義として生み出された「かつてのインターネット」が終焉を迎えて今どういう状況にあるのか、ということが描かれています。

5.最後に

今回10冊を選んで紹介してみましたが、今後は定期的に紹介できるようにもっと本を読もうかなと思います。(ウソ)

この記事は「投げ銭」記事です。ポジティブにお金が回る仕組みにしてみたいと思いました。記事をおもしろいと感じてくださった方は「投げ銭」をよろしくお願いします。