ハッピー八兵衛

映画とサッカーのことを細々と。 いつも心にはWhat a lovely day!

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最近の記事

ダービー:1819シーズン11月ビッグマッチプレビュー

今週末(2018/11/10~11)はビッグマッチウィークだと私は思っています。 それぞれのプロリーグの中で、最も注目される一戦が同時に週末行われるからです。 プレミアリーグ マンチェスターユナイテッド vs マンチェスターシティ マンチェスターダービー ブンデスリーガ バイエルン・ミュウヘン vs ボルシア・ドルトムント デア・クラシカー アルゼンチンリーグ CAリーベル・プレート vs ボカ・ジュニアーズ スーペルクラシコ セリエA

    • 映画「500ページの夢の束」のこと。

      自閉症のウェンディは「スター・トレック」が大好きで、自分なりの「スター・トレック」の脚本を書くことが趣味だった。ある日、「スター・トレック」の脚本コンテストが開かれることを知った彼女は……。監督は「セッションズ」のベン・リューイン。 以下感想。 あなたは山道を歩いている。それは細い道で、木々の間から光が射している。その時、道の途中で木の棒を一本見つける。それを手に取って、あなたはそれが何の変哲ものない普通の木の棒だとわかる。 Q: その時あなたはその木の棒にどんな意味を

      • 映画『カランコエの花』のこと。

        **「うちのクラスにもいるんじゃないか?」 **とある高校2年生のクラス。ある日唐突に『LGBTについて』の授業が行われた 。しかし他のクラスではその授業は行われておらず、 生徒たちに疑念が生じる。「うちのクラスにLGBTの人がいるんじゃないか?」生徒らの日常に波紋が広がっていき… 思春期ならではの心の葛藤が 起こした行動とは…? LGBTが抱える問題を、当事者ではなく周囲の人々の目線から描き、2017年・第26回レインボー・リール東京コンペティションでグランプリを受賞した

        • 映画『マネーボール』のこと。

          2011年アメリカ映画。マイケル・ルイスによる「マネー・ボール 奇跡のチームをつくった男」を原作とし、オークランド・アスレチックスのGM、ビリー・ビーン(ブラッド・ピット)が「セイバーメトリクス」と呼ばれる選手の評価や戦略をデータで分析する手法を用い、経営危機に瀕した球団を再建する姿を映し出す。監督は「フォックスキャッチャー」のベネット・ミラー。脚本は『ソーシャル・ネットワーク』のアーロン・ソーキン。 久しぶりに観てよかったです。 「アンチヒーロー」なんてかっこいいもので

        ダービー:1819シーズン11月ビッグマッチプレビュー

          映画『この世界の片隅に』のこと。

          日常映画として戦争がテーマ。ただ、戦火の地ではなく日々の営み「日常を描く」ことにこの作品は徹底しています。日常なので、ドジをして笑ってしまうようなことや、料理すること、ケンカすること、そんな日々の積み重なりを丁寧に描いています。 アニメーションとして、動き一つ一つから「あ、すずさんがそこにいる!」って実在感を感じ、新鮮な感動があります。糸を通すときの指裁き、包丁を持った時の手さばき(固い大根を切るときは腰から力を入れ)、貴重な砂糖を買った後は足取りまで慎重に。そんな所作一つ

          映画『この世界の片隅に』のこと。

          W杯を終えて日本代表を言語化してみる。

           2017年11月、スウェーデンに負けロシア大会の出場を逃したイタリア代表GKブッフォンの言葉。 イタリア代表は特別な場所だ。ミラニスタもインテリスタもユヴェンティーノもロマニスタもナポリターノもラツィアーレも関係ない。みんなが1つになれた。これは代表にしかない魔法なんだ。俺たちイタリア人は強情で頑固だ。諦めが悪い。一度どん底におちても必ず這い上がってみせるよ。  普段セリエAで激しい争いをしているクラブチームのファンが、1つのチームを共に応援するのはイタリア代表しかない

          W杯を終えて日本代表を言語化してみる。

          映画『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』のこと

          なにか他人に褒められる経験をしたとしても、信じきれない。 普段の生活では理論武装し、他者を退け、生身の自分を守ろうとする。 マッドデイモン演じる、スラム街で生まれたウィルは、ある特別な才能を持ち、ひょんなことからMITの教授に目を付けられます。才能の発見。その豊かな才能を伸ばさなければ!あるべき場所で活かせ!と教授は急き立てる。 ただ、周りの意見とは対照的にウィル本人は冷めて、素行が悪く、悪友とバーに入り浸り、自分のことに向き合おうとしない。何か意見を言っているようで、実は

          映画『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』のこと

          映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード ブラック&クロームエディション』のこと

          モノクロからカラーの世界に変わる原体験。 初めてゲームボーイカラーを手に取った感動は、いまでも特別な瞬間です。 いままでやっていたゲームボーイはなんだったんだ。 画面の中で色とりどりのキャラクターが踊っている。今まで想像するしかできなかったゲームの世界の「色」が、現実世界の「色」とリンクする。バーチャルと自分が地続きに繋がったような感覚。 それから時が経ち、色がある世界が当たり前になり、バーチャルの画面はどんどん僕らに近づいてきて、いつか同化してしまうんじゃないかとさえ思えま

          映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード ブラック&クロームエディション』のこと

          映画『カメラを止めるな!』のこと

          私はゾンビ映画を観るとき、いくらか緊張します。 『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』(1968)から脈々と続いているこの偉大なポップアイコンのメッセージ性に尻込みしてしまいます。ゾンビ映画は現実社会のメタファー。何を訴えかけているのか。考えてしまう。 観た人の99%が絶賛。リピーターも続出。今年ベスト級。 一部でカルト的盛り上がりを見せてる本作。不安と緊張の半分半分を胸に秘めながら観に行きました。 ゾンビ映画撮ろうとしたら、本当のゾンビが出てきてしまった。 ※本作の特

          映画『カメラを止めるな!』のこと

          映画『ブリグズビー・ベア』のこと

          自分を形作ってきたもの。大切な自分の一部、かけがえのない存在。 それが実は偽物でした。普通じゃありません。 と言われたら? 主人公のジェームズは、悲劇から閉鎖的な空間で生活し、一週間に一本送られてくるビデオ『ブリグズビー・ベア』を楽しみに成長していきます。しかしある日突然、自分の日常が社会的正義によって、間違ってます本当はこれですと突きつけられる。 プロットの切り取り方、描き方ではいくらでもダークにできる。でも、この映画全然暗くない!コメディ要素もあって普通に笑えました

          映画『ブリグズビー・ベア』のこと

          映画『レディ・バード』のこと

          高校最後の1年。思春期ならではの悩みを抱えたレディー・バードのお話。 家族、友人、進路、恋愛。誰しもが思春期という分岐点で立ち止まり、悩むことではないでしょうか。その意味で普遍的なことを描いた作品のような気がします。 詰まらない、退屈、こんなの私じゃない。そんな鬱屈をかかえたまま、日常の中でたくさんのことが起き、そのどれもが「あの頃の私」と重なるような物語。 初めて、好きな人ができたとき。月にタッチできそうなくらい大きくジャンプする主人公。ちょっとイケてるグループに仲間

          映画『レディ・バード』のこと