トンポーロウあるいは高価な灰の作り方

好き嫌いが無いのは自我がないのと同じだ。

トンポーロウあるいは高価な灰の作り方

好き嫌いが無いのは自我がないのと同じだ。

最近の記事

歌会始2024 TEACHERS SING

近代日本の伝統では、年末の恒例行事として人間を主に生物学的性によって「紅」か「白」かに二分化し、「合戦」を行います。あまつさえ歌によって。 よりにもよって、2023年のテーマは「ボーダレス」だったそうで。ウクライナの平和だ、マイノリティの平等だといつも宣っているどの口がそれ言うとるんじゃ、と言うツッコミをを年末のどさくさで押し流す、大変日本的な光景が繰り広げられていました。 閑話休題、僕が言いたいのはSDGsとかLGBTとかそう言うことじゃなくて、 歌でボーダレスでピースなイ

    • 歌会初2023 -O, Freunde-

      すずめが戸締りしてるようですが、何年か前には君の名が分からなくなってましたわな。 なにをおっしゃる。即答で徳仁さんです。君主的な意味で。 誰それ?って思いました?天皇陛下のお名前ですよ。 聞いた話によると、100万年に一度の夜にすべての戦争が無くなるとかなんとか。ドラゴンナイトというそうですね。 日本でも皇族も要人も一般庶民も、一緒に歌を詠みあって新年を祝うっていうお祭り、やってますよ。一年に一回も! なんか全体的にちょっと古いな!ごめんおれもう来年40歳! でもこい

      • 2022 宮中歌会始

        沈むように溶けていくように(平民と皇族が)。 今年もこの季節がやって参りました。 新年の到来とともに、皇居に平民が殴り込める合法的かつ伝統的な祝祭。 つまり、立憲君主国家を寿ぐ瞬間、その名も宮中歌会始です。 毎年新年最初に皇居で行われております宮中行事「歌会始」。何百年も歴史のある行事で、本来は皇族・貴族による、いとをかしな和歌の披露会でありました。詠唱も雅な節をつけて、専門の歌い手が5人のハーモニーで歌い上げてもらえます。ソニーミュージックもびっくりなプロデュースが

        • 歌会始2021 令和3年は疫病というゲストをお迎えしまして。- Without the Crown, With Corona,

          3か月遅れですが、あけましておめでとうございます。 毎年正月にやっている宮中行事「歌会始」。 この古式ゆかしく、それゆえに妙ちくりんな行事を僕は毎年見ているわけですが、今年はコロナの影響で3月は23日に延期して開催と相成りました。 今年は歌会始の無い、コロナ禍中でのお正月でした。 なし崩し的に「2021年」という響きにも慣れてしまいましたが、心のどこかで「実はまだ年が明けてないんじゃないのかな」ってもやもやしています。 ステイホームで季節の移り変わりも、いま何曜日なのか

          戦略兵器おはな

          男性諸氏におかれましては、いかにしてホワイトデーに臨んでいらっしゃるでしょうか? 男性みんなで1000円くらいずつ集めてゴディバのでっかいチョコでも買ってお土産コーナーに置いたりしてるでしょうか。 しかしながらですよ、この言葉は好きじゃないんですが、お菓子のお返しって「コスパ悪く」ありません?選ぶのも買ってくるのも手間だし、受け取る女性側も「はいはいクッキーね」って感じだし。苦労の割に感動が少ない。 どうせホワイトデーをやるなら、パワフルなものでお返ししたほうがやりがいあ

          こちらがウチのスポンサー様です

          コロナの候、いかがお過ごしでしょうか? みなさん昨今テレワークでしょ? 家にずっと居てばっかりで鬱々としちゃいますね。 僕なんて仕事もご飯も一人きりで、YouTubeを見て寝る日々です。 どうにかして、鈍色の孤独感を紛らわせてテンション上げる方法はないもんかなあと思案していたんです。 ーこんな時は好きなものを見るしかねえやなーモータースポーツってあるでしょ?車でレースするやつ。 僕あれ好きなんですよね。何しろ車両がカッコいいんですよ。 画像出典:rally-X.ne

          こちらがウチのスポンサー様です

          キミもグローブトロッター

          前回はいかにグローブトロッターがロマンチックかつ高価かをお伝えしました。 ときに、インターネットは情強/情弱なる格差を生み出す一方で、様々なチャンスを多様な社会階層に分配してきました。 インターネットで求めさえすれば、現代は住所・環境・社会階層を問わずいかなる状況でも遍く情報にアクセスするチャンスがあります。今やインドの山奥の子供でも日本の最新話のアニメが見れますし、東京でアルバイトをしながら南米で就職活動したりイスラエルのアパートを契約できます。 つまり、ネット上でが

          ボクはグローブトロッター

          コロコロのトランクを持って旅行していると、「旅人」を自認する人ほど僕の持つコロコロトランクを馬鹿にしてきます。 特にバックパッカーの人はトランクへの憎しみがすごい。トランクをコロコロしてる時点で物見遊山の観光旅行以上の「旅」をすることはできないと言わんばかりです。 そんなバックパッカー諸氏に叫びたい。 「バックパッカー」って言葉ができる遥か前から、このカバンは「グローブトロッター」やってるんでい! 旅行ではグローブトロッターというトランクを使っています。 クラシック

          革命の水子 -香港その4

          今は皮肉にも新型コロナウィルスのおかげで沈静化したみたいですが、 2019年11月の香港はデモの嵐が吹き荒れていました。 さぞかし外を歩くのは怖かろうと思っていたのですが、 もうみんな平然と生活しておる!歩道の舗装は剥がされてボロボロで信号機も破壊されてるのに! デモ下の香港を歩いていてとにかく印象的だったのが、街を行く人の迷惑そうな顔です。 地元住民は「デモ隊がんばれ!香港がんばれ!」みたいに応援する雰囲気なのかと思ってたら、ふっつーにあからさまに嫌そうな顔をしてい

          醜美の彼岸 -香港その3

          大抵の場合、旅行に行くときには「やりたいこと」があるでしょう。 買い物だったり、食べ歩きだったり、美術館だったり、名所旧跡だったり。 そしてぱっと思いつく「やりたいこと」が案外、ミーハーながらも一番その場所を体現してたりして。NYの自由の女神だって観光名所であると同時に、かの地の歴史的を象徴し、土地の哲学を具象化したものとも言えるしね。 香港の場合、香港グルメを食べてみたいという人もいるでしょう。 香港の料理といえば飲茶。ユニークなものがたくさん食べられるように最適化

          ふらっと金の匂いを嗅ぎに - 香港その2

          2019年の11月。日本からニュースを通して見ていると、香港というところは街中あちらこちらでデモが巻き起こり、火炎瓶が燃え上がり、地元住民は強制的に逮捕され拷問され、観光客なんて居ようものならもれなく後ろから殴られ重傷を負う、そんな紛争地帯のように映っていました。 実際、「来週ちょっと旅行で香港に行くんだ」と友人たちいうと「なんてバカなことをするんだ絶対にやめろ」と何人からも言われたし、めんどくさいことになるかもなと思ったから、職場には旅行先を内緒にしておいたのです。 と

          ふらっと金の匂いを嗅ぎに - 香港その2

          嫌いになる旅へ

          旅の好きな友人と、「行けば行くほど嫌いになる場所ってあるよね」という話になりました。 ふむ、言われてみれば。明らかに好きではないのに仕事があったり、乗り換えの都合が良かったり、なぜか縁があったりして何度も訪れてしまうところって確かにある。それでまた悪いところばっかり目について、嫌いになる場所。 その友人の場合、そこは香港だそうで。 香港。 僕も何度か行ったことがあります。 最初に香港に行ったのは10年以上前。アジアには東京以上の都会は無いと信じていた僕は、日本の首都

          歌会始2020 - NEWSPAPERS AND SURVIVORS -

          君の名は。 ↑去年から徳仁です。君主的な意味で。 国歌で「血まみれ」とか「首を掻き切る」とか歌ってるトリコロールの国があるそうですな。 なんでも、昔革命で王宮に押し入って、王様をギロチンにかけちゃったとか。王室の文化もあらかた破壊しちゃったそうですよ。野蛮ですなあ。 ここは日本。世界に名だたる立憲君主国であるとともに、国歌が「キミのいる世界が、ずっとずっと続きますように」、なんとラブソングの国です。 そんな愛の国では、正月には天皇と平民がみんなで歌を歌いあう集いがあるの

          歌会始2020 - NEWSPAPERS AND SURVIVORS -