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高校生がジェンダーについて考える〜ジェンダーロール、女子力・男子力

2003年生まれの女子高生が考えるシリーズ第三弾。今回はジェンダーについてです。

●目次
ジェンダー
⠀⠀・ジェンダーロール(CM、教科書、絵本)
⠀⠀・女子力・男子力

まとめ
⠀⠀・まとめ
⠀⠀・最後に

【ジェンダー】

社会科学の分野において、生物学的性に対する、「社会的・文化的に形成された性」のこと。男性性・女性性、男らしさ・女らしさ。(引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC)




【ジェンダーロール】

性役割とは、その性別に、社会的に期待されている役割のことである。 例えば、「男だから、めそめそしない」「女だから、おしとやかにする」などの行動規範に従って行動するとき、その人物は性役割を演じているとされる。(引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%80%A7%E5%BD%B9%E5%89%B2


突然ですが、2018年にアメリカの女優、メーガン・マークルさんがイギリスのヘンリー王子と結婚し、日本のメディアでも大きく取り上げられたのは記憶に新しいと思います。

(画像引用:https://www.townandcountrymag.com/society/tradition/a13978425/meghan-markle-wedding-dress/

メーガンさんは小学生の頃、食器専用洗剤のCMのキャッチコピーが適切ではないと、当時のファーストレディであるヒラリー・クリントンさんや、洗剤の企業の社長に手紙を送りました。
そのキャッチコピーは
「アメリカ中の女性が、鍋やフライパンのしつこい油汚れと戦っている」
それが小学生のメーガンさんの手紙により
「アメリカ中の"人々"が、鍋やフライパンのしつこい油汚れと戦っている」に変更されたのです。

メーガンさんは現在37歳。この出来事は彼女がまだ11歳の時のことですから、今から約25年前。
既にアメリカではCM中の家事をするのは女性だけであるという表現が一人の女の子の声によって変えられたのです。

今の日本の洗剤のCMは、ほぼ全てが洗剤は女性が使用するものとして扱われ、忙しいママのためになどがキャッチコピーに使われているように感じます。
もちろん、男性芸能人がCMに起用されていることもありますが、家庭内で男性(父親)が使うものとして放送されてるのは一部だと感じます。


《例》
●嵐の二宮和也さん(洗濯洗剤)···洗いにくい物を二宮さんが洗濯してみる
●高田純次さん(食器洗剤)···商品を持って家を訪問し、その家の女性に試してもらう
●阿部サダヲさん(フローリング掃除)····商品を使い、阿部サダヲさんが部屋や車内を掃除する。妻と子供の前で使うシーンあり。
●生田斗真さん(洗濯洗剤)····博士(研究者?)として商品を紹介する。
●西島秀俊さん(柔軟剤)····主夫として家事と子育てに奮闘しながら、商品を使う。
●⠀⠀⠀〃⠀⠀⠀⠀ (洗濯機)····妻と一緒に洗濯機を使う
●田中圭さん、及川光博さん(洗濯洗剤)····部屋干しの匂いに悩む母親と子供に商品を紹介


そして子供たちが目にする教育番組やアニメなどでも、ほとんどの母親が専業主婦で父親が働いているものが多いです。
実際、専業主婦や共働きの家庭が多く、母親に比べ父親の方が家事をする割合が大きい家庭は少ないのが現実だとは思いますが、子供向けの番組だからこそ多様な家庭が登場してほしいと思います。

私が高校で使っている家庭科の教科書には、男女が協力して家事と育児をすることが大切、家事や育児は女性だけの仕事ではないと書いていながらも、どう見ても描かれているイラストのうち女性の方が家事や育児をしています。

そしてここで誤解していただきたくないのが、
私は専業主婦を否定している訳ではありません。決して。
実際私の母親は、私の父親が亡くなるまで専業主婦でした。
私の友達も結婚したら仕事を辞めて専業主婦になりたいと言う子も少なくありません。

ただ、「それだけがひとつではないよ」というのを子供たちの目に沢山映してほしいのです。

洗剤のCMの西島秀俊さんのように、専業主夫だっていいじゃないですか。
料理人だって男性が多いです。家事だって育児だって、女性にだけに搭載された機能なんかではありません。誰しもが最初は初心者です。
人それぞれ向き不向きはあれども、そこに男女差はないと思います。
男性は家事ができない、向いていない そういう先入観があるだけなのです。

男性が主体となって家事をする光景だけでなく、障害を持った人、セクシャルマイノリティの人、いろんな職種の人…様々な人を教えてあげてほしいです。
この世の中にはたくさんの人がいるのですから、それを子供のうちから知るのと知らないのでは、それからの人生を大きく左右するのではないかと私は思います。

ですから、私にとってCMなどの広告など、多様性が感じられるデザインはとても好感度が持てます。


あとはドラマなどで、女性が仕事と恋愛を両立できるパターンすごく少ないと思うのは私だけでしょうか?最終的にはどちらも成功しても、大体1話目でどっちを取るか悩んだり、婚約者に仕事辞めてほしいと言われたり…結局婚約者と別れ、仕事を選ぶ女性も…(まあ、そんなことを言ってくる人とはどっちみち合わないから別れちゃおうっていうのもあると思いますが)

今まではどちらかというと、ジェンダーロールによって女性が抑圧されている話をしてきました。次は男性の話をしたいと思います。

やはり男性がジェンダーロールにより抑圧されているのは、なのかなと私は思っています。


●経済力⠀男性は必ず仕事に就き、お金を稼がなければならない
そういった考えが本当に浸透していると思います。
専業主夫も選択肢の一つです。男性は絶対に仕事をするという認識は改めていくべきです。

男女のカップルで男性が女性に高価なプレゼントをしたり、デート代を出したり。そういうのもおかしな話だと思います。
お互いが話し合って、これでいいよねとなったなら個人の話ですから問題ありません
しかし、男性が「自分は男だし払わなきゃ」と思ったり、女性が「男の人に払ってもらうものだ」と考えていたら大問題です。
私は基本割り勘、もしくは収入の多い方、年齢が上の方が払う(話し合った上で)が良いと思います

●力強い⠀男性は力があり、頼み事は男性に
これは特に学生です。小学生の頃から、担任の先生に「配布したい教材があるから、男子5人職員室に来て」と言われ続けてきました。今もです。高校生の今も。
性別を特定することで、自分が動こうという気持ちを働かせる効果もあるのかもしれませんが明らかな性差別だと考えます。
正直、男性は女性よりも社会人になってからは性別で制限されることは少ないと思います。
しかし、学生時代では男性の方が性別で苦労することも多いのではないでしょうか。そしてそれを差別だと指摘されず、当たり前のことのようにさせられる。
重たいものを運ぶ時だって、男女関係なく運べる分だけ持てばいいし、持てなかったら持ってもらったり、運ぶ人数を増やせばいいだけの話です。
わざわざ男性だけに強要してはいけません



【女子力】

輝いた生き方をしている女子(一部の男子も)が持つ力であり、自らの生き方や自らの綺麗さやセンスの良さを目立たせて自身の存在を示す力。(引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%B3%E5%AD%90%E5%8A%9B

大枠としては「家事・炊事が得意なこと」「美意識が高いこと」「気配り上手なこと」など。(引用:https://www.men-joy.jp/archives/357504



私が怪我した時に、友達が絆創膏をくれました。「絆創膏持ってるの女子力やわ〜」小学生の私はこう言いました。今の私は言いませんが、友達は言います。
友達数人とトイレで手を洗った時に(お恥ずかしながら)ハンカチを誰も持ってなくて、私以外の友達が「ハンカチ持ってへんとかうちら女子力低すぎやな」と言いました。
家庭科の授業で友達がミシンがうまく使えない時、私が代わりにやってあげました。すると隣の男子が「MAIさんは女子力高いな〜お前も頑張れよ」と言いました。自分もミシン使えなかったくせに。

今はもう女子力高いねなんて言われても1ミリも嬉しくありません。褒めてくれてありがとうとは思うようにしていますが、全然嬉しくないです。

もうウンザリです。女子力。

絆創膏を持つ
それはあれば良いものですね
ハンカチを持つ それは基本の身だしなみです。(ちゃんと私も持たなきゃ…)
ミシンができる それは家事力です


そして、女子ならニキビは少なく、髪は綺麗、ムダ毛は生えず、肌は白い、臭いはせず、シャンプーの香り、まつげは長く、唇はぷるぷる
そんなのは個人差と努力です。全ての女性に搭載された機能ではありません。
あの子もあの子も努力しているのです。
それは本当に自分がそうしたいからやっている子もいると思います。
しかし、女の子はそうであるべきという概念でやっている場合も多い。
私だって肌は荒れているし、髪は毎日綺麗に乾かしているからサラサラ。ムダ毛も面倒だし痛いのを我慢して剃っています。肌は地黒だけど日焼け止めを年中塗っています。臭いだって食べ物に気をつけたり、入念に体を洗ったりしています。まつげと唇は何もしてませんが。



男性が「女子なのに持ってないなんてありえねー!」と思う持ち物3つhttps://woman.mynavi.jp/article/151211-6/
このサイトでは ・絆創膏 ・手鏡やリップなど ・ハンカチ、ティッシュがランクインしたそうです。
アンケート自体も酷いですが、コメントも酷いです。
じゃあ このアンケートに答え、上から目線でコメントを残した方々は持ってるのですよね?
持ってないなんてありえねー!


女子力なんて言葉でまとめないで欲しい。女子にだけ強要しないでほしい。
そして逆に男子にも女子力という言葉で中傷しないでほしい。

クラスメイトの男子が乾燥するからとリップを使っていました。「女子力高すぎキモ〜」と男友達に言われていました。
小学生の頃、好きな色がピンクだという男子がいました。「女子みたい」とみんなは言いました。
中学生の頃、趣味が料理、洗濯、掃除である男子のことを「女子にモテたいの?そこまでやると逆にモテないよ」とその子の友達が言いました。

自分の持ち物や好み、趣味を性別を理由に否定される。あってはならないことです。

これを読んでくれたあなたが⠀“女子力”⠀という言葉は(褒め言葉になりうることの方が多いかもしれませんが)その言葉には差別も含まれているという認識を持っていただけたら嬉しいです。



【男子力】

一度も使ったことのない言葉ですが、
●断るべきことを断れる ●人を裏切らない
●守れない約束をしない ●将来の目標がある
●想定外の事態に動揺しない ●カラダを動かせる
●女性に優しい
引用元のサイトによるとこうらしいです(笑)
(引用:https://www.men-joy.jp/archives/380321

いやなんじゃそりゃ(笑)
全部人として心がけたいことでしかなくないですか?(笑)
(笑)ってつけちゃうほど呆れてます

しょーもな!結局のところ本来ならば性別で求められることってそんなにないんですよね。
強いて言うなら、女性よりも男性の方が体力がある場合が多いってことぐらいな気が。(そういう傾向にあるだけで、全ての人がそうな訳ありません)


細い線で、丁寧に小さく文字を書くクラスの男子に「女みたいな字を書くなあ」とその子の友達が言いました。
小学生の頃、休み時間に外で遊びたがらない男子に「男なんだから外で遊べよ」とその子の友達が言いました。
男子はこの荷物運んで(女子には何も頼みませんでした)」と担任の先生は言いました。



小学生の頃、わざと字を小さく書く女の子は確かに多かったです。
それをわざわざ“女みたいだ”と指摘する必要があったでしょうか
小学生ながら、わざわざそんなことを言った意図はなんなのでしょうか。

「男なんだから外で遊べ」これはなんとなく、その子が親や大人に言われてきたのかなと思います。
私も、汚い言葉を使うと「女の子なんだからやめて」行儀よくしないと「女の子なんだから」と言われてきましたから。

先にも述べた通り、男女関係なく運べばいいと思います。持てなかったら少し持ってもらうとか、人数増やすとかね。

男性だから、力強く頼りがいがあり、活発で積極的でなければならないことはありません。それを強要してはいけません。


まとめ

多様性が伝わるデザインを増やしてほしい
●家事をするのは女性だけの仕事ではない
●女性、男性に必要とされる力は人としての力
●清潔さと美しさは努力
●男性だからといって力を求めるのは間違い


最後に

メーガンさんの過去を知った時、日本も早く変えてほしい!と思っていました。しかし、誰か任せにするのではなく自分から行動しなくてはいけないと思います。企業に「ママだけ、と家事をするのは母親だけであると限定しないでほしい」と意見をホームページなどの意見フォームで送りたいと思います。そして逆にそうではない広告を打ち出してる企業には「良いと思いました」と送りたいです。

最後になりましたが、ここまで読んで下さりありがとうございます。
私は女性であり、男性が受ける差別よりも女性が受ける差別の方を敏感に感じ取ってしまいます。しかし、男性が受ける差別のことをもっと知りたいので、コメント欄などで経験や聞いた話を教えてほしいです。
そして間違ってることや不適切な表現ありましたらご指摘お願いします。

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