アウトローキング

Netflix『アウトロー・キング~スコットランドの英雄』クリパがすべてさらけ出す!ただ、GoTを知る者としては… 配信中

原題:Outlaw King ★★★★☆

Netflix映画で、ずいぶん前に観たけれども書いていなかったので。

14世紀、スコットランド独立戦争下、伝説的英雄ロバート1世となるロバート・ブルースをクリス・パインが演じた歴史スペクタクル。

クリパが、かなりの力を入れて演じております。

血みどろ。

性描写ももりだくさん。クリパもすべてをさらけ出します。

切るべきところはバッサリ、アッサリとカットするメリハリの効いた構成、もの足りないといえばもの足りないのですが、壮大で荒々しい、かの土地を存分に映し出すことで彼らの心理背景も浮かび上がってくるかのよう。

監督は『最後の追跡』でクリパに新境地を開拓させた、『パーフェクト・センス』『猟人日記』などでも知られるデヴィッド・マッケンジー


ロバートの部下となるジェームズ・ダグラスをアーロン・テイラー=ジョンソンが、『ノクターナル・アニマルズ』のさらに上をゆく怪演。

そして、坊ちゃん狩りで誰だかわからなかったのが、「プリンス・オブ・ウェールズ」の呼び名のきっかけの人、エドワード2世役のビリー・ハウル。そのヘタレぶり、ダメな2世。『ダンケルク』の「もやいを解け」お兄さんほか、彼も『ベロニカとの記憶』の朴訥好青年のイメージが強かったのですが、かつてないキレ演技を見せています。

父親(ロバート・ブルース・シニアとエドワード1世)は十字軍で共に戦った同士。冒頭長まわしの、息子同士のクリパのロバートとビリーのプリンス・オブ・ウェールズのお遊びチャンバラシーンが後々に効いてきます。

なかなかの泥仕合で今があるのですね。

「ゲーム・オブ・スローンズ」のキャスト(モーモント総帥やスタニス・バラシオン)もおり、第6章第9話「落とし子の戦い」を彷彿とさせる大決戦も。

絶対、意識してるんじゃないですか、あれは。

あのエピソード以降は、どの製作者も意識せざるを得ないんじゃないかと思いますが、やはり叶わない。


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