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子が生まれてから3度目の1人休日を過ごして〜身体編〜

子が生まれてから初めての1人休日は、去年のコナンの映画が「面白そう、面白そう」と私が何回も言うので見かねた奥さんが、「行ってきて」と言ってくれて訪れた。

1日自由な時間をもらえたが、朝イチの映画を観て、子にはお菓子、奥さんにはお寿司を買って帰って昼からは3人で過ごした。

2度目は奥さんが、子がいる友達と遊ぶってことで訪れた。

1週間前くらいには教えてもらっていたが、行きたいところも、やりたいことも1週間かけても浮かんでこず、結局、お酒を飲みながら、作り置きのおかずを4品作って、それらを少しつまみながら、お酒を飲んで、録画してたテレビを観て終わった。

先日、3度目の1人休日が訪れ、これは1ヶ月前に知らされており、今回はせめて外出しようと決意した。

映画や、ライブなどのイベントを調べたり、近場の日帰り旅行なども検討したが、そんなにお金に余裕もないので、断念した。

そこからの切り替えは早かった。いかにお金をかけずに1日楽しむか、そちらに全振りして考えた。

お得切符みたいなのを調べて移動費の節約を検討した。

1日乗車券や、謎解きキットが付いている乗り放題券など、色々種類はあった。


いや、待てよ、自転車で移動したら、ただやん。


株主優待券で生活している、おじさんを思い出した。

移動手段は自転車に決定した。

次に目的地を考えた。

お金をかけずに楽しむとなると、


山登り一択であった。

住んでいる京都には、送り火で有名な大文字山があり、そこまで高くなく、登山道も整備されているため登りやすい山で、私も何度も登ったことがある。

久しぶりに登ろうと思い、まず登山口まで家から1時間半ほどかけて自転車を漕いだ。

登山口で休憩してもよかったのだが、気分はトライアスロンの選手のような感覚で、自転車を停めるやいなや、登山を開始した。

登り始めこそ息もきつく、足も重かったが、登っていくと慣れてきたのか、夏に送り火をする、「大」の字のところまではあっという間に到着した。

そこからの景色も、京都市内を一望できて素晴らしいのだが、頂上はまだ先で、そこからさらに登った所に頂上がある。


40分ほどで頂上に着き、見晴らしは「大」の字のポイントには負けるが、頂上だという達成感を含めて見る景色は格別であった。

頂上には、思っていたよりお年を召した方が多く、お弁当などを食べながら、お話をされて過ごしておられた。

1人休日にしてはちょっとうるさかった。


写真を数枚撮り、少し休憩をして、下山を開始した。

少しではあったが休憩できたこともあって、下りはかなりスムーズに下りることができた。

なんなら小走りだった。

そんな種目があるのかは知らないが、山下りの大会あったら出てみたいなと思った。

結局23分で登山口まで下山でき、またもトライアスロンの選手になった気持ちで、自転車にまたがり、次の目的地へ急いだ。

急ぐ必要など全くないのだが。

山登り以外の目的は、好きなものを食べたり飲んだりしたかったので、事前に調べていた、珈琲屋さんと、チョコレート屋さん、麻婆豆腐が美味しい中華料理の店を順番に回る予定にしていた。

向かっている時に気がついた、というか、思い出したのだが、その日、京都市内では京都マラソンが開催されており、車は通行止めで、自転車も、横断ができないエリアが多くあった。

こんなに大規模なマラソン大会を近くで見る機会はなかなかないので、横断できるようになるまで、コースに沿って行くことにした。

沿道には着ぐるみを着て声援を送っている人や、ZARDや爆風スランプなど、24時間テレビで流れてそうな曲をアカペラで歌っている人や、テラス席でビールを飲みながら、競馬の応援してる?みたいな人など、各々のスタイルでランナーを応援していた。

数キロ、コース沿いを進むと横断できる場所が現れ、そこで横断して自分の目的地に向かった。


まずは前から気に入っていた珈琲屋さんで、本日のコーヒーを注文するとグアテマラの豆を使ったもので、普段飲むコーヒーとは、また違った味で美味しかった。

そのコーヒーを飲みながら次の目的地のチョコレートを食べられると最高だったのだが、いかんせん自転車移動だったため、コーヒーは飲みきり、チョコレート屋さんへ向かった。

そのチョコレート屋さんは普段食べているものより価格帯が高かったので、お金を使わない休日の企画をしている身としてはビビってしまったが、せっかく来たから、と思い、その店で一番安いチョコレートを2つだけ購入した。

本当はもっと買って、その場で食べる用と、奥さんへのお土産用にしたかったが、予算の都合上、それはできず、持ち帰って2人で1つずつ食べた。

植物油脂が入っていないチョコレートで、値段に見合う価値がある、と感じた。


もう少し買えばよかったなと後悔した。



最後に、麻婆豆腐を食べようと、事前にしっかりリサーチしておいた中華料理屋さんに向かった。


「本格的」や「人気店」などのグルメサイトの情報や、口コミを見ていたので期待値は非常に上がっており、死ぬ直前に食べたいものは麻婆豆腐っていうのがここ5年ほど不動の首位を誇っている私の休日のラストを飾るに相応しい場所であった。

自転車なので車のように行き過ぎた、のようなことにはならないと思っていたが、思っている場所になく、地図アプリを確認しながら、自転車を押して、慎重に探したのだが、なかなか見つからなかった。

結果的に、しっかり行き過ぎており、その理由が、


店が定休日でがっつりシャッターが閉まっていたからであった。

場所と、評価のリサーチはばっちりかけたのだが、定休日を完全に見逃していた。

だが、これは次の1人休日にとっておこうと思い、家路についた。

家に着くと、子と奥さんも家に帰っており、3人でお風呂に入り、

この日、トータルで6時間ほど自転車に乗っており、1時間山登りした割には、心地よいくらいの疲労感だなと思い、川の字で早めに就寝した。


翌日。


しっかり筋肉痛だった。


1日中リュックを背負っていたためか、肩は上がらず、太ももは立っても座っても痛く、何をするにも「よっこいしょ」と言わないとできなかった。


京都の街では、その日、同じような人を数人見かけた。


おそらく、その人達は、京都マラソンを走っていると思う。


ほぼ怪我人のような動きをしている私もそう思われているかもしれない。


「京都マラソン走らはりました?」


と、もし聞かれたら、こう答えるつもりだ。


「はい、京都マラソン(の横を自転車で)走りました」

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