本の記憶#1 方法序説 デカルト著

「学校の勉強なんて、何の役にも立たない!」

そんなことはない。いや、そんなことあるのかもしれません。

デカルトも、同じようなことを言っていましたので。

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「我思う、故に我あり」で有名なデカルトさん。

1596年生まれだそうで、400年以上も前の方ですね。

若い頃から、たぶん、スーパー頭がよかったんでしょうね。

学校では、他の人が学んだようなことはすべて学んで、手に入る本はすべて読破して、書物から学べるようなものはすべてマスターしたそうです。

でも、面白いのが、デカルトさんは、散々勉強して、たくさんの知識を得たのに、

「そんなものはすべて意味ねー」

と言っているところ。

それで、若きデカルトさんは旅に出る。

真理を求め、自分をまっさらにして、旅先で得た経験から学び、自らの考えを深めていくんですね。

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学校で教えてもらう知識って、基本的に教科書に書いてあることですよね。それって、先人達が築き上げた学問の集大成だと思うのです。

だから僕らは、先人達が築き上げた学問を学んで、それを土台にし、自分で考えて行動して、何か新しいものを生み出していかなければならない。

そういう意味では、学校の勉強で得た知識だけでは、役に立たないといえば、そうなんでしょうね。

学校を卒業したら、とにかく、自分で考えて行動して、生きていく。

じゃあ、自分で考えるために必要となるベースの知識ってどれくらいなのでしょうか。一般的・平均的には、それが学校の教科書なんでしょうね。

ちょっと話がそれますが、僕は、学校の教科書の内容が一通りマスターできれば、たぶん相当に、人生の選択肢が増えると思っています。まあ、それが、できたら苦労はしないのですが。

何せ、教科書って、読んでいるだけだと、かなりキツイ。教科書が一番効率的にすばやく物事を体系的に学べるんでしょうけど。

さて、話は戻って、仮に教科書すべての知識を習得したとして、その知識をベースに、新しい考えを深めるにはどうしたらよいのでしょう。

天才デカルトさんが、この本で、その方法を教えてくれます。

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「方法序説」は、社会人になって間もないときに読みました。薄っぺらい本なので、まずはこれから読んだらいいと勧められて。

真理にどうすればたどり着けるか。デカルトの「方法的懐疑」と称される1つの方法が示されています。

あたりまえを疑って、自分なりの考えを深めていくための方法論って感じでしょうか。

デカルトが旅に出た年齢と同じくらいの、大学生のときに出会えればよかったと思う本です。





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